異世界転移!~俺は金(マネー)で強くなる!~
四話:マネー男と修行
「ぎやあああああああっ!!」
「もう、此処に来てから何回目なのかしら? 回復!」
「ぜぇ……あぁ……」
庭は家の裏にあるため街に響いたりはしなかった。しかしその二十メートルほど先に道があるためそこまでには届いた叫び声だっただろうか。
俺の太ももの辺りにはレイピアが刺さっている。
ラフェエニルが急所を外してくれていたりすぐ治療してくれているため大量出血はない。
傷み慣れというのもとってもとっても難しく、繰り返しぼこぼこにされては回復され、そのたびに絶叫を上げるの繰り返しだった。
しかし確かに最初よりは痛みがかゆみになってきている。
「いや、もう、俺……金に頼る」
「変なこと言ってないで続けるわよ。絶叫を上げなくなるまで刺し続けるわ」
「笑顔で大変なことを言っぎええええええええええ!!!」
体力はある。だって昨日マネーで強化したばかりなのだから。
痛みは体力を失うよりもよっぽどつらいし、そのたびに回復されると終わりがないという絶望感を味わうことになる。
この世界の人間は皆経験していることだと思うと、とんでもない世界だと思った。
ぐちゅ、という音が似合うだろうか、またレイピアが今度は腕に食い込む。この女神ラフェエニルはもしかしなくても武器の扱い方が下手だ。
「はい、回復。次は我慢するのよ。これ以上やられたくないでしょ?」
「本当に女神なのかようぐっ……がっ……ぎあぁっ金っ! そうだ、金ッ!!」
「はぁ……マネーで痛みも感じなくなるのね。回復」
金を思い浮かべて傷のことなど忘れてしまった俺に対してラフェエニルは呆れた顔でそう返してくる。仕方がない、俺にはその方法しか浮かばないのだ。
もう一度回復され、笑顔でレイピアを肩に振り下ろされる。
「うおっ……ん? いってぇ……」
痛い、という感覚はあるけれど不思議と叫ぶほどではなくなった。これぞ金パワー。
「はぁ。こういうのは一度感じなくなってしまえばあとは感じなくなるのよ」
「俺の場合金で終わらせちまったけどな」
「力では最弱だけど、違う意味ではチートね。念のためもう一回」
「あー気持ちいいかも」
「ついにドmに目覚めたのかしら? 追い出すわよ?」
最初は叫んでいたが次は金で制圧し、次は痛みを感じなくなり、今になっては気持ちいいと感じてしまうくらいだ。
勿論ドmになるつもりはない。ギルドのMランクになるつもりはあるが。
「いや、追い出すのはさすがにひどいと思うぞ。女神のくせに」
「あぁ!? そうときたら次は戦闘的な修行をするわよ」
やはりラノベのディスられる女神とは違い、彼女には逆らえない威圧感があった。
どちらかというと不良にしか見えなかったけどな。
ラフェエニルは俺を強制的に立たせて腰にあった剣を握った。
この地獄の修行を始めてから、俺は一度も寝ていないし休憩もしていない。明日にはダンジョンに行くのにこれはどうすればいいのか分からなかった。
ラフェエニル
三百歳
独身
称号:異世界専門女神(初心者)/剣士
魔力:260
速度:560
体力:555
攻撃力:340
防御力:670
属性:聖
スキル:女神パワー/聖光
これがラフェエニルの現在ステータスだ。防御力が異常に高い。
何故女神なのに魔力が格段にないのか、と聞いたら睨まれた。恐らく禁句だ。
「防御を抜けるんなら俺の勝ちだな」
「まあまあ、最初は攻撃はしないわよ。ほら、健樹君専用の剣よ」
「おう、あざっす」
最初は持っていなかったのにどこから持ってきたのだろうか。
「無限アイテムボックスがあるのよ。ま、無限といっても有限なのだけれどね? だって金は出せないし、勿論……」
「金が出せないだとぉ!? 日本円は出せるんじゃろうがああああ!! 金が出せない女神とかマジディスられろもう俺は褒めねえよぉぉおおおおお!!」
「……健樹君、情熱的になり過ぎよ」
「おっと、ものすごい感情的になってしまったな」
「剣の使い方を教えてあげるわ」
どうしたら剣が手から抜けないか。最初教えられたのはそれだ。次には力を入れずに美しく敵を倒す方法、返り血が飛ばないようにする方法。
それが終わったら習ったことを全て活用して左払いやら素振りをした。
次にラフェエニルがアイテムボックスからどでかい石を取り出して、この石を真っ二つにするまで何もしてはいけないという無茶なことを言われた。ステータスを存分につかって真っ二つにした。
終わったらラフェエニルの防御を押し通す。
剣で張られた結界やら弾き飛ばされる難しい防御の仕方やら間合いに入られたりとラフェエニルの術が本物だということを分からされた。
ラフェエニルに一撃当てるまでというのが課題だ。
「お前マジ……強すぎ……」
「初心者に負けたくはないわ。これが女神のプライドなのよ」
吹き飛ばされて両者とも新しい構えをとる。
この期間で俺も相手の攻撃を読んだり、間合いに入ろうと努力した。
女神相手に戦いを続けていられることがどれほどの事か、今の俺にはわからなかった。
じぃ、とラフェエニルを見つめる。
「はっ」
ステータスの中でも格段に高い数値を誇る「速度」を使って間合いに入ろうと試みる。
ラフェエニルは腰を落として剣を下から切り裂くように美しく払う。
「あっめぇよ!! 金パワー!!」
「防御」と「速度」ついでに「攻撃力」も使って飛び上がって上から剣を振り下ろす。
下を狙っていたラフェエニルは反応に遅れ、肩から切り裂かれる羽目になった。
