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ヘタレ魔法学生の俺に、四人も美少女が寄ってくるなんてあり得ない!

神楽旭

魔導師VS魔導師

「クソ……。魔導衛師かよ……」
「どうすんだ!?」
「決まってる」
「ひゃっ!?」
あの野郎……ッ!ケイトを使って魔導衛師を動けなくするつもりか!
俺が強盗に向けて走り出そうとすると、
「……坊主。気持ちは分かるが、ここは俺達に任せろ。……お前も魔導師だろう?」
衛師の一人が俺の肩を掴んだ。制服を着ていた事で分かったのか。まあ、半人前だけど魔導師であることに変わりはない。
「古川!人質は頼む!俺はこいつをシバきあげるからよ!」
「了解!」
「神崎!野次馬の整理を頼む!」
「承知」
俺もとりあえず下がる。さて、お手並み拝見といくか。

「赤熱せし怒り、我が双拳に宿れ!『爆熱の神拳』バーニング・ドライバーッ!!」
ちなみに『爆熱の神拳』バーニング・ドライバーなんてカッコいい名前がついているが、見た目だけ見ればただの火属性パンチだ。が、速度と威力が半端ない。
まあ、店の商品吹っ飛ばして風穴空くくらいだから大丈夫かな。……店員が泣きながら紙に何か殴り書きしていた気がする。


場所は移って駐車場。これ以上店を壊すとヤバい(もう既にヤバいが)ので、広いところに移ろうということになった。
「……本気で来いよ。今の魔導衛師の実力ってのを見せてみろ」
「……知ってるような口振りだが……退役した衛師か何かか?」
……だとしたら魔導衛師対魔導衛師になる。激闘は必至だな。
「じゃ、遠慮なくいかせてもらうか。……舞いし暴風、彼の者に天誅を下せ!『乱舞せし狂風』ストーム・ダンスッ!」
一発目から高威力魔法かよ!…ほんとは殺しにかかってるんじゃ無いだろうな……。
『失せよ』ロスト
対魔導師戦で重要な意味を持つ魔法消滅術式。そいつを三文字で発動するとかチートかっての……。下手すると魔力が暴走しかねないアクロバットだ。
「神の雷、天地を穿つ。『憤怒せし雷神』ライトニング・レイジ
「万理は我が身に届かざる!『失われし魔盾』ロスト・マジック・シールド!」
すんでのところで防御に成功する。恐ろしいまでに速い魔法発動だった。


「だから、その女の子を放してやってくれないか?」
「放す?ふざけんな。お前が何を言ったって放してなんかやんねえよ」
「何故だ!……僕もこの無駄な言い争いにケリをつけたい。最大限の譲歩を望む!」
僕は今すぐにでもあの女の子を保護したい。が、犯人は首を横に振るばかり。どうするべきなのか……。
「……一つ条件を付ける。この女を放す代わりに、そこのATMぶっ壊して金を取り出せ」
身代金という事か。……致し方無い。始末書を書くことになるけど、あの女の子の為だ……!
僕はATMに近づき、身体強化の魔法を発動する。そして手を振り上げ________


「……お前だったか……」
おじさん魔導衛師(名前を知らないのでこう呼んでる)が呻いた。
「久しいな。工藤巡視……いや、今は工藤巡視長殿と呼んだ方が良いかな?」
「うるせえ!んな事よりお前だ!何で強盗なんぞに手え出しやがった!笹城!」
答えは言葉ではなく、魔法だった。
「くっ……」
「工藤。お前は何も分かってないね。まるで衛師学校の頃の様だ」
「……ネタばらしをするようで悪いが、俺達はただの強盗じゃない。テロリストだ」
「何でコンビニを狙った!?」
「コンビニに意味はない。大事なのは勝者だけが飯にありつける構図だよ」
何が言いたいのか理解出来ない。構図?何だよ。それ。
「世界中に数ある国のうち、飽食を迎えつつある『勝者』と、飯すら満足に食えない『敗者』。俺は『敗者』の救済を訴えるべく、『勝者』が『勝者』たりえる場所で決行に移した」
……それが食料が有り余ってるコンビニって事か。素直にラジオだのテレビでやれば良いのに。
「……まあ、そのうち『勝者』も『敗者』も関係無く食料を奪い合う時代が来るだろうがね」
「……そこの少年。今の世界人口を知ってるか?」
俺のことか。……七十億だか八十億だかか?
「そうだな……。八十億か?」
「惜しいな。八十五億だ」
そんなにいるのか。……どんな感じなのか想像もつかないけど。

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