『ザ・ウォリアー』 ~この世界を浸蝕するデスゲーム系の近未来SF&ラブコメディ~
フードファイト
脳内で流れる音楽は『剣の舞』から始めり『天国と地獄』と『ウィリアム・テル』……
学校の運動会で定番とされる曲が次から次へ流れていく。
最後には、必ず表彰式の定番『威風堂々』あるいは『見よ勇者は帰る』が流れると……勝利は訪れると信じて!
正直、大盛りのごはん、スープ、温野菜のサラダ。
これらは、おかわり自由だが……
この分量だけで1食分を賄えるに十分な量だ。
なら、問題は―――竜に比類するパスタですら、様子見の一撃に過ぎない。
敵の本丸こそ『バベルの塔』……つまり、五層のハンバーグ(プラス2層)だ。
この戦い、勝敗を分けるのは、このハンバーグにある。
(どう攻める?どう攻略を目指す)
ご飯とパスタの炭水化物のコンビから……いや、だめだ。
外堀から埋めても、本丸の、それも天守閣に届く事は難しい。
攻めるなら、ハンバーグ。肉、肉、肉だ。
(ハンバーグ300gなら1000キロカロリ-……だったはず)
それが5枚で5000キロカロリーか。いや、7枚だから7000キロカロリーと。
7000カロリーと言えば摂取して脂肪へ変換されれば1キロもの脂肪になる。
1キロ?たったの?なんて思う人がいるかもしれないが、逆に言えば1キロの脂肪を落とすには7000キロカロリーの消費が必要になるのだ。
簡単に言えば100キロくらいランニングすれば1キロ分の脂肪が落ちる計算になる。
だが、俺は喰らいつく。
切り分けたハンバーグを口にする。噛むと同時に肉汁があふれ出る。
ジューシーという事は水分過剰という事だ。
水分というのは大食いに取って、炭水化物と油の次に難敵だ。
まるで肉汁のジュースを飲んでいるかのような錯覚に陥っていく。
いや、溺れる。肉汁の海に溺れていく……
「だが、美味い!」
一瞬、意識を持ってイカレかけたが、持ちこたえた。
しかし―――
(3枚目?すでに意識が飛んでたのか!いつの間に)
皿を確認するとハンバーグが3枚消滅していた。
腹具合を確認するとキッチリ3枚分。
記憶がないまま、食べていたのだ。
俺は天を仰ぐ。 意識はないがダメージは残っている。
けど、進む! もう作戦も何もない。 体力が続く限り喰らう。
スープをむさぼり、肉を喰らい、白米で流し込む!
途中、何度も後方に体重を預け、動きを止める。
(もうだめだ。もう食べれないし、食べたくない。―――けど)
「両手に持ったフォークとナイフが動きを止めない!」
捻り込む。口内に、体内に、胃袋へ。
淡々と、黙々と、この動作の繰り返し。
これしかない。これ以外の方法はない。
俺が力尽きて、倒れるか?それともすべてを平らげるか。
2つに1つ……そして、俺は……必ず勝利を手にしてみせる!
そして、それは訪れた。
ナイフとフォーク。
これまで戦いを共にしていた相棒を皿の上に置く。2本の武器を寄り添う用に斜めに角度をつけ……
皿の上には伽藍洞の虚空が広がっている。
阿澄彷徨 完食!
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「だ、大丈夫ですか?」
ルナさんが心配そうな顔でのぞき込んでくる。
「大丈夫ですよ」と俺は手をヒラヒラと振って答える。
でも、動けない。 動いたらリバースする。
奥さんが食後のコーヒーを運んできた。
「お見事でした。主人も食べっぷりに関心してました」
「そりゃ、どうも……ってこれは?」
「サービスです」とコーヒーと共に置かれたスイーツはパフェだった。俺とルナさんで2つだ。
どう見たら、今の俺の姿を見て、これが食べれると思ったのだろう?
いや、絶対わざとだ。奥さんは「ウフフフ……」と姿を消した。
「それでは、今度の作戦会議を…うっぷ」
「い、いえ、もう少し休んでください」
ルナさんに止められ、少し休息を増やす事になった。
ちなみにパフェはルナさんに食べてもらった。
「……あれ?」
よくよく考えてみたらルナさんもハンバーグ3枚分たべてるんだよね?
