BLOOD HERO'S
episode4 #4「傀儡・判怒羅」
「ハアッ!」
段々動きに慣れてきたのか炎美は判怒羅の攻撃に対処できるようになった。
(だがこのままじゃあ、ジリ貧だ!何とかしてあの子に近付かないと…)
「考え事とは随分余裕そうじゃない?」
すると、少女は判怒羅を引き下げた。
(今度は何する気だ?)
炎美は態勢を立て直し様子を伺った。隙が出来たとも思ったが豪鬼戦で誘われた事を思い出し迂闊に近付かないようにした。しかしこのままではマズイという焦りもあった。
「判怒羅乃十式・影縛」
すると少女が詠唱し終えると背後にいた判怒羅が影の様に地面と付着し凄いスピードで炎美に迫ってきた!
(速い!もっと離れるべきか?)
そう考えた炎美は後ろに跳んだ。しかし跳んだ瞬間、炎美の体が突然動けなくなった。
「ッ!!からだが…」
まるで金縛りにあったかの様に動けなくなった炎美は地面に叩きつけられるように落ちていった。
 「うがっ!!」
 顔面ごと叩きつけられた炎美の顔には血が流れていた。
 「クッソ!何が…起きた…」
 「見ての通り、あなたの動きを封じたのよ」
 炎美が今の状況を整理しようとした時、少女が口を開いた。
 「どういう事だ!」
 「あなたも随分理解が乏しいみたいね。自分の目でよく見てみなさい」
 そう言うと少女は地面に向かって指を指した。炎美は少女が指差す方に視線を向けた。
 するとそこには地面を這っていた判怒羅が何かを掴んでいた。
 「か、影?」
 よく見ると判怒羅は炎美の影を掴んでいたのだ。
 「影と本体は常に同じ動きをしてるでしょ?この2つは切っても切れないもの。そのどっちか1つの動きを封じればもう1つも同じ様に動けなくなる。つまりはそういうこと、理解出来たかしら」
 説明し終えると少女は炎美の方に近づいて来る。
 「もうそろそろ終わりにさしてもらおうかしら?」
少女はそう言うと服の袖口から短刀を取り出した。
 (クソ!このままだとマズイ!)
 炎美は必死に体を動かそうと抵抗してみるが全く動かない。
 「無駄よ。影を掴まれている以上、逃げる方法はないわ」
 どんどん近づいて来る少女。
 「ヤメて…くれ!俺は君と…戦いに来た訳じゃ…無いんだ!」
 「今になって何を言ってるのかしら?あんまり醜い言い訳はよしときなさい」
 そして炎美の前にまで接近して来た少女は持っていた短刀を振り上げた。
 「それじゃ、さようなら!」
段々動きに慣れてきたのか炎美は判怒羅の攻撃に対処できるようになった。
(だがこのままじゃあ、ジリ貧だ!何とかしてあの子に近付かないと…)
「考え事とは随分余裕そうじゃない?」
すると、少女は判怒羅を引き下げた。
(今度は何する気だ?)
炎美は態勢を立て直し様子を伺った。隙が出来たとも思ったが豪鬼戦で誘われた事を思い出し迂闊に近付かないようにした。しかしこのままではマズイという焦りもあった。
「判怒羅乃十式・影縛」
すると少女が詠唱し終えると背後にいた判怒羅が影の様に地面と付着し凄いスピードで炎美に迫ってきた!
(速い!もっと離れるべきか?)
そう考えた炎美は後ろに跳んだ。しかし跳んだ瞬間、炎美の体が突然動けなくなった。
「ッ!!からだが…」
まるで金縛りにあったかの様に動けなくなった炎美は地面に叩きつけられるように落ちていった。
 「うがっ!!」
 顔面ごと叩きつけられた炎美の顔には血が流れていた。
 「クッソ!何が…起きた…」
 「見ての通り、あなたの動きを封じたのよ」
 炎美が今の状況を整理しようとした時、少女が口を開いた。
 「どういう事だ!」
 「あなたも随分理解が乏しいみたいね。自分の目でよく見てみなさい」
 そう言うと少女は地面に向かって指を指した。炎美は少女が指差す方に視線を向けた。
 するとそこには地面を這っていた判怒羅が何かを掴んでいた。
 「か、影?」
 よく見ると判怒羅は炎美の影を掴んでいたのだ。
 「影と本体は常に同じ動きをしてるでしょ?この2つは切っても切れないもの。そのどっちか1つの動きを封じればもう1つも同じ様に動けなくなる。つまりはそういうこと、理解出来たかしら」
 説明し終えると少女は炎美の方に近づいて来る。
 「もうそろそろ終わりにさしてもらおうかしら?」
少女はそう言うと服の袖口から短刀を取り出した。
 (クソ!このままだとマズイ!)
 炎美は必死に体を動かそうと抵抗してみるが全く動かない。
 「無駄よ。影を掴まれている以上、逃げる方法はないわ」
 どんどん近づいて来る少女。
 「ヤメて…くれ!俺は君と…戦いに来た訳じゃ…無いんだ!」
 「今になって何を言ってるのかしら?あんまり醜い言い訳はよしときなさい」
 そして炎美の前にまで接近して来た少女は持っていた短刀を振り上げた。
 「それじゃ、さようなら!」
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