勿論彼女は回復を持っているため、すぐに回復した。
「もう、此処に来てから何回目なのかしら? 回復!」
「ぜぇ……あぁ……」
庭は家の裏にあるため街に響いたりはしなかった。しかしその二十メートルほど先に道があるためそこまでには届いた叫び声だっただろうか。
俺の太ももの辺りにはレイピアが刺さっている。
ラフェエニルが急所を外してくれていたりすぐ治療してくれているため大量出血はない。
傷み慣れというのもとってもとっても難しく、繰り返しぼこぼこにされては回復され、そのたびに絶叫を上げるの繰り返しだった。
しかし確かに最初よりは痛みがかゆみになってきている。
「いや、もう、俺……金に頼る」
「変なこと言ってないで続けるわよ。絶叫を上げなくなるまで刺し続けるわ」
「笑顔で大変なことを言っぎええええええええええ!!!」
体力はある。だって昨日マネーで強化したばかりなのだから。
痛みは体力を失うよりもよっぽどつらいし、そのたびに回復されると終わりがないという絶望感を味わうことになる。
この世界の人間は皆経験していることだと思うと、とんでもない世界だと思った。
ぐちゅ、という音が似合うだろうか、またレイピアが今度は腕に食い込む。この女神ラフェエニルはもしかしなくても武器の扱い方が下手だ。
「はい、回復。次は我慢するのよ。これ以上やられたくないでしょ?」
「本当に女神なのかようぐっ……がっ……ぎあぁっ金っ! そうだ、金ッ!!」
「はぁ……マネーで痛みも感じなくなるのね。回復」
金を思い浮かべて傷のことなど忘れてしまった俺に対してラフェエニルは呆れた顔でそう返してくる。仕方がない、俺にはその方法しか浮かばないのだ。
もう一度回復され、笑顔でレイピアを肩に振り下ろされる。
「うおっ……ん? いってぇ……」
痛い、という感覚はあるけれど不思議と叫ぶほどではなくなった。これぞ金パワー。
「はぁ。こういうのは一度感じなくなってしまえばあとは感じなくなるのよ」
「俺の場合金で終わらせちまったけどな」
「力では最弱だけど、違う意味ではチートね。念のためもう一回」
「あー気持ちいいかも」
「ついにドmに目覚めたのかしら? 追い出すわよ?」
最初は叫んでいたが次は金で制圧し、次は痛みを感じなくなり、今になっては気持ちいいと感じてしまうくらいだ。
勿論ドmになるつもりはない。ギルドのMランクになるつもりはあるが。
「いや、追い出すのはさすがにひどいと思うぞ。女神のくせに」
「あぁ!? そうときたら次は戦闘的な修行をするわよ」
やはりラノベのディスられる女神とは違い、彼女には逆らえない威圧感があった。
どちらかというと不良にしか見えなかったけどな。
ラフェエニルは俺を強制的に立たせて腰にあった剣を握った。
この地獄の修行を始めてから、俺は一度も寝ていないし休憩もしていない。明日にはダンジョンに行くのにこれはどうすればいいのか分からなかった。
ラフェエニル
三百歳
独身
称号:異世界専門女神(初心者)/剣士
魔力:260
速度:560
体力:555
攻撃力:340
防御力:670
属性:聖
スキル:女神パワー/聖光
これがラフェエニルの現在ステータスだ。防御力が異常に高い。
何故女神なのに魔力が格段にないのか、と聞いたら睨まれた。恐らく禁句だ。
「防御を抜けるんなら俺の勝ちだな」
「まあまあ、最初は攻撃はしないわよ。ほら、健樹君専用の剣よ」
「おう、あざっす」
最初は持っていなかったのにどこから持ってきたのだろうか。
「無限アイテムボックスがあるのよ。ま、無限といっても有限なのだけれどね? だって金は出せないし、勿論……」
「金が出せないだとぉ!? 日本円は出せるんじゃろうがああああ!! 金が出せない女神とかマジディスられろもう俺は褒めねえよぉぉおおおおお!!」
「……健樹君、情熱的になり過ぎよ」
「おっと、ものすごい感情的になってしまったな」
「剣の使い方を教えてあげるわ」
どうしたら剣が手から抜けないか。最初教えられたのはそれだ。次には力を入れずに美しく敵を倒す方法、返り血が飛ばないようにする方法。
それが終わったら習ったことを全て活用して左払いやら素振りをした。
次にラフェエニルがアイテムボックスからどでかい石を取り出して、この石を真っ二つにするまで何もしてはいけないという無茶なことを言われた。ステータスを存分につかって真っ二つにした。
終わったらラフェエニルの防御を押し通す。
剣で張られた結界やら弾き飛ばされる難しい防御の仕方やら間合いに入られたりとラフェエニルの術が本物だということを分からされた。
ラフェエニルに一撃当てるまでというのが課題だ。
「お前マジ……強すぎ……」
「初心者に負けたくはないわ。これが女神のプライドなのよ」
吹き飛ばされて両者とも新しい構えをとる。
この期間で俺も相手の攻撃を読んだり、間合いに入ろうと努力した。
女神相手に戦いを続けていられることがどれほどの事か、今の俺にはわからなかった。
じぃ、とラフェエニルを見つめる。
「はっ」
ステータスの中でも格段に高い数値を誇る「速度」を使って間合いに入ろうと試みる。
ラフェエニルは腰を落として剣を下から切り裂くように美しく払う。
「あっめぇよ!! 金パワー!!」
「防御」と「速度」ついでに「攻撃力」も使って飛び上がって上から剣を振り下ろす。
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