異世界転移!~俺は金(マネー)で強くなる!~
八話:マネー男と噂
喧嘩の翌日俺達は昼まで依頼をこなし、ご飯を食べて後休憩してからまた依頼をこなそうとギルドの中でコーヒーを飲みながら休憩していた。
もちろんただ休憩しているわけではなく、周囲からの情報を掴むための休憩だ。
『おい聞いたか、闇剣士と暗黒騎士が魔の森から復活したらしいぜ』
『冒険者だけが目ェ付けられるって何事だよふざけんな』
『しかも闇のくせに正面から挑んでくるらしいぜ!』
『まあ強いから仕方ねえよな……俺無理冒険者やめるわ』
『今んとこあの注目の新人に任せとけよ。あの二人は強いもんを排除する傾向があるからな』
それは闇剣士も暗黒騎士もこの冒険者も最低だな。
自分たちに能力がないからと言って他の人に任せるのかよ、しかも俺に。
ラフェエニルも聞いていてコーヒーをこぼしそうになっていた。
「魔の森」
聞いたら皆震えあがり、どれだけ小さな子供でも、生まれた当初に教えられる。
魔の森の者は出てくる傾向が少ないが、バトルジャンキーが生まれることもある。
「闇剣士」「暗黒騎士」
この二人は魔の森の中で中級のランクを持っており、あろうことかバトルジャンキー。
強い者を見つけては排除する彼らが、また動き出した。
「倒せねえの?」
「バカね、あんな雑魚冒険者に倒せるわけがないじゃないの。Aランク相当の実力は持ってるのよ? というか魔の森の生物は皆少なくともBランクだけれどね」
「A₊か。高く見積もってSって感じね、分かった分かった。俺が挑んでも負ける可能性があるのは分かった。で、ギルドは対処立ててないのか?」
「あるわよそりゃ。SSランク冒険者パーティであるフィナとレーキスを任せてあるわ。これで勝つことは確定なはずよ。どちらにしろ私達が関わる必要はないわ」
「戦いてえ」
「あら健樹君? バトルジャンキーはやめなさい、追い出すわよ。……でも、私もその闇剣士とやらに興味があるのよね」
闇剣士、暗黒騎士。
闇剣士はあんまり聞いたことは無いが、暗黒騎士は男子の憧れの存在でもあった。
俺はそんな暗黒騎士に興味がある。
そしてラフェエニルは闇剣士に興味があるらしい。
「決まったぜ。めちゃくちゃ金手に入れてクソ強くなって向かうぜ!」
「健樹君たら……まあ、私も今回はノッてあげるわ!!」
そして二人で意気揚々と依頼掲示板に向かうのだった。
―――――。
――――――。
―――――――。
貴族街に新しく建ったその一軒家の中にて、ベッドにぶざまに転がっている一人の少年と一人の少女。俺とラフェエニルだ。
依頼を何十個、いや何百個受けたかもしれない。
俺達はめでたくCランクに昇格していた。
はい、想像しているとおりまたしても世界最速だったのである。
今回はまた少しだけ得点をメリアがおまけしてくれたのだが、Bランクへの昇格は今までよりずっと真剣で難しいものになるのでもうおまけはしないという。
最も俺はBランクへも世界最速を目指しているつもりなのだがな。
「はは……ちょっとさすがに俺体力ねえわ……」
「私なんて途中からすでになくなっていたわよ、さあ割り振りなさい」
「ちょっと買いたいスキルあんだけどさ、いいか?」
「それは健樹君の自由よ」
俺は頷いて脳内割り振りと共にスキルを買う。
健樹
二十二歳
独身
称号:異世界人
魔力:120660(₊120600)
速度:120612(₊120600)
体力:120603(₊120600)
攻撃力:120606(₊120600)
防御力:1210607(₊120600)
属性:火/水
スキル:マネー・チェンジ/マネー・買/マネー・売/鑑定不可能LV3/スキル転写LV1
所有マネー:5000
「ん、オッケー」
「スキル転写ねえ……まさか私にも移すつもり? そのチートを?」
「ああ」
ふうん、と言って顔を逸らしたラフェエニル。
俺は心配してこのスキルを買ったのだが何か気に障ったのだろうか。
