BLOOD HERO'S
episode5 #9「謎の一家」
 ---車に乗って約2時間、炎美と多原は鬼が出るという例の場所に到着していた。
 「ここ…ですか…?」
 炎複数の山が見える八天翔。その中の一つの山の手前に元は2、3階建てだったであろうコンクリート式の建物があった。しかし現在はあちこち崩れておりいつ全壊してもおかしくない程、ボロボロになっていた。炎美にはこんなところに溜まっていた不良達の考えが理解出来なかった。
 「実は言うとここは元々2階建ての一軒家だったんですよ」
 「一軒家?ってことは誰か住んでたんですか?」
 多原から意外な事実を聞かされた炎美は多原にそう問いかけた。
 「ええ。確かこの山の所有者の一家が住んでたと思いますよ。もう何年も前の話ですけど…え~~っと、記憶違いでなければ4人で暮らしてたと思うんですけど…」
 多原は顎に手を当て上を見上げ記憶を辿るかのように説明してくれた。
 「その人達は今は?」
 疑問に思ったことを次々に聞いていく炎美。しかしその質問に対し多原は突然眉間にシワを寄せ険しい顔になり暫しの間黙り始めた。その時間は僅か1分程度だったが重い口を開き放った言葉が、
 「分かりません」
  「えっ?」
 まさかの発言に炎美は唖然とした。そんな炎美が唖然としている中、多原は細かく説明を始めた。
 「最後に彼等を見たのが数年前だったていうことで実際にその時まだ住んでいたのかどうかは分かりません」
 「数年前か…」
 「正確には7、8年前ですね」
 多原の説明を聞き『数年前』という単語を炎美がボソリと呟くと多原は付け足すようにそう言った。それを聞いて炎美は更に疑問を多原に投げかけた。
 「ここの元家って元々どこの不動産屋の物件なんですかね?」
 「ここは自分で建てた家っぽいんでどこの不動産屋に売ったのか売ってないのかどうかまでは分かりませんね。第一、もうこんなにボロボロなんですから売ってあったとしてももう取り扱ってはいないでしょうね」
 「………」
 探す為の手がかりを失い炎美は1度ゴチャゴチャした頭の中を整理することにした。
 ここに住んでいた一家は7、8年前まではこの町に存在していた。しかしその後その彼等を見かけなくなり行方を知る人もいなかった。
 周りはここ意外の住宅及び建物は一つとしてないし建てられた跡地も存在しない。ひたすら続く木々と長い道路が一望できる。
 おそらくココを通る人は当時でもそう多くはないだろう。もし彼等が引っ越しをしたとすれば彼等が話さない限り知る由はほとんどない。
 (ん?待てよ?)
 そもそも不良達は何故こんな場所を溜まり場にしたのだろうか?炎美は一つの疑問に辿り着いた。こんな遠い場所に来ずとも他の場所もあったはずなのに何故ココを選んだのだろうか?
 「…炎美さん?」
 「あっ、はい!?」
 考え込んでいた炎美に多原が突然声をかけてきて炎美はそれに驚き猫背になっていた背中が垂直に伸びいつもより高めの声を発した。
 「暗くなりそうなのでそろそろ帰りませんか?ココは街灯があんまりないもんですから暗くなると車のライトでも道が見辛くなるものですから…」
 「そうなんですか?分かりました。すぐ行きます!」
 そう言って炎美は多原と一緒に車へと戻って行った。その後、車内でも1人考えごとをしながら炎美達はホテルへと帰って行った。
 そして炎美達が帰って行った後、1人の人物がその場に足を踏み入れていた。
 「…アレは…」
 「ここ…ですか…?」
 炎複数の山が見える八天翔。その中の一つの山の手前に元は2、3階建てだったであろうコンクリート式の建物があった。しかし現在はあちこち崩れておりいつ全壊してもおかしくない程、ボロボロになっていた。炎美にはこんなところに溜まっていた不良達の考えが理解出来なかった。
 「実は言うとここは元々2階建ての一軒家だったんですよ」
 「一軒家?ってことは誰か住んでたんですか?」
 多原から意外な事実を聞かされた炎美は多原にそう問いかけた。
 「ええ。確かこの山の所有者の一家が住んでたと思いますよ。もう何年も前の話ですけど…え~~っと、記憶違いでなければ4人で暮らしてたと思うんですけど…」
 多原は顎に手を当て上を見上げ記憶を辿るかのように説明してくれた。
 「その人達は今は?」
 疑問に思ったことを次々に聞いていく炎美。しかしその質問に対し多原は突然眉間にシワを寄せ険しい顔になり暫しの間黙り始めた。その時間は僅か1分程度だったが重い口を開き放った言葉が、
 「分かりません」
  「えっ?」
 まさかの発言に炎美は唖然とした。そんな炎美が唖然としている中、多原は細かく説明を始めた。
 「最後に彼等を見たのが数年前だったていうことで実際にその時まだ住んでいたのかどうかは分かりません」
 「数年前か…」
 「正確には7、8年前ですね」
 多原の説明を聞き『数年前』という単語を炎美がボソリと呟くと多原は付け足すようにそう言った。それを聞いて炎美は更に疑問を多原に投げかけた。
 「ここの元家って元々どこの不動産屋の物件なんですかね?」
 「ここは自分で建てた家っぽいんでどこの不動産屋に売ったのか売ってないのかどうかまでは分かりませんね。第一、もうこんなにボロボロなんですから売ってあったとしてももう取り扱ってはいないでしょうね」
 「………」
 探す為の手がかりを失い炎美は1度ゴチャゴチャした頭の中を整理することにした。
 ここに住んでいた一家は7、8年前まではこの町に存在していた。しかしその後その彼等を見かけなくなり行方を知る人もいなかった。
 周りはここ意外の住宅及び建物は一つとしてないし建てられた跡地も存在しない。ひたすら続く木々と長い道路が一望できる。
 おそらくココを通る人は当時でもそう多くはないだろう。もし彼等が引っ越しをしたとすれば彼等が話さない限り知る由はほとんどない。
 (ん?待てよ?)
 そもそも不良達は何故こんな場所を溜まり場にしたのだろうか?炎美は一つの疑問に辿り着いた。こんな遠い場所に来ずとも他の場所もあったはずなのに何故ココを選んだのだろうか?
 「…炎美さん?」
 「あっ、はい!?」
 考え込んでいた炎美に多原が突然声をかけてきて炎美はそれに驚き猫背になっていた背中が垂直に伸びいつもより高めの声を発した。
 「暗くなりそうなのでそろそろ帰りませんか?ココは街灯があんまりないもんですから暗くなると車のライトでも道が見辛くなるものですから…」
 「そうなんですか?分かりました。すぐ行きます!」
 そう言って炎美は多原と一緒に車へと戻って行った。その後、車内でも1人考えごとをしながら炎美達はホテルへと帰って行った。
 そして炎美達が帰って行った後、1人の人物がその場に足を踏み入れていた。
 「…アレは…」
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