【書籍化作品】無名の最強魔法師
新たなるギルド職員!(前編)
「ここがそうなんですか……」
ユリカさん……もう、今日からはギルドの一員ということだから仲間だからユリカでいいか。
ユリカが【移動式冒険者ギルド宿屋】を見あげて感嘆な声をあげている。
「ええ、そうよ!」
「でも、こんな平原に冒険者ギルド? 宿屋? を建てておいて魔物とかに襲われないんですか?」
ユリカが、以前にも俺がリネラスに尋ねた内容と同じ事を口にした。
するとリネラスは、ユリカの肩に手を置くと。
「いい? 良く聞いて……。この冒険者ギルドは普通の冒険者ギルドじゃないの! 戦時中に現地で直接依頼を遂行できるよう動かせる冒険者ギルドなの! ちなみに、動かすためには国内の冒険者ギルドマスター全員の承認が必要だから! だから安心していいわ!」
「す、すごいです!」
ユリカは、リネラスの事を国中の冒険者ギルドマスターから許可が貰えるような大物に見ているようだが実際は違う。
国内なのだ!
そう、国内で!
国内の冒険者ギルドマスター全員の承認が! 必要なのだ!
つまり……現時点でユゼウ王国内にはリネラスしか冒険者ギルドマスターがいないようなので何でも自分一人で決められてしまう状況なのだ。
極めて危険!
圧倒的なまでの危険!
俺にもう少し力があればリネラスの暴走を止めるんだけどナー。
まぁ、何はともあれ……こんなところで話していたら兵士達が追ってくるかもしれない。
「リネラス、こんなところで話すより中で話した方が良くないか? それと、ユリカ。冒険者ギルドが襲われないのは、襲われない機能がついてるかららしいぞ? あとは、冒険者に危害を加えそうな奴とか、心が濁ってる奴には、ここの冒険者ギルドは見えないらしいぞ?」
俺の言葉にリネラスは頷くと。
「そう、ユウマの言うとおり! 私みたいに心が清らかな人しか見る事が出来ないから! だからユリカも心が綺麗ってことだね!」
リネラスの言葉に「ええー! 私なんて……リネラスさんに迷惑をかけて……」と、ユリカが言ってるが、まったくリネラスも適当な事ばかり言ってるとブーメラン飛んできて頭に刺さるぞ?
心が綺麗とか清らかとかどの口が言ってるのか……。
やれやれだな……。
俺とリネラスにユリカが宿屋に入ると、町の方から馬に乗った兵士達が移動式冒険者ギルド宿屋に向かってくる。
「くそっ! 見失ったぞ?」
「反応がない……一体どこに?」
「もっと先なのかも知れない!」
兵士達は話しあうと、俺達が居る建物の横を通り過ぎて彼方へと走っていってしまった。
俺はユリカに聞こえないように小さな声で。
「リネラス、今のは?」
「認識阻害があるって言ったでしょ? 基本、冒険者職員以外は普段見えないようにしてあるの」
「つまりユリカに契約書を迫ったのは、冒険者職員にするというよりも冒険者ギルドの建物が見えるようにしたと言う事か?」
「そうそう、さすがユウマね!」
「まぁな……」
なんというか呆れるしかないな。
さすがリネラスだ。
「どうかしたんですか?」
俺達が小さな声で話していた事に気がついたユリカが俺とリネラスに話しかけてくる。
リネラスは、「なんでもないよ! さっきの兵士の事で少しユウマと話していただけだから!」と言っている。
まぁ嘘ではないんだが……。
そんな俺達に気がついたのは、ホールを掃いていたセレンであった。
俺達に気がついたセレンが走ってきて、リネラスの前で立ち止まると首を傾げる。
「リネラスさん、あれ?そちらの人は?」
「えっと、こちらは、ユリカさんです」
リネラスが、セレンに向けてユリカさんの紹介を始めた。
ユリカさん……もう、今日からはギルドの一員ということだから仲間だからユリカでいいか。
ユリカが【移動式冒険者ギルド宿屋】を見あげて感嘆な声をあげている。
「ええ、そうよ!」
「でも、こんな平原に冒険者ギルド? 宿屋? を建てておいて魔物とかに襲われないんですか?」
ユリカが、以前にも俺がリネラスに尋ねた内容と同じ事を口にした。
するとリネラスは、ユリカの肩に手を置くと。
「いい? 良く聞いて……。この冒険者ギルドは普通の冒険者ギルドじゃないの! 戦時中に現地で直接依頼を遂行できるよう動かせる冒険者ギルドなの! ちなみに、動かすためには国内の冒険者ギルドマスター全員の承認が必要だから! だから安心していいわ!」
「す、すごいです!」
ユリカは、リネラスの事を国中の冒険者ギルドマスターから許可が貰えるような大物に見ているようだが実際は違う。
国内なのだ!
そう、国内で!
国内の冒険者ギルドマスター全員の承認が! 必要なのだ!
つまり……現時点でユゼウ王国内にはリネラスしか冒険者ギルドマスターがいないようなので何でも自分一人で決められてしまう状況なのだ。
極めて危険!
圧倒的なまでの危険!
俺にもう少し力があればリネラスの暴走を止めるんだけどナー。
まぁ、何はともあれ……こんなところで話していたら兵士達が追ってくるかもしれない。
「リネラス、こんなところで話すより中で話した方が良くないか? それと、ユリカ。冒険者ギルドが襲われないのは、襲われない機能がついてるかららしいぞ? あとは、冒険者に危害を加えそうな奴とか、心が濁ってる奴には、ここの冒険者ギルドは見えないらしいぞ?」
俺の言葉にリネラスは頷くと。
「そう、ユウマの言うとおり! 私みたいに心が清らかな人しか見る事が出来ないから! だからユリカも心が綺麗ってことだね!」
リネラスの言葉に「ええー! 私なんて……リネラスさんに迷惑をかけて……」と、ユリカが言ってるが、まったくリネラスも適当な事ばかり言ってるとブーメラン飛んできて頭に刺さるぞ?
心が綺麗とか清らかとかどの口が言ってるのか……。
やれやれだな……。
俺とリネラスにユリカが宿屋に入ると、町の方から馬に乗った兵士達が移動式冒険者ギルド宿屋に向かってくる。
「くそっ! 見失ったぞ?」
「反応がない……一体どこに?」
「もっと先なのかも知れない!」
兵士達は話しあうと、俺達が居る建物の横を通り過ぎて彼方へと走っていってしまった。
俺はユリカに聞こえないように小さな声で。
「リネラス、今のは?」
「認識阻害があるって言ったでしょ? 基本、冒険者職員以外は普段見えないようにしてあるの」
「つまりユリカに契約書を迫ったのは、冒険者職員にするというよりも冒険者ギルドの建物が見えるようにしたと言う事か?」
「そうそう、さすがユウマね!」
「まぁな……」
なんというか呆れるしかないな。
さすがリネラスだ。
「どうかしたんですか?」
俺達が小さな声で話していた事に気がついたユリカが俺とリネラスに話しかけてくる。
リネラスは、「なんでもないよ! さっきの兵士の事で少しユウマと話していただけだから!」と言っている。
まぁ嘘ではないんだが……。
そんな俺達に気がついたのは、ホールを掃いていたセレンであった。
俺達に気がついたセレンが走ってきて、リネラスの前で立ち止まると首を傾げる。
「リネラスさん、あれ?そちらの人は?」
「えっと、こちらは、ユリカさんです」
リネラスが、セレンに向けてユリカさんの紹介を始めた。
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