異世界転移!~俺は金(マネー)で強くなる!~
二十四話:マネー男と最重要機密組織
一瞬、静けさが場を包んだ。しかし、男はすぐに立て直し、高笑いをする。ケタケタと笑うその顔ははっきり言って気持ち悪かった。
スメンの威圧には勝てないが、彼の威圧もかなりのものだ。
「よぉ~く気付いたねぇ~? こぉこまでぇヒント出してぇ気づかれなかったらぁ皆殺しにしようかと思っちゃったよぉ~?」
「ふん。スメン様が見抜いてくれなかったら俺だって気付いてねえよ。正体表せよ、暗殺者さん。わざと現れ出てきたんだろ?」
俺も彼に負けないように威圧を乗せるが、どうも経験の差のようで男は全くと言っていいほど怯む様子がない。
フェルシアがリエイスの前に守るようにして立ちはだかり、レージストがルーフェをマントの中に隠し、俺はラフェエニルを後方に下がらせた。
「知らないのかぁ~い? オレはこの国のちょー重要な組織の暗殺者なんだよぉ~、知らないなら教えてあげるさぁ~?」
「そりゃどうも」
「オレらはぁ~、この国をかき回してブチ壊すのが目的なんだよぉ~? ボスに連なる幹部が四人いてぇ~その第四幹部のグループの団長がオレさぁ~」
「へぇ、ずいぶん立場低いじゃねえかよ?」
まあ、立場が高い者に向こうの王を倒した俺と目合わせさせるなんて、しかも身分を暴露させるなんて、そんなことはあり得ないと思う。
でも、こいつは比較的下っ端の立場ではない。
第四幹部のグループの団長がこいつだとしたら、そのグループの中にさらにグループがあり団長がありというふうになっていたり。
グループの人間が勝手に信頼できるものを集めてグループを作ったり。
一番の下っ端はそいつらだろう。
まだボスと連なりがあるこの男は、捕まえたら報酬がもらえそうだな!!
「伝説の大魔女ぉ~、王を倒した期待の新人ん~、闇の力を放出する小娘ぇ~、魔の森のお二人さぁーん? いいかぁ~い?」
「ち、ちょっと待ちなさい! 私が抜けているじゃないの!?」
「神の力を放出する者ぉ~? 言っとくけどぉ、神様がそろそろ君の事呼び戻すと思うからねぇ~?」
「どこまで、何処まで知っているのよ!!」
「ラフェニ」
「健樹君!?」
「こいつはラフェニが叶う相手じゃねえ。恐らく―――」
恐らく俺が挑んだとしても互角で、フェルシアが入ってリエイスが入ってレージストとルーフェが入れば勝てる相手だ。
むしろそうしないと勝てない相手だ。
レージストとルーフェを戦いに参加させるつもりは無いのだが。
ラフェエニルには申し訳ないが、今の彼女に参加させる力は無い。
「報酬貰ったら強くしてやるから、な?」
そう、小さな声でラフェエニルに語り掛ける。
「約束よ」
頬を膨らませながらもラフェエニルはこくりと頷いた。
話が終わったと読んだと思われる男が一歩前進し、俺とフェルシアの前に立つ。恐らく戦いに参加するのは俺とフェルシアだ。
「わたくしも、やっていいの……?」
「ケンキ、お願いしますわ」
「……ああ、分かった。ただし絶対後方支援だ。前には出るなよ」
「分かったなの!!」
俺とフェルシアが前に出て、リエイスが後ろで闇のブラックホール的なのを準備している。同じくそこに居た騎士なども後方で参戦する。
わずかだが宮廷魔術師もおり、彼らは魔術を詠唱する。
「ん~死にたいのかなぁ~? 面白くなくなっちゃったなぁ~、それじゃ」
パアン、という音が聞こえ、煙が上がると共に宮廷魔術師やリエイスが詠唱した魔術が強制的にキャンセルされた。
思わず目を閉じてしまった俺が目を開けると、男の姿はもうなかった。
「すみませんスメン様。取り逃がしました」
「いや……良い。報酬はギルドカードに振り込んでおいた……疲れていると思う。一旦部屋に帰って思うように休んでくれ……」
「一旦、ということはまた集まるということですか?」
「恐らく明日辺りにな。機密組織の話をしなくてはならん。君達はすでに組織に片足を踏み込んでいるのだよ」
ああ、うん。それは分かる。
面白い的なことを言われて、注目されないわけないと俺も思っている。しかし今はステータスを鑑定したい!
