公爵令嬢は結婚したくない!
エピローグ
ウラヌス卿が部屋から出て行ったあと、私はベッドの上で横になった。
対談の間、かなり気を張っていた事もあり急速な眠気が私を襲ってきている。
今回のウラヌス卿との話し合いは、ある程度、勝算はあったけど、かなり分の悪い賭けだった。
途中でこちらの正体を言わなくてはいけなくなった時には、すごく困った。
彼が、私の前世を知識を信じてくれるかどうかは半々より低いくらいだったと思う。
それでも、こちらにが用意して切れるカードは、現代知識と白色魔宝石のみ。
ウラヌス卿がもし、お父様を介しての取引契約を考えていたのなら私の作戦は失敗していた。
でも、うまく話し合いが済んだのは……彼が欲しかった物と私が提供できる物が一致したからにすぎない。
ウラヌス卿が欲しかった物は、利益つまり恐らく巨大な権益だと思う。
私は、ここ数年のシュトロハイム家経済状態を表す羊皮紙を手に取った。
これは、お父様の執務室の書棚においてあったものだけど、数年前のデータからも現在シュトロハイム公爵家がどのような状態に置かれてるか見る事ができる。
そして書類を見る限りシュトロハイム家の財政は火の車だった。
でも、ある日を境に財政は黒字に転じている。
そしてその時期は、私が白色魔宝石を作った時期にピタリと符合していた。
つまり、私が作り出している白色魔宝石は莫大な利益を生み出す。
ウラヌス卿が私のような小娘と取引してくれたのは、白色魔宝石を私しか作り出す事ができず、かつ莫大な利益を生むからに他ならないと思う。
でも問題は、そんな表面的な物ではない。
リースノット王国筆頭の公爵家ですら財政状態はかなり厳しいという点だ。
どこの貴族も領地は保有してはいるが、開拓に恵まれた土地ではない事から税金も期待できない。
そのような状態で、領地経営でお金だけは出ていく。
つまり領地の維持費で資産がマイナスになっていると言う事になる。
だからこそ。私が言った前世という話、云々より実をウラヌス卿は取ったのだろう。
それにしても調べれば調べるほど、リースノット王国は価値が低い国だと思った。
私はため息をつきながらベッドの上で横になりウラヌス卿の家に通う事になったら魔法の練習を行いたいと思う。
あとは、諸外国の情報収集が急務かなと考えた所で、今日は一日、頭を使いすぎたのか私は眠りにおちた。
そして……。
目を覚ますと、もう部屋の中はうす暗かった。
以前までは、壁紙がピンクだったことも対して気には止めなかったけど、壁紙の色があり青い壁紙になったことで少し物寂しさを感じさせる。
私はベッドから降りると、お父様が戻られる前に、執務室に資料を返しにいった。
部屋に戻って、ベッドの上でゴロゴロとしていると部屋の扉が開いた。
そして私の様子を見るなり眉をひそめてきた。
きっとはしたないとか思っているのかも知れない。
お父様は、私の様子を見ながら言葉を紡いでくる。
「ティア、明日からウラヌス公爵邸に魔力の制御の為に通いなさい」
思っていたより早く、ウラヌス卿が動いたことに私は驚く。
恐らくはだけど、ウラヌス公爵家の財政は私が思ってる以上にひっ迫しているのかも知れない。
「わかりました、お父様」
私はそれだけ言うと口を閉じた。
あまり話すとボロが出そうだし、お父様も私の事を好きではないみたい。
だから余計な会話をする必要もないないでしょう。
お父様は何か言いたげな表情を見せたあと、何も言わずに部屋から出ていった。
そして、お母様からたまには家族みんなで食事をと誘われたけど、私は部屋の中で一人食事を摂っている。
散々、私の事を家庭教師に任せて放置してきたのに今更、親子の関係を求められても困る。
まぁ、これが本当の5歳児なら喜んで応じたかもしれないけど、私は違うからね……。
