異世界召喚!?ゲーム気分で目指すはスローライフ~加減知らずと幼馴染の異世界生活~
2-2一難去って……
「じゃあ、ユウくん囮任せるよ~」
「あぁ、任せろ」
「ブレスしっかり、躱してよ~」
この作戦考えといてなんだが確実性はないし、雑だよな。
「ユウくん、左から回り込んで斬り込んで」
「了っ、解っと」
剣を振るってのは、思いの外、力を使うんだな。
ユウトは、マイカの指示通り、現れたリザードマンの左側に回り込むと、リザードマンの腹部を、片手直剣で斬りつけた。
「戻ってきて、すぐに引っ掻きがくると思う。離れたらすぐに戻ってきて、離れるとすぐにブレスくると思うから、そこで倒すよ」
「あぁ、後は任せた」
マイカの指示通り、斬りつけたリザードマンから、ユウトは一気に距離をとる。その瞬間から、リザードマンは口内に、ブレス用のエネルギーをため始める。
「ブレスくるぞ」
「うん。魔法発動リフレクト」
リザードマンが口内に溜め込んだエネルギーを、ブレスとして吐き出そうとする寸前、マイカは、リフレクトを展開し、リザードマンのブレスは反射して、リザードマンを焼き尽くす。
『グギャァァァァー』
リザードマンは、断末魔の叫びをあげながら、燃えていった。
おぉ、すげー。ブレスが反射して、リザードマンを焼いてる。最強の魔法なんじゃないのか、リフレクトって。
「なんか凄い声出して、死んでったな」
「あんな威力の攻撃してくるのに、よく挑もうと思ったね~」
ひと段落ついたと、安堵しながら話す2人は、森の中に、先ほど倒したリザードマンと似た形の影をいくつも見つけてしまう。その影はどれもみな、2人の方向を見ていた。
「おい、マイカ。あれ」
「さっきのリザードマンと似た形の影だね~」
ユウトも、マイカも冷や汗をかきながら、お互いを見つめ合った。
終わったかもしれないな。絶対、さっきのリザードマンの悲鳴を聞いてきた奴らだよ。
「仕方ない、マイカ逃げるぞ」
「仕方ないよね、命には代えられないし」
ユウトとマイカは、多くのリザードマンを相手に勝てる自信もないので、逃げようとした。まさにその時、こちらに迫るリザードマンの後方で、一瞬光ったかと思うと、激しい爆発が起こり、リザードマン達が元の形を失っていく。
「くっ、リフレクトッ」
ユウトは、反射的にマイカを抱き寄せ、出来るだけ多くの魔力を流しながら、リフレクトを発動させた。
爆発の衝撃が収まり、初めてユウトは、マイカを抱き寄せていたことに気づき、慌てて手を離した。
お互い気まずそうにしていたが、あの爆発についてマイカが尋ねるように口を開く。
「ねぇ、ユウくん今の爆発って」
「多分、ファイヤーボールだ」
「だよね」
メニューの魔物図鑑に書かれている、リザードマンの使用魔法には、ファイヤーボールは無い。
「リザードマンは撃てないはずだ。気をつけろ、もっと厄介なのかもしれない」
「ユウくん、メニューで見れないの?」
その手があったか。
ユウトは先ほどの魔法の発動主をメニューのマップ機能で検索した。
「とりあえず、撃ったのは人だ。けど、もっとヤバいのがいるな」
ユウトのマップ画面には、1つ禍々しい黒色の印がこちらに向かって、移動してきていた。
「あれ、もしかしなくても君たちは」
「あっ、ギルドの受付の」
「私は、エリザベートだよ、エリと呼んでよ」
ユウトが1人恐ろしい事を知り、どう逃げようかと悩んでいる間に、現れたのはステータスカードを発行した時のギルド職員、エリザベートだった。
「ところで、エリさん。こんなところにどうして?」
「私はこう見えても、元Bランク冒険者なんだよ。だから私はね、ちょっとした噂の調査に来たんだよ」
「なんか、敬語じゃないエリさん新鮮だな~。それより、なんの調査なんですか~」
ユウトは、エリザベートが派遣されてきた調査について考え、1つの結論に至った。
「あぁ、それはねぇ。魔王軍幹部の1人デュラハンが、この辺りに出現するって噂だよ」
おい、おい、嘘だろ。マジかよ。メニューのマップ画面上でこっちに来てる、黒色の禍々しい印は、デュラハンって事かよ。
「それって、どれくらい強いんですか?」
「Aランクの冒険者が10数人集まって勝てるかどうかだよ」
「ひとつ悲しいお知らせが」
ユウトは、デュラハンについて話しているマイカと、エリザベートに、すぐそこにまで迫っている、魔王軍幹部について告げようとする。
「どうしたんだユウトくん、まるで人生の終わりを知ったような顔して~」
「実は、すぐそこまでデュラハンがやってきています」
「嘘だよね、ユウくん」
マイカは、いつもと違うユウトを心配しながらも、ありえないといった表情で、ユウトに問う。
「残念ながら、メニューのマップにしっかり写ってるんだな」
本当に、嘘だと思いたい。
「嘘でしょ、ねぇ、ユウくん。本当なら、普段みたくなんとかしてよ、ねぇ」
マイカは、普段とは違い、諦めきったユウトを、涙目で揺すった。
「メニュー? マップ? なんの話だい?」
ユウトは、マイカに揺すられ、ようやく正気を取り戻し、一息ついてから、エリザベートの質問に答える。
「えっと、実は俺たちは、この世界で生まれ育った人間じゃなくて、召喚された人間なんです。そんでもって、状況を把握したりできるんですよ」
「そんな重要なこと私に話していいのかい?」
「どうせ生きて帰るためには、デュラハン倒さないといけないですし、勝算は限りなく0に近いですから」
ユウトは、自虐的に言った。
「ユウくん、勝算が0じゃないってことは何か作戦でもあるの~?」