どれくらい振り込まれたか確認したい!
「では、解散しよう……」
スメンはまた疲れた顔で側近に支えられながら、退室していく。俺とラフェエニルたちは全員退出したのを見計らって駆け出した。
「待ちなさいですわ。リエイスさんはワタシが魔界に連れ帰ってあげますわ。その代わり貸しひとつですの。どうです?」
「つまり魔界に行ってくれるってことか」
「わたくし、魔界に帰るの……? フェルシアさん一緒に居てくれるの?」
「ええずっと一緒に居てあげますわ!」
「ならその話乗った!! 貸しひとつ、オーケー!」
俺が親指を立てると、フェルシアとリエイスはしゅん、と消えていった。何も考えていなかったが、スメンにどうやって説明しよう。
まさか魔王の娘だったなんて絶対に言えない殺される。
部屋に戻った俺達はひとまずベッドの上に寝転がり、俺はステータスを開いた。別にギルドカードを通さなくても所有マネーは出てきた。
所有マネー:九十五万六千二百
怖い。
怖い怖い楽しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しいっ!!
「きゅうじゅうごまんっ!! 最高じゃねえか報酬がぁ! 神じゃねえかよ神様感謝するぜぇ!? 遠慮なく強くなってやらぁ、俺、金持ち無双だっ!!」
「健樹君。テンション高過ぎよ。さっさと私のステータスを強くしてもらう必要があるわ。あれから余りあがっていないのよ」
「明日な、明日。俺ちょっと疲れたから寝るわ」
「分かったわ。約束よ!!」
消灯すると、我慢していた俺の表情筋がふっと緩む。これで金持ちだ、というのと、また金に対しての愛情がふつふつと……。
これは国王からのお願い、全部受けてやらぁ!(ギャラある時に限る)
スメンの威圧には勝てないが、彼の威圧もかなりのものだ。
「よぉ~く気付いたねぇ~? こぉこまでぇヒント出してぇ気づかれなかったらぁ皆殺しにしようかと思っちゃったよぉ~?」
「ふん。スメン様が見抜いてくれなかったら俺だって気付いてねえよ。正体表せよ、暗殺者さん。わざと現れ出てきたんだろ?」
俺も彼に負けないように威圧を乗せるが、どうも経験の差のようで男は全くと言っていいほど怯む様子がない。
フェルシアがリエイスの前に守るようにして立ちはだかり、レージストがルーフェをマントの中に隠し、俺はラフェエニルを後方に下がらせた。
「知らないのかぁ~い? オレはこの国のちょー重要な組織の暗殺者なんだよぉ~、知らないなら教えてあげるさぁ~?」
「そりゃどうも」
「オレらはぁ~、この国をかき回してブチ壊すのが目的なんだよぉ~? ボスに連なる幹部が四人いてぇ~その第四幹部のグループの団長がオレさぁ~」
「へぇ、ずいぶん立場低いじゃねえかよ?」
まあ、立場が高い者に向こうの王を倒した俺と目合わせさせるなんて、しかも身分を暴露させるなんて、そんなことはあり得ないと思う。
でも、こいつは比較的下っ端の立場ではない。
第四幹部のグループの団長がこいつだとしたら、そのグループの中にさらにグループがあり団長がありというふうになっていたり。
グループの人間が勝手に信頼できるものを集めてグループを作ったり。
一番の下っ端はそいつらだろう。
まだボスと連なりがあるこの男は、捕まえたら報酬がもらえそうだな!!
