BLOOD HERO'S

ノベルバユーザー177222

episode5 #20「決着!?」

 「おうおうおう。また防御かよ」

 炎美に蹴りを入れた鬼平は煽るような一言を放った。

 「お前それ癖か?敵に塩送るようなこと言うかもしれねーけど、その癖は早めに治しといた方がいいぜ」

 更に敵に塩を送るような発言をするが炎美は何も言い返せなかった。

 決して癖という訳ではない。豪鬼の時は避けるようにしていたからだ。

 だが鬼平の攻撃に対しては無意識に防ごうとしている。それは何故なのか?理由は炎美自身も気づいていない。

 「お前、ひょっとしてビビってんのか?」

 「!?」

 鬼平の一言が炎美の胸を貫いた。更に鬼平は話を続けた。

 「俺は何となくだがそんな気がすんだよな。俺が近くまで来ると身体が恐がってるつーか、パニックてるつーか、要は身体が自由に動けてないんだよ!」

 ズバッと言い切る鬼平に炎美はまたしても言い返せなかった。

 『恐怖』。炎美の頭によぎった言葉だった。炎美は自身の手をふと見つめてみた。

 強烈に走る痛みと静電気のような痺れ。そして手から流れる冷たい汗。

 (俺は今、あいつに恐怖を感じているのか!?)

 鬼平に恐怖を感じたのはいつからだろうか? さっきの蹴りを入れられる時?それとも鬼平が鬼になった時?

 「…まさか、最初から…」

 考えてみて気づかされてしまった。炎美はここにたどり着く前に鬼平の殺気を受けた時から既に恐怖を感じていたのだ。

 「ようやく気づいたか?」

 鬼平の一言で我にかえる炎美。ふと鬼平の方を見ると鬼平は近づく様子もなくただ木の棒を両肩に乗せて立っていた。

 「最初は面白くなりそうだと期待していたがフタを開けてみればこのざまかよ。ちょっとばかし興が冷めたわ。悪いが逃がすつもりはねーから覚悟しとけよ!」

 鬼平は話を終えると両肩に乗せた木の棒を片手に持ち直し戦闘態勢に入った。

 「んじゃあ…イくぜ!!」

 戦闘態勢に入った鬼平はまた接近戦を試みた。そんな中炎美は微動だに動こうとしなかった

 (どうした!?本当に諦めちまったか!?)

 鬼平は心の中で苦情を受けていた。初めてまともに殺りあえる相手かと思っていたが、呆気ない結果で終結しようとしているからだ。

 「おおおーーー!!」

 だが鬼平は気を抜く様子も見せず炎美に接近した。今まで片手で振っていた木の棒を両手で握りしめ最大限まで大きく振りかぶり横振りの体勢に入った。

 「オラァーー!!」

 気合いの叫び声と共に大きく振りかぶった木の棒は炎美の脇腹に綺麗に入っていった。

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