『ザ・ウォリアー』 ~この世界を浸蝕するデスゲーム系の近未来SF&ラブコメディ~

チョーカー

大学内部

 そして、放課後。
 ルナさんと合流して、ゆらゆらと電車に揺られて到着した場所は―――

 大学。

 「勝手に入っていいのでしょうか?」とルナさん。
 対して陽葵は―――

 「大丈夫、大丈夫。ちゃんと許可は貰っているから」

 ……一体、どうやって許可をもらったんだ?霊体のお前が?
 しかし、例え本当に許可を貰っていたとしても、制服の俺たちは目立ちすぎる。
 俺とルナさんは別の制服だから、なおさらだ。
 通りすがる人がチラチラをこちらを見てくる。
 校門付近の『関係者以外の立ち入りを禁する』の立て札を思い出した。
 もしも、関係者以外だとバレたらどうなるのだろうか?
 そんな気持ちを察したのだろう。陽葵は……

 「大丈夫、バレてもあれだよ。あの……不法侵入?」 
 「やっぱり、無許可じゃねぇか!」
 「いや、相手がここを待ち合わせ場所に指定してきたから、刑法の捌きを受けるべきは相手の方だよ!たとえ、私たちが何をしても……ね?」
 「いや、俺たちが何らかの狼藉を働いたら、完全に俺たちの責任だろ」
 「……じゃ、豚箱に入れらちゃうの?私たち?」
 「お前、なぁ……」

 俺が何らかの突っ込みを入れようとした時、ルナさんに止められた。
 クイクイと服の裾を引っ張って……

 「あの、凄く注目されているのですが……」

 「え?何?」と陽葵と2人で周囲を見渡すと、複数人の大学生がコチラを見ていた。

 「め、目立ちすぎた」
 「い、行くよ!早く、目立たずに!」

 陽葵を先行に歩みを速めた。


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 大学というのは、小中高と違って建物が綺麗だったり、広がったりする。
 建築関係が強いの大学だと、教授の研究がダイレクトに大学の校舎建築に反映され、どの建築物より最先端の技術が使われる事もあるそうだ。
 俺たちは、この学校のガイダンスを持って学校見学会オープンキャンパスに参加しているわけじゃないので、学校事情は分かる由もない。ひょっとしたら、暇を持て余している陽葵なら事前に調べているかもしれないが……

 「凄いね!教室の中に階段があるよ!階段!!」
 「そうだね。お前が他者に見えたら新しい怪談の誕生だな」
 「ひどっ!」
 「見て見て、教室の外。たばこを吸えるようになっている。なんか、初めて見る機械がある!マシンだよ!マシン!」

 当の本人は、学校見学に夢中になっている。
 わっーとキャンパス内を走り回ってはしゃいでいる。
 こいつ、待ち合わせを忘れてないか?

 「本当に凄いですね。学校の中なのにオシャレなカフェとか、買い物できるスーパーみたいな所まで……」
 「ルナさんも満喫しないでください。油断してよそ見をしていると……」
 「していると?」
 「陽葵が迷子になります。いや、すでに手遅れです」
 「ひ、姫!?」

 迷子になった陽葵を探して時間ロス。

 「2人共、探したよ~ はぐれたらダメじゃないか」

 殴りたい。この笑顔。
 そんな、こんなで目的地。

 「何と言いますか、今までの建物と雰囲気が違いますね」

 ルナさんが言う通り。その建物は、少し違った。
 なんて言うか……学校ポイ建物だ。
 無骨なコンクリート。 廊下側から教室が見る事が出来る。
 他の建物と違い、内部にエレベータもないみたいだ。
 陽葵が先行でコツコツと階段を上がっていく。
 3階…… 4階……そして、屋上。

 「あれ?鍵がかかっているみたいだね」
 「そりゃ、学校の屋上には鍵がかかっているのが普通じゃないか?」 
 「でも、ここが待ち合わせ場所なんだよね」
 「騙されたんじゃないのか?」
 「そんなはずは……ないとは言い切れない相手なんだよね」

 ……ここまで呼び出しといて、騙すとか陽葵の友好関係は大丈夫なんだろうか?

 「仮に騙されたとしてた気分悪いから、ルナちゃん、扉蹴破ってみてよ」
 「姫に頼まれたとなれば……御意に」

 「ストップ!?」と勢いをつけようするルナさんを止めた。
 しかし、本人はキョトンとした表情で「いえ、もちろん、冗談ですが?」と言う。
 そりゃ、普通に考えるとジョークなんだろうけど……
 この人、常識人ぽいのに、たまに暴走するから油断できないんだよ。

 こんな感じで暫く騒いでいると―――

 カチャ

 ドアから音がした。
 どうやら、外側から鍵が開けられた音だ。

 「……入って来いって事かな?」

 俺は2人に確認した。
 陽葵とルナさんは頷き、俺はドアのノブを回して――― 


 

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