BLOOD HERO'S

ノベルバユーザー177222

episode4 #18「時既に遅く…」

 ---「全く!ぜっっっ対に許さないわよ!」

 一方その頃、フィリナは志村を捜しながら館に近づいてきていた。

 閉じこめらた後、結局判怒羅でドアをぶち壊してきたのだ。

 「まさか居場所が割れてるなんてこと無いわよね」

 フィリナは志村が盗み聞きしていた事など露知らずにいた。だがフィリナは1度冷静になって考えることにした。

 「でもあの子があてもなく捜しているかしら?」

 そう考えるとフィリナは館のある方角に目を向けた。

 「1度様子を見に行った方がいいかしらね」

 フィリナはそう言うと館の方に走って行った。

 (あの子がもし知っていたとなるとマズいわね!早く行かないと!)

 「判怒羅乃参式ぱんどらのさんしき浮遊敷ふゆうしき!」

 走っている途中、フィリナが詠唱すると判怒羅が低空飛行し始めその判怒羅の背中に飛び乗った。

 「急いで、判怒羅!」

 判怒羅はフィリナの命令通り速度を上げ館に向かって行った。

 ---判怒羅に乗って5分ぐらいするとあっという間に館に到着した。

 「!?」

 館の方からは強烈な程血の匂いが充満していた。あまりの強烈な匂いに鼻を塞ぐフィリナ。しかし判怒羅から降りると一切の躊躇もなく館の中に入って行った。

 「!?これは…」

 館の中に入るとそこには仰向けになって倒れている松岡とそこから半径10m内にはエニグマの手下達の死体がバラバラになって落ちていた。あまりにもバラバラになっている為もはや何人いるのかも数えきれなかった。

 そして床は血の海で満たされており更にフィリナから見て松岡の後ろに志村が血塗れになって倒れていた。

 「将星!蔵之介!」

 フィリナはその光景を見て鼻を塞ぐ事も忘れ大声で名前を呼び2人の所へ駆け寄って行った。

 「将星!しっかりしな…」

 フィリナは呼びかけながら松岡の首筋を触った。しかし脈は動いておらず既に冷たくなっていた。

 「くっ…」

 フィリナは松岡が死んだという事実を受け入れると同時に悔やんでいた。松岡が死んでしまうことを分かっていた筈だった。なのに彼を止めることが出来なかった、そんな自分を悔み恨んだ。

 フィリナは歯をくい縛り松岡と志村を交互に見た。

 「コレはまさか…」

 そして倒れている志村の方を見ると志村の手元に小瓶が転がっていることに気がつきすぐに察した。

 「アンタ、本当にやってしまったのね」

 フィリナは小さく呟くと志村の方に近づいて行きまた首筋を触った。まだ生暖かく脈もゆっくりだがまだ動いていた。

 今度は口元に手を当て呼吸を確認する。志村の口から生暖かい空気が出てきたのを感じとりまだ息があるのを確認した。

 「ホント、馬鹿な事をしたわねアンタも」

 またも小言を言うとフィリナは志村を隣の松岡の方に横並びにして置いた。

 「判怒羅乃十七式・影包かげづつみ!」

 フィリナが詠唱を唱えると判怒羅の体が大きな箱状に変形し2人を包んだ。そして判怒羅の中に包んだ2人を連れスフィアへと帰って行ったのだった。

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