BLOOD HERO'S

ノベルバユーザー177222

episode5 #27「鬼道 屍鬼」

 「うおおおおおーーーーー!」

 「!?」

 すると突如、男の雄たけび声がどこからか聞こえていた。そのせいでもあるのか鬼初と鬼余彦の威嚇し合うような殺気は消えていた。どうやら鬼余彦も今の事態は想定していなかったらしい。

 「おおおおおーーーーー!」

 そして男の声が鬼太郎達のすぐ近くまで来ていた。そして一瞬の出来事だった。

 「!?」

 鬼余彦の背後から何者かが飛び出してきた。だがそれが狙っていたのは鬼余彦の方であった。

 背後から両腕を掴み背中に膝蹴りを入れ、体勢を崩す瞬間を見逃さず倒れる鬼余彦の背中を膝で押さえつけた。

 「くっ…」

 突然の事で鬼余彦も含めその場にいた者は何が起こったのかまだ理解出来ていなかった。

 「少しばかしヤンチャし過ぎたようだな鬼余彦」

 「お前…屍鬼か!?」

 男から発せられる渋い声を聞いて鬼太郎はふと我に返りようやくその男の存在を認知した。

 男の名は鬼道きどう 屍鬼しき。脚まで伸びるボサボサした黒髪と視線を合わせる者の背中を凍らせる程の目つきが彼の特徴だ。

 「よお、鬼平のおっさんか?遅くなったなあ」

 「何でお前がこんなとこに…?」

 屍鬼は数年前、武者修行に行くと言い村を離れていた。噂では山という山を渡りまくっているとの事だったが、そんな彼が今、目の前に現れた事に鬼太郎は疑問を感じていた。

 「お、あそこだ!」

 「!?」

 屍鬼の返答を聞く前に更に屍鬼の後ろから男達の声が聞こえてきた。

 「あいつらから話は聞いてるよ」

 「えっ?」

 するとその声が聞こえてきた後に屍鬼からの返答が返ってきた。だが屍鬼の言っている事の意味が鬼太郎にはまだ伝わっていなかった。

 「あ!あいつら!!」

 そんな中、賛同派の1人が何かに気づいたらしく屍鬼の後ろを指差した。鬼太郎はそれを見ると指された方向を確認した。

 すると指差す方に何人かの男達の姿が見えてきた。その男達実は元賛同派にいた反対派の連中だった。

 「クソ!こっちに向かって来やがる!だが相手は5、6人とみた!他の連中を呼ばれる前に迎え撃とう!」

 鬼太郎は男達を見ると近くにあった棒きれを手に取り迎え撃とうとし出した。

 「ちょっと待ってて!あいつらは敵なんかじゃあねーよ」

 「何!?」

 迎え撃とうとする手前で屍鬼が鬼太郎達を制止させた。だが鬼太郎は屍鬼の言っている意味が理解出来ていなかった。

 理解は出来ていなかったが鬼太郎達は反撃する様子も見せず男達が来るのをただ待つのであった。

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