ただの世界最強の村人と双子の弟子

ヒロ

第8話 村人の相棒達は独特だった…!

===ユウキ視点====================

   守姫達の正体を知って唖然になっている弟子共は置いといて…。

「この双子は今日から俺の弟子になった。お前らもこいつらの修行に手伝ってやってくれ。
   あと、こいつらも今日からここに住む事になったからよろしくしてやってくれよ~」

「「「はい?」」」

   今度は守姫達が驚いた。

   でも、ここに連れてきた時点で何となく分かったと思うんだけどな~。

「おいおい!こんなガキ共に俺たちが修行をつけ(バシッ) っ痛っいな~!」

   取り敢えず、余計な事を言う攻武は叩いといて、

「取り敢えず、彼女らの実力を知らなくてなりません…」と技姫は真剣に双子の事を考えている…。

「ねぇ~!ご主人様~!弟子をいきなり取るだなんて一体どうしたんですか~!」と守姫は心配そうに抱きついてきた。

「私達は8歳でもうこの背丈でしたが、それから1mmも身長が伸びないんですよ。あと、胸も」

   そう言ってリリは胸を持ち上げた。

   因みにリリは巨乳で、ルルは見るからに貧乳だった…。

   ルルがリリの胸と見比べて、肩を落としていたのは言うまでもない……。

   すると、リリは急に何かを思い出したのか、

「師匠は何で1000年も生きていて、尚且つ、見た目が全く変わってないんですか?」

   確かにリリの疑問は誰しも気になるだろう…。

   明らかに俺と守姫達の顔が暗くなった事にリリとルルがオドオドしていると、守姫が、

「………、ご主人様はある実験により、500年くらい生きられ、成長しなくなる体になりました…。
   そして、次の魔神誕生の時に連合国がしっかりと魔神に対抗出来るのかを見定める為に『魔導』で、長寿の魔法をつくり、理論上永久に生きられる体になりました……」

   リリとルルは真剣に話を聞いていたが、話が終わる頃には目に涙を浮かべ、

「「ごめんなさい!!」」
「師匠の事、全く気にもせず、聞いてしまって!」
「お師匠様、過去の事をぶりかえしてごめんなさい…」

   リリとルルは体を直角になる程、頭を下げているのを見て、恥ずかしいが、

「気にすんな。お前らには涙よりも笑顔の方が似合ってる」

   そう言って、リリとルルを抱き寄せてやると、また、泣き出した。

   よく泣く奴らだな…。まあ、10歳ならまだ子供やし、大目に見てやるか…。

   だが、

「ぷ~~っ!!王よ!甘々セリフありがとうござ(ドゴォーーン!)  ……。(ピクピク)」

   案の定、からかってきた攻武は拳の衝撃波で吹き飛ばす。

「…………」

   技姫は無表情を貫いているが、長年の付き合いで分かる。あれは…、怒ってる…。

   あとで、技姫にもやってやろうかな~、な~んて。

   そして、守姫は、これまた案の定、

「ズルいです!ズルいです!私も抱き合いたいです!!甘い言葉、かけて欲しいです!そ、そして……!キャァ~~!!!」

   空気を読まず、2人に責め立て、欲望をさらけ出し、最後は悶絶してしまった…。

   いいだろう!守姫よ!その願い!今夜叶えてみせよう!!

   っと考えていたら「ヒッ!」……、殺気と怒気が混ざった冷たい視線が下から……。

   「ギィギギッ」っとまるで油のさしていない機械のように下を見ると…、

((ジィーーー))とルルが冷ややかな目で、リリは怒ったような目で睨んでいた…。

   いくら『全能の大英雄』でもこれは…!逃げるしかない……!

   俺は2人を引き剥がし、まだ機嫌の悪そうな技姫に、

「技姫、悪いんだけど、2人の為に家の改築をお願いしたいんだけど?
   もし、急ピッチでやってくれたら、う~ん、そうだな、何でも1つ言うことを聞いてやるよ!」

   俺のお願いに技姫はずっと不機嫌だったが、"言うことを聞いてあげる"の部分で何故か見るからに目の色を変え、

「分かりました!!主人のお願いなら仕方ありませんね!!……、夕食後、私の部屋に来てくださいね…」

「あ、ああ、勿論…」

   技姫はたまに冷静じゃなくなるんだよな~。

   そんな事を考えていると…、俺は後ろから衝撃を受け、攻武が白目をむいて転がっている辺りに俺もふき飛んだ…。

   ああ……、大体分かる、俺を飛ばした張本人は…、

「私も何かお手伝いをして!ご主人様に言う事を聞いて貰いたいです!!」

「わ、私も…!」

   はいはい、どうせ守姫だろ…、う…。
   
   あれ!?1人多くなかった!?

   俺は起き上がると予想通りの期待のこもった目で前かがみで見つめてくる守姫と…、

「あれ!?何でリリまで!?」

   そう、リリも居たのだ。

   リリは不安そうな顔で守姫と肩を並べ!同じ体勢になり、

「だ、駄目ですか…。師匠?」

   「い、いや、そんな事は…」と言いかけた時、別の声が割り込んできた。

「……、駄目、姉さん、お師匠様が困るでしょ」

   とルルがリリを引きづって離れていった…。

   ルルは、とっても不機嫌そうだった…。

   リリは「折角勇気を出したのに~…」と言いながら引きづられていった…。

「ご主人様!さあ、早く!何なりと!!」

   全然ブレない守姫を残して…。

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   意外とユウキはモテたみたい…!
   次回はリリ視点になると思います。

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