黒剣の魔王
第8話/帰りたいけれど.....2
『小鳥遊 優Lv.1
説明
異世界に家族、幼馴染みと家ごと転移され、その際に家が魔王を踏み潰して殺したため、魔王の力を受け継いだ少年。突然魔王と言われて驚いている。姉、妹、幼馴染みも同様に魔王の力を受け継いでいる。
魔物の王としての自覚が芽生え始め、洞窟内に侵入した勇者一同の懐柔に成功した。
固有スキル(称号)
『魔王』
『異世界転移者』
『黒剣の魔王』
『歴代魔王』
『魔王力』
new『反逆の魔王』→自分や自分の仲間よりも数が多い相手と戦う時、立場が上の相手と戦う時の身体能力、魔攻、魔防が増加する』
お、おう?
なんかステータスが新しくなってるな。文章も増えてるし、さっき脳内で聞こえた声の称号の説明も書かれている。
でも、なんだかなぁ……
微妙な能力だな、これは。短期突撃や少数精鋭するつもりは無いし、繁殖力だったら負けてないんじゃない? うちの子たちは。
それとも、鎖国で貧困化しているこの国にまだそんな大きな軍でも残っているのか?
何にせよ使いどころが微妙だなぁ。戦わないのが一番なんだけどね、ほんとは。
『称号・超速逃亡を入手しました』
「不名誉だな、おいっ!」
思わず声に出してブチギレてしまった。
横では一宮君がクスクスと笑っている。おいおいやめたまえよ、土に埋めるよ?
そんな俺の殺気に気づいたのか顔面蒼白で動きがピタリと止まるゴブリン。
「ま、魔王様! このスカコンティーめがこの男の無礼を正しまする!」
うん戦力差ありすぎて無理だと思うわ
「『 我が身に宿りし隻眼の巨神よ、今その封を時て我にその御力を授けたまえ!』解放せよ、アルゲース!」
「え」
ゴブリンがそう唱えたと思うと、彼の身体の周りに青色のオーラの様なものがまとわりついた。
「我らモンスターとて、下級の神の神降ろし位はできるのですよ! 優秀なグレーダーゴブリンメイジがいますからね!」
そう言うと、ゴブリンは一宮君に対して宣戦布告を申し立てた。
「先程は怖気付いてしまったが、私が本来の力を使えばこんなものだ! さあかかってこい! 相手になってやる!」
「はぁ、時間の無駄だな。聖剣に切られたら貴様らは灰になるぞ?」
「私はならんな。神の力によって守られている私には!」
「お、おい、落ち着けって! えーと、スカコンティー、俺は別に気にしてないから、なにも」
俺がそう言っただけでは止まらなかったので、黒剣をチラつかせるとやっと黙った(もちろん顔面蒼白だが)。
「安心しろ、今俺はお前らの王様の手下なんでな。同僚同士仲良くしようや。」
「……ちっ……」
明らかに嫌そうな態度を取りつつも、彼は自身の身の回りにまとっていたオーラの様なものを消した。
「魔王様、誠に遺憾ではありますが、貴方様が彼を仲間にするというのならば戦力としては申し分ない。私としては賛同するほか生き残る道はないでしょう」
「分かってくれればいいんだ、スカコンティー」
ここまで憎まれるって、今まで何をやってきたのかね、君たちは。
その意図を察したかのように、一宮君が自身の身体を指さしている。
一宮君を凝視して見ると
『一宮 銀 Lv.43
説明
『次元の穴』によってこの世界にやってきた、元高校生剣道日本チャンピオン。
この世界にやってきたタイミングで試合をしていたため、先代勇者に思いっきり面打ちをしてしまった過去を持つ。
