BLOOD HERO'S
episode4 #17「さらば2代目」
 「んっ!」
 すると志村は突然、苦し悶えた。心臓の辺りが熱くなってくるのを感じた。それが腕へ、脚へ、頭へ広がっていった。
 「カッ、ハア、ハア…」
 体中の血液が沸騰したかのような熱さを感じ、志村の体からは大量の汗が流れ出ていた。
 「クッ、し…ガハッ…!」
 苦しむ志村は松岡を呼ぶことさえ出来ずにいた。だが2、3分程経つと沸騰するような熱さがスウッと引いていった。
 「ハア、ハア…」
 体温が標準に戻っていくのを感じると志村は呼吸を整え始めた。
 「大丈夫…か…くら?」
 松岡が心配そうに聞いてくると志村は下を向きながらまだ呼吸を整えていたが、小さく頷いているのを確認した。
 「すまねーな、くら。俺んときは…たまたま…師匠と同じ…血液型でよ…違う血液型に…したらまさか…こんなことに…なるなんて…想定外だった…。許してくれくら…」
 「うっ、うっ…」
 松岡は志村に対して謝罪をするがその志村はまた泣き始めた。しかし松岡の目に志村の体に光のオーラを纏っているのが見えた。自分が光聖剣を使っている時と同じオーラである。
 「…へへ、でも…上手くいったみたいだ…ガハッ!」
 喜びも束の間、吐血の量が増えていく松岡。もう館の周りは松岡の血が大量に飛び散っているありさまだった。
 「師匠、僕…」
 泣きながらも何か言おうとした志村に松岡はソッと頭を撫でた。
 「お前は強い子だ!なんせ…俺の自慢の息子なんだからよ!」
 松岡は苦痛の顔を一切見せず満面の笑顔を志村に見せた。
 「そんじゃ…頑張れよ…三…代…目…」
 「師匠…」
 頭を撫でていた手はゆっくりと頭から離れそのまま地面についた。志村はその手を手に取るが先程までの温もりが段々冷たくなっていくのを感じた。
 そこから松岡はぐっすり眠るかのように全く動かなくなった。志村が揺らしても微動だにしなかった。
 「うっ、ゔゔゔゔゔーーーーー!!」
 志村は松岡の体に身を寄せ大泣きした。涙で顔がぐしゃぐしゃになる程泣き続けた。館の中は志村の泣き声だけが響き渡っていた。
 「おい、どうなってんだよこりゃあ!」
 すると後ろから男の声が聞こえた。気がつくとエニグマの手下達10人くらいが帰ってきたのだ。
 「おおおい見ろよ!アアアレ、ボスじゃないのか?」
 1人の男が動揺しながら指を指した先には崩れ落ちたエニグマの姿があった。
 「う、嘘だろ!?」
 エニグマを見て愕然とする手下達。そして彼らは視線を松岡と志村の2人に向いた。
 「コイツか!うちのボスをやった奴は!」
 「コイツ確かスフィアの2代目局長だぞ!」
 「マジかよ!だがボロボロだぞコイツ」
 「今なら殺れるんじゃねーか?」
 「ボスの仇だ!殺してやる!!」
 手下達は武器を構え2人を睨みつけた。
 「おいガキ!死にたくねーならそこどけ!!」
 1人の男が警告を促すと志村は背を向けたまま立ち上がった。
 「………せない!」
 「ええ?」
 ブツブツと喋る志村に手下達は聞き返してきた。
 「師匠には指一本…触れさせない!!」
 すると突然、志村は大声をあげ手下達を睨みながら振り返った。
 「奮い立て、我が血闘よ!」
 すると志村は突然、苦し悶えた。心臓の辺りが熱くなってくるのを感じた。それが腕へ、脚へ、頭へ広がっていった。
 「カッ、ハア、ハア…」
 体中の血液が沸騰したかのような熱さを感じ、志村の体からは大量の汗が流れ出ていた。
 「クッ、し…ガハッ…!」
 苦しむ志村は松岡を呼ぶことさえ出来ずにいた。だが2、3分程経つと沸騰するような熱さがスウッと引いていった。
 「ハア、ハア…」
 体温が標準に戻っていくのを感じると志村は呼吸を整え始めた。
 「大丈夫…か…くら?」
 松岡が心配そうに聞いてくると志村は下を向きながらまだ呼吸を整えていたが、小さく頷いているのを確認した。
 「すまねーな、くら。俺んときは…たまたま…師匠と同じ…血液型でよ…違う血液型に…したらまさか…こんなことに…なるなんて…想定外だった…。許してくれくら…」
 「うっ、うっ…」
 松岡は志村に対して謝罪をするがその志村はまた泣き始めた。しかし松岡の目に志村の体に光のオーラを纏っているのが見えた。自分が光聖剣を使っている時と同じオーラである。
 「…へへ、でも…上手くいったみたいだ…ガハッ!」
 喜びも束の間、吐血の量が増えていく松岡。もう館の周りは松岡の血が大量に飛び散っているありさまだった。
 「師匠、僕…」
 泣きながらも何か言おうとした志村に松岡はソッと頭を撫でた。
 「お前は強い子だ!なんせ…俺の自慢の息子なんだからよ!」
 松岡は苦痛の顔を一切見せず満面の笑顔を志村に見せた。
 「そんじゃ…頑張れよ…三…代…目…」
 「師匠…」
 頭を撫でていた手はゆっくりと頭から離れそのまま地面についた。志村はその手を手に取るが先程までの温もりが段々冷たくなっていくのを感じた。
 そこから松岡はぐっすり眠るかのように全く動かなくなった。志村が揺らしても微動だにしなかった。
 「うっ、ゔゔゔゔゔーーーーー!!」
 志村は松岡の体に身を寄せ大泣きした。涙で顔がぐしゃぐしゃになる程泣き続けた。館の中は志村の泣き声だけが響き渡っていた。
 「おい、どうなってんだよこりゃあ!」
 すると後ろから男の声が聞こえた。気がつくとエニグマの手下達10人くらいが帰ってきたのだ。
 「おおおい見ろよ!アアアレ、ボスじゃないのか?」
 1人の男が動揺しながら指を指した先には崩れ落ちたエニグマの姿があった。
 「う、嘘だろ!?」
 エニグマを見て愕然とする手下達。そして彼らは視線を松岡と志村の2人に向いた。
 「コイツか!うちのボスをやった奴は!」
 「コイツ確かスフィアの2代目局長だぞ!」
 「マジかよ!だがボロボロだぞコイツ」
 「今なら殺れるんじゃねーか?」
 「ボスの仇だ!殺してやる!!」
 手下達は武器を構え2人を睨みつけた。
 「おいガキ!死にたくねーならそこどけ!!」
 1人の男が警告を促すと志村は背を向けたまま立ち上がった。
 「………せない!」
 「ええ?」
 ブツブツと喋る志村に手下達は聞き返してきた。
 「師匠には指一本…触れさせない!!」
 すると突然、志村は大声をあげ手下達を睨みながら振り返った。
 「奮い立て、我が血闘よ!」
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