対談の間、かなり気を張っていた事もあり急速な眠気が私を襲ってきている。
今回のウラヌス卿との話し合いは、ある程度、勝算はあったけど、かなり分の悪い賭けだった。
途中でこちらの正体を言わなくてはいけなくなった時には、すごく困った。
彼が、私の前世を知識を信じてくれるかどうかは半々より低いくらいだったと思う。
それでも、こちらにが用意して切れるカードは、現代知識と白色魔宝石のみ。
ウラヌス卿がもし、お父様を介しての取引契約を考えていたのなら私の作戦は失敗していた。
でも、うまく話し合いが済んだのは……彼が欲しかった物と私が提供できる物が一致したからにすぎない。
ウラヌス卿が欲しかった物は、利益つまり恐らく巨大な権益だと思う。
私は、ここ数年のシュトロハイム家経済状態を表す羊皮紙を手に取った。
これは、お父様の執務室の書棚においてあったものだけど、数年前のデータからも現在シュトロハイム公爵家がどのような状態に置かれてるか見る事ができる。
そして書類を見る限りシュトロハイム家の財政は火の車だった。
でも、ある日を境に財政は黒字に転じている。
そしてその時期は、私が白色魔宝石を作った時期にピタリと符合していた。
つまり、私が作り出している白色魔宝石は莫大な利益を生み出す。
ウラヌス卿が私のような小娘と取引してくれたのは、白色魔宝石を私しか作り出す事ができず、かつ莫大な利益を生むからに他ならないと思う。
でも問題は、そんな表面的な物ではない。
リースノット王国筆頭の公爵家ですら財政状態はかなり厳しいという点だ。
どこの貴族も領地は保有してはいるが、開拓に恵まれた土地ではない事から税金も期待できない。
そのような状態で、領地経営でお金だけは出ていく。
つまり領地の維持費で資産がマイナスになっていると言う事になる。
だからこそ。私が言った前世という話、云々より実をウラヌス卿は取ったのだろう。
それにしても調べれば調べるほど、リースノット王国は価値が低い国だと思った。
私はため息をつきながらベッドの上で横になりウラヌス卿の家に通う事になったら魔法の練習を行いたいと思う。
あとは、諸外国の情報収集が急務かなと考えた所で、今日は一日、頭を使いすぎたのか私は眠りにおちた。
そして……。
目を覚ますと、もう部屋の中はうす暗かった。
以前までは、壁紙がピンクだったことも対して気には止めなかったけど、壁紙の色があり青い壁紙になったことで少し物寂しさを感じさせる。
私はベッドから降りると、お父様が戻られる前に、執務室に資料を返しにいった。
部屋に戻って、ベッドの上でゴロゴロとしていると部屋の扉が開いた。
そして私の様子を見るなり眉をひそめてきた。
きっとはしたないとか思っているのかも知れない。
お父様は、私の様子を見ながら言葉を紡いでくる。
「ティア、明日からウラヌス公爵邸に魔力の制御の為に通いなさい」
思っていたより早く、ウラヌス卿が動いたことに私は驚く。
恐らくはだけど、ウラヌス公爵家の財政は私が思ってる以上にひっ迫しているのかも知れない。
「わかりました、お父様」
私はそれだけ言うと口を閉じた。
あまり話すとボロが出そうだし、お父様も私の事を好きではないみたい。
だから余計な会話をする必要もないないでしょう。
お父様は何か言いたげな表情を見せたあと、何も言わずに部屋から出ていった。
そして、お母様からたまには家族みんなで食事をと誘われたけど、私は部屋の中で一人食事を摂っている。
散々、私の事を家庭教師に任せて放置してきたのに今更、親子の関係を求められても困る。
まぁ、これが本当の5歳児なら喜んで応じたかもしれないけど、私は違うからね……。
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コメント
柴衛門
悲しいなぁ…