BLOOD HERO'S

ノベルバユーザー177222

episode3 #7「地獄の重力マラソン」

 ---朝食を食べ終えた炎美は豪鬼に言われて外へと向かって行った。

 外へ行くと豪鬼は外で葉巻を吸っていた。

 (やっぱ豪鬼さんってデカイな~!豪鬼さんの父親もこんな感じだったんだろうか?)

 炎美は豪鬼の背中を見ながらそんな事を考えていた。

 「お待たせしてすいません!」

 「おっ、来たか!ほんじゃトレーニング始めるとしまっか!!」

 豪鬼は葉巻を吸い終わり携帯灰皿にしまうと炎美の方に振り返った。

 「ところでトレーニングって何するんですか?」

 「ん~?余裕そうな顔しとるの~?コレはシゴキ甲斐があるわ!!ガッハハハハハ!!!!!」

 「あの、トレーニングは…」

 「わーっとる、わーっとる!トレーニング内容は至ってシンプルや!ソレはズバリ…マラソンや!!」

 「マ、マラソン?」

 「何や!まさか走るんは苦手や言うんちゃうやろうな?」

 「い、いえそんな事ないと思いますけど、何かもっと凄い内容かとばかり思ってたんですけど…」

 体力をつけるには確かに走る事が一番だが炎美はもっとキツイトレーニング内容かと思っていた。

 別に走るのが得意という訳では無いが少し気抜けした炎美。だが豪鬼は笑ってこう言った。

 「マラソンっちゅうのは体力をつけるだけじゃないんやで!ペース配分や集中力も必須になってくる」

 「なるほど!そう考えるとマラソンって奥深いんですね」

 炎美が関心していると豪鬼は付け足す様に話始めた。

 「ただ、それだけでは物足りんからの~」

 「物足りない?」

 「そうじゃ!そこで兄ちゃんにはコレを付けて走って貰おうと思うての~!」

 すると豪鬼は服から黒い輪っかの様な物を2つ取り出した。

 「ソレは?」

 「見て分かるやろ!重りや重り!」

 「お、お重り?」

 炎美はすぐに嫌な予感がした。それを感じとったのか豪鬼はニヤリとした。

 「もうコレで分かっとるやろ?」

 「つまりコレを付けて走れって事ですか?」

 「そういう事じゃ!因みに1つ10キロあるからのう!」

 「10キロ??」

 炎美は一気に血の気が引いてきた。

 「ほら、何してるんや!早よ付けな始めらへんやろ!早よう始めんと日い暮れるで~!!」

 そう言うと豪鬼は持っている重りを炎美に向かって放り投げた。

 「お、重っ!!」

 炎美は重りをキャッチしたがあまりの重さにキャッチした手が地面につきそうになった。

 「ガッハハハハハ!!!!!名付けて『地獄の重量マラソン(ヘル・ウエイト・マラソン)』や!!」

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