王国軍を裏切り魔王軍に付けばうまい飯を啜れるという勇者の考えに賛同し、魔王軍に付くことを決意。
固有スキル(称号)
『聖剣使い』→聖剣カルデナの保持者に与えられる称号。
『破龍剣術皆伝』→破龍式の剣術の皆伝を入手した者に与えられる称号
『反逆者』→反逆する時に攻撃力が1200倍になる
『勇者の従者』→従者の数だけステータスが倍増する』
つおすぎやんけチートチート。あれ? そんなこの人たちに勝った俺や姉っていったい……
……考えないようにしようか。
とにかく自分の立場を守りつつこの世界から脱出する方法を模索するために、王国軍には撤退してもらわないとな。
あと、先程のスカコンティーの言葉から考えると壁に聞いてある神が消えるのは、神が召喚されてるからかもしれないな。まだ一例しかないからなんとも言えないが。
ゴブリンにもグレーダー種がいるということも大きな収穫だ。多分大きな戦いの時しか出てこないため、勇者パーティと合わなかったとかそんなんだろう。
不意にスカコンティーの方を向いてみると
『スカコンティー Lv.36
説明
グレーダーゴブリンリーダーから進化した高種族値のゴブリンキング。
その強靭さからモンスターながら神降ろしが可能となり、同じ群れのグレーダーゴブリンメイジのレルファスによって、下級神アルゲース(キュクロプスの長兄)をその身に宿している。
王国軍に対する憎悪は数値で表すことも出来ないほどに燃え滾っている。
忠実なる魔王の従者。
固有スキル(称号)
『ゴブリン』→棍棒の熟練度早熟
『ハイゴブリン』→知力の熟練度早熟
『グレーダーゴブリン』→全能力度早熟
『ゴブリンキング』→攻撃力3乗
『ゴブリンリーダー』→防具破壊1段
『ハイゴブリンリーダー』→防具破壊2段
『グレーダーゴブリンリーダー』→防具破壊3段
『忠実なる魔従者』→魔力∞』
魔王の従者なだけでここまでチートなんですね、はい。
これ下手したら俺でも勝てない気がするわ……
とにかく、早く元の世界に帰りたいけれど、方法がない以上は流れ任せに模索するしかないか。
説明
異世界に家族、幼馴染みと家ごと転移され、その際に家が魔王を踏み潰して殺したため、魔王の力を受け継いだ少年。突然魔王と言われて驚いている。姉、妹、幼馴染みも同様に魔王の力を受け継いでいる。
魔物の王としての自覚が芽生え始め、洞窟内に侵入した勇者一同の懐柔に成功した。
固有スキル(称号)
『魔王』
『異世界転移者』
『黒剣の魔王』
『歴代魔王』
『魔王力』
new『反逆の魔王』→自分や自分の仲間よりも数が多い相手と戦う時、立場が上の相手と戦う時の身体能力、魔攻、魔防が増加する』
お、おう?
なんかステータスが新しくなってるな。文章も増えてるし、さっき脳内で聞こえた声の称号の説明も書かれている。
でも、なんだかなぁ……
微妙な能力だな、これは。短期突撃や少数精鋭するつもりは無いし、繁殖力だったら負けてないんじゃない? うちの子たちは。
それとも、鎖国で貧困化しているこの国にまだそんな大きな軍でも残っているのか?
何にせよ使いどころが微妙だなぁ。戦わないのが一番なんだけどね、ほんとは。
『称号・超速逃亡を入手しました』
「不名誉だな、おいっ!」
思わず声に出してブチギレてしまった。
横では一宮君がクスクスと笑っている。おいおいやめたまえよ、土に埋めるよ?