「伝説の大魔女ぉ~、王を倒した期待の新人ん~、闇の力を放出する小娘ぇ~、魔の森のお二人さぁーん? いいかぁ~い?」
「ち、ちょっと待ちなさい! 私が抜けているじゃないの!?」
「神の力を放出する者ぉ~? 言っとくけどぉ、神様がそろそろ君の事呼び戻すと思うからねぇ~?」
「どこまで、何処まで知っているのよ!!」
「ラフェニ」
「健樹君!?」
「こいつはラフェニが叶う相手じゃねえ。恐らく―――」
恐らく俺が挑んだとしても互角で、フェルシアが入ってリエイスが入ってレージストとルーフェが入れば勝てる相手だ。
むしろそうしないと勝てない相手だ。
レージストとルーフェを戦いに参加させるつもりは無いのだが。
ラフェエニルには申し訳ないが、今の彼女に参加させる力は無い。
「報酬貰ったら強くしてやるから、な?」
そう、小さな声でラフェエニルに語り掛ける。
「約束よ」
頬を膨らませながらもラフェエニルはこくりと頷いた。
話が終わったと読んだと思われる男が一歩前進し、俺とフェルシアの前に立つ。恐らく戦いに参加するのは俺とフェルシアだ。
「わたくしも、やっていいの……?」
「ケンキ、お願いしますわ」
「……ああ、分かった。ただし絶対後方支援だ。前には出るなよ」
「分かったなの!!」
俺とフェルシアが前に出て、リエイスが後ろで闇のブラックホール的なのを準備している。同じくそこに居た騎士なども後方で参戦する。
わずかだが宮廷魔術師もおり、彼らは魔術を詠唱する。
「ん~死にたいのかなぁ~? 面白くなくなっちゃったなぁ~、それじゃ」
パアン、という音が聞こえ、煙が上がると共に宮廷魔術師やリエイスが詠唱した魔術が強制的にキャンセルされた。
思わず目を閉じてしまった俺が目を開けると、男の姿はもうなかった。
「すみませんスメン様。取り逃がしました」
「いや……良い。報酬はギルドカードに振り込んでおいた……疲れていると思う。一旦部屋に帰って思うように休んでくれ……」
「一旦、ということはまた集まるということですか?」
「恐らく明日辺りにな。機密組織の話をしなくてはならん。君達はすでに組織に片足を踏み込んでいるのだよ」
ああ、うん。それは分かる。
面白い的なことを言われて、注目されないわけないと俺も思っている。しかし今はステータスを鑑定したい!
どれくらい振り込まれたか確認したい!
「では、解散しよう……」
スメンはまた疲れた顔で側近に支えられながら、退室していく。俺とラフェエニルたちは全員退出したのを見計らって駆け出した。
「待ちなさいですわ。リエイスさんはワタシが魔界に連れ帰ってあげますわ。その代わり貸しひとつですの。どうです?」
「つまり魔界に行ってくれるってことか」
「わたくし、魔界に帰るの……? フェルシアさん一緒に居てくれるの?」
「ええずっと一緒に居てあげますわ!」
「ならその話乗った!! 貸しひとつ、オーケー!」
俺が親指を立てると、フェルシアとリエイスはしゅん、と消えていった。何も考えていなかったが、スメンにどうやって説明しよう。
まさか魔王の娘だったなんて絶対に言えない殺される。
部屋に戻った俺達はひとまずベッドの上に寝転がり、俺はステータスを開いた。別にギルドカードを通さなくても所有マネーは出てきた。
所有マネー:九十五万六千二百
怖い。
怖い怖い楽しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しいっ!!
「きゅうじゅうごまんっ!! 最高じゃねえか報酬がぁ! 神じゃねえかよ神様感謝するぜぇ!? 遠慮なく強くなってやらぁ、俺、金持ち無双だっ!!」
「健樹君。テンション高過ぎよ。さっさと私のステータスを強くしてもらう必要があるわ。あれから余りあがっていないのよ」
「明日な、明日。俺ちょっと疲れたから寝るわ」
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