単純に3000カロリーってアスリートが1日で食べる食事量に加えてパフェ2つ。
それを涼しい顔で食べてるルナさん……もしかして、俺がハンバーグ2つ取らなくても1人で……
「 ? なんですか?」
俺の疑惑に気づいた……わけではないのだろうが、ルナさんは俺から不信感を感じ取ったみたいだ。
「……い、いえ、なんでもありません」
それだけ言葉を返した。
学校の運動会で定番とされる曲が次から次へ流れていく。
最後には、必ず表彰式の定番『威風堂々』あるいは『見よ勇者は帰る』が流れると……勝利は訪れると信じて!
正直、大盛りのごはん、スープ、温野菜のサラダ。
これらは、おかわり自由だが……
この分量だけで1食分を賄えるに十分な量だ。
なら、問題は―――竜に比類するパスタですら、様子見の一撃に過ぎない。
敵の本丸こそ『バベルの塔』……つまり、五層のハンバーグ(プラス2層)だ。
この戦い、勝敗を分けるのは、このハンバーグにある。
(どう攻める?どう攻略を目指す)
ご飯とパスタの炭水化物のコンビから……いや、だめだ。
外堀から埋めても、本丸の、それも天守閣に届く事は難しい。
攻めるなら、ハンバーグ。肉、肉、肉だ。
(ハンバーグ300gなら1000キロカロリ-……だったはず)
それが5枚で5000キロカロリーか。いや、7枚だから7000キロカロリーと。
7000カロリーと言えば摂取して脂肪へ変換されれば1キロもの脂肪になる。
1キロ?たったの?なんて思う人がいるかもしれないが、逆に言えば1キロの脂肪を落とすには7000キロカロリーの消費が必要になるのだ。
簡単に言えば100キロくらいランニングすれば1キロ分の脂肪が落ちる計算になる。
だが、俺は喰らいつく。
切り分けたハンバーグを口にする。噛むと同時に肉汁があふれ出る。
ジューシーという事は水分過剰という事だ。
水分というのは大食いに取って、炭水化物と油の次に難敵だ。
まるで肉汁のジュースを飲んでいるかのような錯覚に陥っていく。
いや、溺れる。肉汁の海に溺れていく……
「だが、美味い!」
一瞬、意識を持ってイカレかけたが、持ちこたえた。
しかし―――
(3枚目?すでに意識が飛んでたのか!いつの間に)
皿を確認するとハンバーグが3枚消滅していた。
腹具合を確認するとキッチリ3枚分。
記憶がないまま、食べていたのだ。
俺は天を仰ぐ。 意識はないがダメージは残っている。
けど、進む! もう作戦も何もない。 体力が続く限り喰らう。
スープをむさぼり、肉を喰らい、白米で流し込む!
途中、何度も後方に体重を預け、動きを止める。
(もうだめだ。もう食べれないし、食べたくない。―――けど)
「両手に持ったフォークとナイフが動きを止めない!」
捻り込む。口内に、体内に、胃袋へ。
淡々と、黙々と、この動作の繰り返し。
これしかない。これ以外の方法はない。
俺が力尽きて、倒れるか?それともすべてを平らげるか。
2つに1つ……そして、俺は……必ず勝利を手にしてみせる!
そして、それは訪れた。
ナイフとフォーク。
これまで戦いを共にしていた相棒を皿の上に置く。2本の武器を寄り添う用に斜めに角度をつけ……
皿の上には伽藍洞の虚空が広がっている。
阿澄彷徨 完食!
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「だ、大丈夫ですか?」
ルナさんが心配そうな顔でのぞき込んでくる。
「大丈夫ですよ」と俺は手をヒラヒラと振って答える。
でも、動けない。 動いたらリバースする。
奥さんが食後のコーヒーを運んできた。
「お見事でした。主人も食べっぷりに関心してました」
「そりゃ、どうも……ってこれは?」
「サービスです」とコーヒーと共に置かれたスイーツはパフェだった。俺とルナさんで2つだ。
どう見たら、今の俺の姿を見て、これが食べれると思ったのだろう?
いや、絶対わざとだ。奥さんは「ウフフフ……」と姿を消した。
「それでは、今度の作戦会議を…うっぷ」
「い、いえ、もう少し休んでください」
ルナさんに止められ、少し休息を増やす事になった。
ちなみにパフェはルナさんに食べてもらった。
「……あれ?」
よくよく考えてみたらルナさんもハンバーグ3枚分たべてるんだよね?
単純に3000カロリーってアスリートが1日で食べる食事量に加えてパフェ2つ。
それを涼しい顔で食べてるルナさん……もしかして、俺がハンバーグ2つ取らなくても1人で……
「 ? なんですか?」
俺の疑惑に気づいた……わけではないのだろうが、ルナさんは俺から不信感を感じ取ったみたいだ。
「……い、いえ、なんでもありません」
それだけ言葉を返した。
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