BLOOD HERO'S
episode6 #9「一任」
 ---「やあやあ、皆んな集まってくれたようだね♪」
 30分後、志村は会議を開く為、炎美達を招集した。先程から一緒にいた細谷は志村の少し斜め後ろで一言も喋らずに突っ立っていた。
 それに比べ志村は自分の机に腰掛けいつもの不敵な笑みを浮かべながら挨拶をしてくる。皆んなはそれぞれで挨拶を返した。
 「で、今日集めたのは何や?」
 挨拶を済ませ志村がダラダラと冗談を言う前に豪鬼が先手を打ってきた。それに対し志村は「うん」と短く返事を返すと本題に入った。
 「最近、大富豪さんが消息不明になっている話は聞いているよね?」
 その志村の問いに対し誰も返事はしなかったが、西城が消息を絶った事件はニュースや新聞等でもあがっていた為、全員知ってはいた。志村はそれを察してか話を続けた。
 「今回、西城氏のご自宅の調査を任された」
 「!?調査って、まさか…」
 志村の一言に炎美がいの一番に声をあげた。志村はそのリアクションを待ち望んでいたかのように微笑みながら話を進めた。
 「西城氏は能力者によって拉致監禁、いやもう殺されているだろうね」
 「ッ!?何でそんな事を…」
 炎美は志村の話に愕然としていた。何故殺す必要があったのだろうか?炎美には白凪達のやり方に納得しきれなかった。
 「目的は今のところ分かっていない。まあ大富豪を狙う目的なんかたかが知れてるだろうけど」
 「………」
 志村が応えると最早言葉も出なくなってしまった。炎美も薄々は気づいていた。西城を狙った目的は財産を奪う為なのだと。
 「それで相手さんの情報はあるんか?」
 炎美が一人苦悩するのを余所目に豪鬼が志村に問いかけてきた。
 「ああ、おおよその目星は付けてある。これを見てくれ」
 志村は豪鬼の問いに応えるとパソコンを弄り出し背後にあるモニターに画像を映し出した。
 「今映っている4人が西城氏を襲った襲撃犯の可能性がある者だ」
 「!?コイツは…」
 映し出された4人の男女の顔を見て炎美は小さな声をあげた。そこに映っていた白凪の顔をふと思い出したのだ。
 八天翔の駅でほんの一瞬目が合っただけだが、炎美にはハッキリと記憶に残っていた。
 「因みにこの男はSSIUの記録画像にも残っていたから彼が関わっているのはまず間違いないだろう」
 そう言いながら志村は白凪の画像だけをピックアップして大きく映し出した。真っ白な髪と死んだような目が皆の記憶に残った。
 「名前は白凪 仙。20代男性。元々保護されていたようだが、5、6年前程前から何者かによって保釈されている」
 「保釈〜?!政府が逃したんちゅーんか?」
 豪鬼は志村の発言に食ってかかるように問いかける。しかし志村は「さあね」と平然とした表情で応える。
 「とにかくこの白凪という男が能力者であり西城氏襲撃の首謀者である事は間違いない!私達が動くのにそれ以上理由がいるかい?」
 「………」
 志村の突然の檄に皆黙り込んだ。スフィアは能力者を保護だけでなく反発する能力者に対処しなければならない。今回の件はまさにその対象になる。相手の事情はともあれ早急に対処する必要がある。
 「相手の戦力がどれほどあるかはわからないが今回の件は2人に任せるよ」
 「えっ?」
 志村はそう言って2人を視線に捉えていた。そして微笑を浮かべながら口を開いた。
 「炎美君、涼子!君達2人に今回の件を一任するよ!」
 30分後、志村は会議を開く為、炎美達を招集した。先程から一緒にいた細谷は志村の少し斜め後ろで一言も喋らずに突っ立っていた。
 それに比べ志村は自分の机に腰掛けいつもの不敵な笑みを浮かべながら挨拶をしてくる。皆んなはそれぞれで挨拶を返した。
 「で、今日集めたのは何や?」
 挨拶を済ませ志村がダラダラと冗談を言う前に豪鬼が先手を打ってきた。それに対し志村は「うん」と短く返事を返すと本題に入った。
 「最近、大富豪さんが消息不明になっている話は聞いているよね?」
 その志村の問いに対し誰も返事はしなかったが、西城が消息を絶った事件はニュースや新聞等でもあがっていた為、全員知ってはいた。志村はそれを察してか話を続けた。
 「今回、西城氏のご自宅の調査を任された」
 「!?調査って、まさか…」
 志村の一言に炎美がいの一番に声をあげた。志村はそのリアクションを待ち望んでいたかのように微笑みながら話を進めた。
 「西城氏は能力者によって拉致監禁、いやもう殺されているだろうね」
 「ッ!?何でそんな事を…」
 炎美は志村の話に愕然としていた。何故殺す必要があったのだろうか?炎美には白凪達のやり方に納得しきれなかった。
 「目的は今のところ分かっていない。まあ大富豪を狙う目的なんかたかが知れてるだろうけど」
 「………」
 志村が応えると最早言葉も出なくなってしまった。炎美も薄々は気づいていた。西城を狙った目的は財産を奪う為なのだと。
 「それで相手さんの情報はあるんか?」
 炎美が一人苦悩するのを余所目に豪鬼が志村に問いかけてきた。
 「ああ、おおよその目星は付けてある。これを見てくれ」
 志村は豪鬼の問いに応えるとパソコンを弄り出し背後にあるモニターに画像を映し出した。
 「今映っている4人が西城氏を襲った襲撃犯の可能性がある者だ」
 「!?コイツは…」
 映し出された4人の男女の顔を見て炎美は小さな声をあげた。そこに映っていた白凪の顔をふと思い出したのだ。
 八天翔の駅でほんの一瞬目が合っただけだが、炎美にはハッキリと記憶に残っていた。
 「因みにこの男はSSIUの記録画像にも残っていたから彼が関わっているのはまず間違いないだろう」
 そう言いながら志村は白凪の画像だけをピックアップして大きく映し出した。真っ白な髪と死んだような目が皆の記憶に残った。
 「名前は白凪 仙。20代男性。元々保護されていたようだが、5、6年前程前から何者かによって保釈されている」
 「保釈〜?!政府が逃したんちゅーんか?」
 豪鬼は志村の発言に食ってかかるように問いかける。しかし志村は「さあね」と平然とした表情で応える。
 「とにかくこの白凪という男が能力者であり西城氏襲撃の首謀者である事は間違いない!私達が動くのにそれ以上理由がいるかい?」
 「………」
 志村の突然の檄に皆黙り込んだ。スフィアは能力者を保護だけでなく反発する能力者に対処しなければならない。今回の件はまさにその対象になる。相手の事情はともあれ早急に対処する必要がある。
 「相手の戦力がどれほどあるかはわからないが今回の件は2人に任せるよ」
 「えっ?」
 志村はそう言って2人を視線に捉えていた。そして微笑を浮かべながら口を開いた。
 「炎美君、涼子!君達2人に今回の件を一任するよ!」
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