異世界召喚された俺は、チャットアプリを求めた

山田 武

スレ15 練習風景をダイジェスト



訓練場


 今日は、俺の練習風景でもダイジェスト的な感じでお送りしよう。
 ……と、みんなに何故か気になると言われたので、こうして隠し撮り的な感じで設置したスマホを使って動画撮影だ。

「ハッ、ハッ、ハッ」

 特に意味も無いのだが、声を出して武器を振るう(分かり易いように声を出せと言われたからだ)。

 その際、同時に頭の中で発動させた魔法を発動させて、的を射る。

 これは、魔法という戦い方を近接戦闘に組み込む為の練習だな。
 地球には無かった技術がいきなり使えるのなんて、選ばれた主人公みたいな奴だけだ。
 一から丁寧に体にそれを染みこませることで、俺みたいな凡人はやっと扱えるようになるしな。

 他には武器の先から魔力を伸ばしたり、体から伸ばした魔力に特別な効果を付与したりしているのだが……どうにもアイツらに届くイメージができない。
 魔法を織り交ぜて戦ってみても、『甘い』の一言で躱されたり斬られたり破壊されるイメージしか浮かばないぞ。

 未だに教官が見つからないので、ずっと独りで練習をしているのだが、みんなから習った格闘術はクセが強いものが多い。

 それぞれがそれぞれの世界で、それぞれの法則の中で扱う為に身に着けたものだ。
 どれもこれもが全く異なると言って良い程に、型や流派が異なる技術だぞ。

 ……まぁ、それでも一応は全部扱えるように扱かれたんだがな。

 そんな格闘術は狭い場所でも練習できるので、今は広い場所でしか振れない武器の練習に励んでいるのだ。

「ふんふふんふふーん、ふんふ……」

 今度は変な歌を歌いながらスキップで移動する。
 ただし、その一歩一歩に"縮地"や"蠢動"や"無拍手"等の技術を織り交ぜており、何だか気持ち悪い感じになっているぞ。

 "潜蛇"がまだできないので、片足ずつ今までにできるようになったものを発動して、そのような状況でもバランスを維持できるように練習している。

 やった理由は――これができれば、"潜蛇"もいつかできるのでは? と思ったからだ。

 最近では一度に進める距離も伸び、一歩で大体2mぐらいなら飛べるようになった。

 その内、"天駆"とかもやりたいな。

「よっ、ほっ、そらっ、はっ、ふぉっと」

 お次は、空中に自動発射機能付きで設置された魔法を躱す作業だ。
 威力は0なのだがノックバックがクるので必死に避けている。

 偶に避け切れないのがあるが、それは拳に魔力を籠めて対処している。
 その反動も結局はクるので、それを利用した避け方も工夫しなければならない。

 ……こういうのって、主人公は結構できるよな?
 銀の烏も成長したら光速のレーザーも発射前に回避できるようになったす。

 おっと、弾速や射撃数(?)とかの説明を忘れていたな。
 放っているのは"虚無弾"のさっき説明したノックバック特化。
 それを100m/mimで十発放っているのだ。

 ……え? 人間には不可能だって?

 ははっ、そんなの1km/minを百発とかいう狂った所業をずっと見てれば思わなくなるぞ。
 ……最初にそれをやっているアイツを見て狂ってるって感想を言ったら、即座にやらされた。
 逃げようと思ったのに即捕まって練習台の前に立たされた。
 死ぬかと思いました、ガチで。

 ま、結局死なずに生き残れたし、アイツともそれから仲良くなれたから良いんだがな。

 でも、あの時に見えたのって絶対リバー・オブ・サンズと相馬ライトだった気がする。

「……ふぃいいー。よし、終わり」

 そして、他にも色々とやってから終わりにした。
 これ以上の撮影は必要無いし、みんなも求めていないだろうから撮影モードを終了してから、スマホを消す。

 丁度他の奴らも撤退してるし、まぁ今日も練習を頑張ったってことで。

 この後、部屋でできる格闘術の練習を少ししてから、今日という日は終了した。


===============================

参加者:アサマサ以外

ハルカ:折角なので、朝政さんの一日を……そう甘い考えで撮って貰った私が愚かだったのでしょうか

アキ:……あれはしゃあない
みんな他の奴らがどんな風に教えているかを知らなかったんだ
むしろ気付けた方が凄いだろ

フユツグ:なんか色々と混ざってたな
俺の教えた縮地も、なんか無拍子と重ねてやられるとビックリだ

ナツキ:回復魔法前提の格闘術もやってたわ
脳のリミットが自由に外せてるみたい
……リミットの解除は教えてないんだけど

リホ:それは私かも、恐怖を抜く為

ユキ:某も教えたな

ミランダ:我もだ


・自分が何を教えたかを詳細に説明していく


アキ:ってなると、朝政の今の歩行術はあの忍者で、格闘術の基本は戦闘狂か
反射神経に関しちゃ、神速って感じかな

フユツグ:神速かー、確かにアイツの鍛え方は異常だったしな
てか、それを教えるなよ
アレはアイツだからこそできたことなのに

ハルカ:なのに、武術系のスキルは習得できていないんですよね
今の朝政さんなら(武芸百般)ぐらいなら簡単に取れそうなんですが

アキ:あぁ、見た感じなら一騎当千もできそうだったしな

===============================


 この後は、朝政の戦闘力についてで討論が始まるのであった。


「異世界召喚された俺は、チャットアプリを求めた」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く