実は照れて横を向いてしまったのは彼女のみが知る。
「五千マネーしかねえけどさ、一応割り振ってくれ」
「ん」
ラフェエニル
三百歳
独身
称号:異世界専門女神(初心者)/剣士
魔力:1260(₊1000)
速度:1560(₊1000)
体力:1555(₊1000)
攻撃力:1340(₊1000)
防御力:1670(₊1000)
属性:聖
スキル:女神パワー/聖光/マネー・チェンジ/鑑定不可能LV1
所有マネー:0
「あら、鑑定不可能も転写したの?」
「あぁ。バレるわけにはいかねえからな」
そうだ、異世界人&女神という珍しすぎる称号は絶対にバレてはいけない。
そのために鑑定不可能までも利用したのだ。
またマネーがゼロになってしまったが、また集めるとしよう。
「つーか闇剣士の方が暗黒騎士より強そうじゃね?」
「……ええ、そうよ。健樹君の目当てである暗黒騎士はただ闇剣士を守っているだけの、ただそれだけの存在だもの。……勿論喋るわよ?」
「はは、そうだよな。な、なあラフェエニル。何でお前は会いたがるんだ」
「―――ラフェニと呼びなさい。闇剣士の魂には、私の幼馴染であるルーフェっていう悪魔が混ざっているの。だからそれを呼び起こせないかって」
「あぁ。あの……ラフェニってさ……女神、だよな?」
「悪魔出身の女神よ。女神になるまでは色々あったわ。たった二百年だけれどね」
たった二百年?
聞き間違いではない、女神の年齢は本当に半端ない。無限に生きれるのだから、死んだら死ぬで終わるけれど。
不老ではあるが不死ではない。
それが神を超えられなかった初代女神に与えられたペナルティだ。
「そいつを助けたいのか?」
「いいえ、それは無理よ。お話が、したいだけ。それじゃ私は寝るから」
俺が何か言う前にラフェエニルが手を振って俺の部屋から出て行ってしまった。
彼女の過去が気になって眠れなかったのは誰にも教えたくない。
―――ラフェエニルが俺が気を難しくしてないか気にしすぎて寝れなかったのも、付け加えておこう。
もちろんただ休憩しているわけではなく、周囲からの情報を掴むための休憩だ。
『おい聞いたか、闇剣士と暗黒騎士が魔の森から復活したらしいぜ』
『冒険者だけが目ェ付けられるって何事だよふざけんな』
『しかも闇のくせに正面から挑んでくるらしいぜ!』
『まあ強いから仕方ねえよな……俺無理冒険者やめるわ』
『今んとこあの注目の新人に任せとけよ。あの二人は強いもんを排除する傾向があるからな』
それは闇剣士も暗黒騎士もこの冒険者も最低だな。
自分たちに能力がないからと言って他の人に任せるのかよ、しかも俺に。
ラフェエニルも聞いていてコーヒーをこぼしそうになっていた。
「魔の森」
聞いたら皆震えあがり、どれだけ小さな子供でも、生まれた当初に教えられる。
魔の森の者は出てくる傾向が少ないが、バトルジャンキーが生まれることもある。
「闇剣士」「暗黒騎士」
この二人は魔の森の中で中級のランクを持っており、あろうことかバトルジャンキー。
強い者を見つけては排除する彼らが、また動き出した。
「倒せねえの?」
「バカね、あんな雑魚冒険者に倒せるわけがないじゃないの。Aランク相当の実力は持ってるのよ? というか魔の森の生物は皆少なくともBランクだけれどね」
「A₊か。高く見積もってSって感じね、分かった分かった。俺が挑んでも負ける可能性があるのは分かった。で、ギルドは対処立ててないのか?」
「あるわよそりゃ。SSランク冒険者パーティであるフィナとレーキスを任せてあるわ。これで勝つことは確定なはずよ。どちらにしろ私達が関わる必要はないわ」
「戦いてえ」
「あら健樹君? バトルジャンキーはやめなさい、追い出すわよ。……でも、私もその闇剣士とやらに興味があるのよね」
闇剣士、暗黒騎士。
闇剣士はあんまり聞いたことは無いが、暗黒騎士は男子の憧れの存在でもあった。
俺はそんな暗黒騎士に興味がある。
そしてラフェエニルは闇剣士に興味があるらしい。