「あぁ、まあな」
ユウトは、少し間を置いてから、覚悟を決めたように言い放った。
「あぁ、任せろ」
「ブレスしっかり、躱してよ~」
この作戦考えといてなんだが確実性はないし、雑だよな。
「ユウくん、左から回り込んで斬り込んで」
「了っ、解っと」
剣を振るってのは、思いの外、力を使うんだな。
ユウトは、マイカの指示通り、現れたリザードマンの左側に回り込むと、リザードマンの腹部を、片手直剣で斬りつけた。
「戻ってきて、すぐに引っ掻きがくると思う。離れたらすぐに戻ってきて、離れるとすぐにブレスくると思うから、そこで倒すよ」
「あぁ、後は任せた」
マイカの指示通り、斬りつけたリザードマンから、ユウトは一気に距離をとる。その瞬間から、リザードマンは口内に、ブレス用のエネルギーをため始める。
「ブレスくるぞ」
「うん。魔法発動リフレクト」
リザードマンが口内に溜め込んだエネルギーを、ブレスとして吐き出そうとする寸前、マイカは、リフレクトを展開し、リザードマンのブレスは反射して、リザードマンを焼き尽くす。
『グギャァァァァー』
リザードマンは、断末魔の叫びをあげながら、燃えていった。
おぉ、すげー。ブレスが反射して、リザードマンを焼いてる。最強の魔法なんじゃないのか、リフレクトって。
「なんか凄い声出して、死んでったな」
「あんな威力の攻撃してくるのに、よく挑もうと思ったね~」
ひと段落ついたと、安堵しながら話す2人は、森の中に、先ほど倒したリザードマンと似た形の影をいくつも見つけてしまう。その影はどれもみな、2人の方向を見ていた。
「おい、マイカ。あれ」
「さっきのリザードマンと似た形の影だね~」
ユウトも、マイカも冷や汗をかきながら、お互いを見つめ合った。
終わったかもしれないな。絶対、さっきのリザードマンの悲鳴を聞いてきた奴らだよ。
「仕方ない、マイカ逃げるぞ」
「仕方ないよね、命には代えられないし」
ユウトとマイカは、多くのリザードマンを相手に勝てる自信もないので、逃げようとした。まさにその時、こちらに迫るリザードマンの後方で、一瞬光ったかと思うと、激しい爆発が起こり、リザードマン達が元の形を失っていく。
「くっ、リフレクトッ」
ユウトは、反射的にマイカを抱き寄せ、出来るだけ多くの魔力を流しながら、リフレクトを発動させた。
爆発の衝撃が収まり、初めてユウトは、マイカを抱き寄せていたことに気づき、慌てて手を離した。
お互い気まずそうにしていたが、あの爆発についてマイカが尋ねるように口を開く。
「ねぇ、ユウくん今の爆発って」
「多分、ファイヤーボールだ」
「だよね」
メニューの魔物図鑑に書かれている、リザードマンの使用魔法には、ファイヤーボールは無い。
「リザードマンは撃てないはずだ。気をつけろ、もっと厄介なのかもしれない」
「ユウくん、メニューで見れないの?」
その手があったか。
ユウトは先ほどの魔法の発動主をメニューのマップ機能で検索した。
「とりあえず、撃ったのは人だ。けど、もっとヤバいのがいるな」
ユウトのマップ画面には、1つ禍々しい黒色の印がこちらに向かって、移動してきていた。
「あれ、もしかしなくても君たちは」
「あっ、ギルドの受付の」
「私は、エリザベートだよ、エリと呼んでよ」
ユウトが1人恐ろしい事を知り、どう逃げようかと悩んでいる間に、現れたのはステータスカードを発行した時のギルド職員、エリザベートだった。
「ところで、エリさん。こんなところにどうして?」
「私はこう見えても、元Bランク冒険者なんだよ。だから私はね、ちょっとした噂の調査に来たんだよ」
「なんか、敬語じゃないエリさん新鮮だな~。それより、なんの調査なんですか~」
ユウトは、エリザベートが派遣されてきた調査について考え、1つの結論に至った。
「あぁ、それはねぇ。魔王軍幹部の1人デュラハンが、この辺りに出現するって噂だよ」
おい、おい、嘘だろ。マジかよ。メニューのマップ画面上でこっちに来てる、黒色の禍々しい印は、デュラハンって事かよ。
「それって、どれくらい強いんですか?」
「Aランクの冒険者が10数人集まって勝てるかどうかだよ」
「ひとつ悲しいお知らせが」
ユウトは、デュラハンについて話しているマイカと、エリザベートに、すぐそこにまで迫っている、魔王軍幹部について告げようとする。
「どうしたんだユウトくん、まるで人生の終わりを知ったような顔して~」
「実は、すぐそこまでデュラハンがやってきています」
「嘘だよね、ユウくん」
マイカは、いつもと違うユウトを心配しながらも、ありえないといった表情で、ユウトに問う。
「残念ながら、メニューのマップにしっかり写ってるんだな」
本当に、嘘だと思いたい。
「嘘でしょ、ねぇ、ユウくん。本当なら、普段みたくなんとかしてよ、ねぇ」
マイカは、普段とは違い、諦めきったユウトを、涙目で揺すった。
「メニュー? マップ? なんの話だい?」
ユウトは、マイカに揺すられ、ようやく正気を取り戻し、一息ついてから、エリザベートの質問に答える。
「えっと、実は俺たちは、この世界で生まれ育った人間じゃなくて、召喚された人間なんです。そんでもって、状況を把握したりできるんですよ」
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ユウトは、自虐的に言った。
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