そんな俺の殺気に気づいたのか顔面蒼白で動きがピタリと止まるゴブリン。
「ま、魔王様! このスカコンティーめがこの男の無礼を正しまする!」
うん戦力差ありすぎて無理だと思うわ
「『 我が身に宿りし隻眼の巨神よ、今その封を時て我にその御力を授けたまえ!』解放せよ、アルゲース!」
「え」
ゴブリンがそう唱えたと思うと、彼の身体の周りに青色のオーラの様なものがまとわりついた。
「我らモンスターとて、下級の神の神降ろし位はできるのですよ! 優秀なグレーダーゴブリンメイジがいますからね!」
そう言うと、ゴブリンは一宮君に対して宣戦布告を申し立てた。
「先程は怖気付いてしまったが、私が本来の力を使えばこんなものだ! さあかかってこい! 相手になってやる!」
「はぁ、時間の無駄だな。聖剣に切られたら貴様らは灰になるぞ?」
「私はならんな。神の力によって守られている私には!」
「お、おい、落ち着けって! えーと、スカコンティー、俺は別に気にしてないから、なにも」
俺がそう言っただけでは止まらなかったので、黒剣をチラつかせるとやっと黙った(もちろん顔面蒼白だが)。
「安心しろ、今俺はお前らの王様の手下なんでな。同僚同士仲良くしようや。」
「……ちっ……」
明らかに嫌そうな態度を取りつつも、彼は自身の身の回りにまとっていたオーラの様なものを消した。
「魔王様、誠に遺憾ではありますが、貴方様が彼を仲間にするというのならば戦力としては申し分ない。私としては賛同するほか生き残る道はないでしょう」
「分かってくれればいいんだ、スカコンティー」
ここまで憎まれるって、今まで何をやってきたのかね、君たちは。
その意図を察したかのように、一宮君が自身の身体を指さしている。
一宮君を凝視して見ると
『一宮 銀 Lv.43
説明
『次元の穴』によってこの世界にやってきた、元高校生剣道日本チャンピオン。
この世界にやってきたタイミングで試合をしていたため、先代勇者に思いっきり面打ちをしてしまった過去を持つ。
王国軍を裏切り魔王軍に付けばうまい飯を啜れるという勇者の考えに賛同し、魔王軍に付くことを決意。
固有スキル(称号)
『聖剣使い』→聖剣カルデナの保持者に与えられる称号。
『破龍剣術皆伝』→破龍式の剣術の皆伝を入手した者に与えられる称号
『反逆者』→反逆する時に攻撃力が1200倍になる
『勇者の従者』→従者の数だけステータスが倍増する』
つおすぎやんけチートチート。あれ? そんなこの人たちに勝った俺や姉っていったい……
……考えないようにしようか。
とにかく自分の立場を守りつつこの世界から脱出する方法を模索するために、王国軍には撤退してもらわないとな。
あと、先程のスカコンティーの言葉から考えると壁に聞いてある神が消えるのは、神が召喚されてるからかもしれないな。まだ一例しかないからなんとも言えないが。
ゴブリンにもグレーダー種がいるということも大きな収穫だ。多分大きな戦いの時しか出てこないため、勇者パーティと合わなかったとかそんなんだろう。
不意にスカコンティーの方を向いてみると
『スカコンティー Lv.36
説明
グレーダーゴブリンリーダーから進化した高種族値のゴブリンキング。
その強靭さからモンスターながら神降ろしが可能となり、同じ群れのグレーダーゴブリンメイジのレルファスによって、下級神アルゲース(キュクロプスの長兄)をその身に宿している。
王国軍に対する憎悪は数値で表すことも出来ないほどに燃え滾っている。
忠実なる魔王の従者。
固有スキル(称号)
『ゴブリン』→棍棒の熟練度早熟
『ハイゴブリン』→知力の熟練度早熟
『グレーダーゴブリン』→全能力度早熟
『ゴブリンキング』→攻撃力3乗
『ゴブリンリーダー』→防具破壊1段
『ハイゴブリンリーダー』→防具破壊2段
『グレーダーゴブリンリーダー』→防具破壊3段
『忠実なる魔従者』→魔力∞』
魔王の従者なだけでここまでチートなんですね、はい。
これ下手したら俺でも勝てない気がするわ……
とにかく、早く元の世界に帰りたいけれど、方法がない以上は流れ任せに模索するしかないか。
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