『ザ・ウォリアー』 ~この世界を浸蝕するデスゲーム系の近未来SF&ラブコメディ~

チョーカー

VSメデューサ戦 完結

 
 『キメラのクリスタル』

 俺はソレを取り出した。
 ボスのドロップアイテム。その効果は不明。
 装備する事でしか、効果はわからない。
 それを俺は自身の鎧と合成させる。

 光

 クリスタルが鎧に入っていく―――新たな装備が生まれる。
 果たして、その効果は?

 『キメラのクリスタル』

 HPの減少中、ランダムで攻撃力上昇。

 脳にインプットされる情報。
 カウンター特攻効果……いや、それどころかダメージを受け続けながら攻撃を仕掛ける事で、巨大なダメージを奪える特殊効果。

 「……上等だ!?」

 メデューサの即死攻撃に触れるわけにはいかない。
 だから、短剣をメデューサのシールドに叩き付ける。
 当然、弾かれる。だが、跳ね返った短剣を俺は自身の体に叩き付ける。
 判定は俺の自爆ではなく、メデューサの攻撃判定。
 ダメージが表示され、俺のHPゲージが減少。

 「―――ここだッ!」

 乱撃乱舞。

 一気に両手の短剣で切り付ける。

 絶叫。

 その声は俺のか?メデューサのものか?
 メデューサの攻撃。もはや、即死攻撃ではなく、ただ腕を突き出してくる。
 貫手。
 回避を捨て、まともに胸に受ける。ダメージは大きく減少。
 構わない。ここで決める!

 乱打乱斬。

 削られる前に削り切る。
 一瞬、メデューサの顔に笑みが浮かんで見えた。
 そして、それが決着の合図だった。
 メデューサのHPゲージが黒く染まる。
 HP0を確認。

 メデューサ……消滅。


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 酷く―――酷く疲れた1日だった。
 俺はルナさんと、近くの飲食店に入る。
 あんなにも、あんなにも大量の食事を摂取したはずだったのに、体がカロリーを必要としている。

 「メニューここから、ここまで」
 「私も同じ所まで」

 2人とも、店員に注文した。

 「さて、それじゃ今日はお疲れさま」
 「お疲れさまです」

 ドリンクバーの飲み物で乾杯。
 雑談に花は咲かせていると、料理が次々に運ばれてきた。
 俺たちは今日の感想戦を行いながら、口に運んでいく。
 からっからに渇いた土が水分を吸収するように体内に広まっていく感覚があった。

 「ふっう」と一息をつく。

 「ルナさん、改めてお願いした。俺の……俺と陽葵のギルトに加入してほしい」
 「……」
 「あっ、もちろん、期間限定のレンタル移籍という形で構わなのですが……」

 ルナさんは、学校の友人と結成したギルドに入っている。

 「ダメなら、2つのギルドに兼業でも構いませんが……」

 しかし、ルナさんは俺の瞳を真っ直ぐに「いえ」と強い意志で断ってきた。

 「むしろ、私の方から加入をお願いします」
 「え?……あぁ、良いですか?」
 「……断られると思って誘ってきたんですか?」

 俺はブルブルと首を振った。

 「では、まだ弱小の新興ギルドですが、さっそく……」

 俺はルナさんの携帯端末ディバイスにギルト勧誘のメッセージを送った。
 ルナさんは表示されたYESをクリックした。
 すると―――

 「あっ、あの……」

 途端にルナさんの顔が引き攣り始めていた。
 よく見ると体も若干、震えている。
 その震える指が刺している場所は―――

 「どうして、死んだはずの『姫』がここにいるんですか?」

 俺の後ろで空中に浮かんで遊んでいる陽葵を指差していた。

 理由はわからないが、ギルドに入ると陽葵が見えるようになる……のか?
 嗚呼、どうやら本当に、この陽葵は俺の妄想じゃなくて、実際の幽霊らしい。 

 

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