「決まったぜ。めちゃくちゃ金手に入れてクソ強くなって向かうぜ!」
「健樹君たら……まあ、私も今回はノッてあげるわ!!」
そして二人で意気揚々と依頼掲示板に向かうのだった。
―――――。
――――――。
―――――――。
貴族街に新しく建ったその一軒家の中にて、ベッドにぶざまに転がっている一人の少年と一人の少女。俺とラフェエニルだ。
依頼を何十個、いや何百個受けたかもしれない。
俺達はめでたくCランクに昇格していた。
はい、想像しているとおりまたしても世界最速だったのである。
今回はまた少しだけ得点をメリアがおまけしてくれたのだが、Bランクへの昇格は今までよりずっと真剣で難しいものになるのでもうおまけはしないという。
最も俺はBランクへも世界最速を目指しているつもりなのだがな。
「はは……ちょっとさすがに俺体力ねえわ……」
「私なんて途中からすでになくなっていたわよ、さあ割り振りなさい」
「ちょっと買いたいスキルあんだけどさ、いいか?」
「それは健樹君の自由よ」
俺は頷いて脳内割り振りと共にスキルを買う。
健樹
二十二歳
独身
称号:異世界人
魔力:120660(₊120600)
速度:120612(₊120600)
体力:120603(₊120600)
攻撃力:120606(₊120600)
防御力:1210607(₊120600)
属性:火/水
スキル:マネー・チェンジ/マネー・買/マネー・売/鑑定不可能LV3/スキル転写LV1
所有マネー:5000
「ん、オッケー」
「スキル転写ねえ……まさか私にも移すつもり? そのチートを?」
「ああ」
ふうん、と言って顔を逸らしたラフェエニル。
俺は心配してこのスキルを買ったのだが何か気に障ったのだろうか。
実は照れて横を向いてしまったのは彼女のみが知る。
「五千マネーしかねえけどさ、一応割り振ってくれ」
「ん」
ラフェエニル
三百歳
独身
称号:異世界専門女神(初心者)/剣士
魔力:1260(₊1000)
速度:1560(₊1000)
体力:1555(₊1000)
攻撃力:1340(₊1000)
防御力:1670(₊1000)
属性:聖
スキル:女神パワー/聖光/マネー・チェンジ/鑑定不可能LV1
所有マネー:0
「あら、鑑定不可能も転写したの?」
「あぁ。バレるわけにはいかねえからな」
そうだ、異世界人&女神という珍しすぎる称号は絶対にバレてはいけない。
そのために鑑定不可能までも利用したのだ。
またマネーがゼロになってしまったが、また集めるとしよう。
「つーか闇剣士の方が暗黒騎士より強そうじゃね?」
「……ええ、そうよ。健樹君の目当てである暗黒騎士はただ闇剣士を守っているだけの、ただそれだけの存在だもの。……勿論喋るわよ?」
「はは、そうだよな。な、なあラフェエニル。何でお前は会いたがるんだ」
「―――ラフェニと呼びなさい。闇剣士の魂には、私の幼馴染であるルーフェっていう悪魔が混ざっているの。だからそれを呼び起こせないかって」
「あぁ。あの……ラフェニってさ……女神、だよな?」
「悪魔出身の女神よ。女神になるまでは色々あったわ。たった二百年だけれどね」
たった二百年?
聞き間違いではない、女神の年齢は本当に半端ない。無限に生きれるのだから、死んだら死ぬで終わるけれど。
不老ではあるが不死ではない。
それが神を超えられなかった初代女神に与えられたペナルティだ。
「そいつを助けたいのか?」
「いいえ、それは無理よ。お話が、したいだけ。それじゃ私は寝るから」
俺が何か言う前にラフェエニルが手を振って俺の部屋から出て行ってしまった。
彼女の過去が気になって眠れなかったのは誰にも教えたくない。
―――ラフェエニルが俺が気を難しくしてないか気にしすぎて寝れなかったのも、付け加えておこう。
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