お兄ちゃんがお母さんで、妹が甘えん坊なお話

ただのものかき

新しい先生、ですか?…

「すみませ~ん。お迎えに来ました~」
「!あ~!!ママ~!!」

涼羽が、いよいよ初めてのアルバイトとして就業することになったこの日。
初日にして、すでに今ここにいるほぼ全ての園児達に懐かれ…
その母性と慈愛、そして面倒見のよさで幼い園児達と仲良く接していたところ…

涼羽がここに来てから約一時間程経過した頃…
この園児達の保育場所となる教室に訪れた、一人の女性。

落ち着いた雰囲気と、整った顔立ち、そして、肩の下あたりまで真っ直ぐに伸びた、染色したであろう茶色の髪。
控えめなスタイルだが、全体的にバランスがよく、スリムな印象を受ける。
年齢的には二十台半ば~後半くらいであろうその女性が、その場に姿を現した瞬間…
涼羽にべったりとしていた、一人の女児が、嬉しそうな表情でその女性の元へと、たたたた、と走っていく。

そして、母親であるその女性が娘であるその女児に視線を合わせるようにしゃがみこむと…
その母の懐へ、飛び込むように抱きついていく。

「うふふ。お待たせ」
「えへへ~♪ママ~♪」

若い母と、幼い娘の、ほのぼのとしたやりとり。
それが、この室内の雰囲気を、柔らかく温かいものにしてくれる。

自分の胸に抱きついて、べったりと甘えてくる可愛い娘の頭を優しく撫でながら…
娘と会えたことを心底喜んでいるのがわかる笑顔を、その整った顔に浮かべる母親。

彼女も、夫と共に働きに出ており…
平日はずっとパートとして就業しているため…
今が可愛い盛りの娘を、保育園に預ける、という選択肢を、取らざるを得ない状況にあるのだ。

夫はお世辞にも高給取りとは言えない、薄給で日々目いっぱい働いている状況。
それでいて、家族三人が住むにはやや狭いであろう、安アパートで暮らし…
少しでも家計の負担を減らすためにも、夫婦共働きは避けられない今の状況。

本当なら、自分が専業主婦として、いつも子供と一緒にいられたらいいのに。
そう思いながらも、現実がそれを許してくれない。
要領が悪く、不器用で、安い給料で人一倍仕事している主人。
それでも、人一倍家族を愛してくれている、実直で優しい主人。

そんな主人を愛しているからこそ…
そんな主人を助けたくてたまらないからこそ…
その思いから、不本意でありながらも、夫婦共働きという選択を、選んだのだ。

そんなところに、この秋月保育園のことを知人から聞き…
その評判を聞いて、ここなら娘を安心して預けることができる…
そう思って、生まれて間もない娘を、自身の就業時間中だけでもここに預けることにしたのだ。

子供が大好きで、不器用ながら人一倍預かった子供を大切に扱ってくれる秋月園長…
その秋月園長と共に、しっかりと子供の面倒をみてくれる市川 珠江…

この二人が見てくれるおかげで、他の子供との諍いなどもほとんどなく…
そういうことがあった場合にも、しっかりと、根気よく言い聞かせて…
まだまだ幼い盛りの子供達を、しっかりと導いてさえいてくれる…

そんな二人がいるこの保育園。
そのおかげで、自分の娘は、預けてから大きな問題に直面したことなど皆無であり…
それどころか、いつも天真爛漫なにこにこ笑顔で、この保育園であったことを話してくれる。

この保育園を選んで、本当によかった。
この保育園が自分達の家のそばにあってくれて、本当によかった。

いつもそんな思いで、娘を安心して預けることができ…
いつもそんな思いで、安心して仕事に取り組むことができ…
いつもそんな思いで、安心して娘を迎えにいくことができるのだ。

「おやおや、こんにちは。唐沢さん」
「こんにちは、市川先生。いつも娘の彩華(あやか)がお世話になってます」

見てる周囲を穏やかな心にしてくれるやりとりを娘としているその母親に、珠江が声を掛ける。

彼女の名前は、唐沢 彩(からさわ あや)。
現在二十八歳の、商店街にある弁当屋のパート店員であり…
何気に評判の美人店員として人気のある、一人の主婦であり、一人の母親である。

いつも大切な娘である彩華の面倒を見てもらっていること…
そして、娘である彩華を、ちゃんと教育までしてくれていること…

それらのおかげで、彩は常に珠江に対して、一目を置いており…
また同時に常に感謝の対象としているのだ。

「いえいえ。彩華ちゃんはいつも聞き分けがよくて、自分より小さい子に優しいから…こちらも助かってますよ」
「いえ…それも、ひとえに園長先生と、市川先生が娘をしっかりと育んでくださっているからですよ」

お互いに謙遜するようなやりとりの珠江と彩。
保護者と、保母さんとしての関係も極めて良好であり…
むしろ、子育てに関して、彩がベテランである珠江にいろいろと相談することもあるほどなのだ。

「ねーねー!ママ~!」
「はいはい、なあに?彩香?」

そんな、良好な関係であることが一目で分かるような二人のやりとりに割り込むように…
娘である彩華が、嬉しそうに母である彩に呼びかける。

そんな娘が可愛くて、おっとりとした、慈愛に満ちた笑顔を娘に向けて反応する彩。

「きょうね、あたらしいせんせーがきたの!」
「新しい、先生?」
「うん!す~っごくやさしくて、す~っごくきれいで、す~っごくかわいいの!」
「まあ、そうなの?」
「うん!」

可愛い娘が、もう本当に嬉しそうな、天真爛漫な笑顔で放った言葉。
慢性的に人員不足に陥っているというこの保育園の事情を、一応は知っていた彩。
だからこそ、そんな娘の言葉に…
ここに、新しい人員が来たということに…
驚きと、ちょっとした安堵感を覚える。

「ああ、そうそう。今日からここでここにいる子達の面倒を見てくれる、新しい先生が来たんですよ」
「!よかったですね!市川先生!」
「ええ、もう本当に。今日が初日だってのに、もうここの子達にすっかり懐かれてますからね~」
「!そうなんですか!」
「はい、そうなんですよ。現役の高校生だから、学生アルバイトになるんですけどね~」
「!学生さん、なんですか?」
「はい、あの子が、そうなんですよ」

新しくここに来てくれた人員が現役の高校生ということを聞いて…
彩の顔に、またしても驚きの表情が浮かぶ。

そんな彩を促すように、珠江は、他の園児達にべったりとされながらも…
一人ひとりをその母性と慈愛で包み込んで、壊れ物を扱うかのように接している…
そんな、涼羽の方へと視線を向ける。

「!わあ…」

珠江が視線で促した、その先にいたのは…
本当に可愛らしくて、それでいて本当に母性と慈愛に満ちた、童顔な美少女保母さん。

まるで、自分にべったりと懐いてくる子供達を全てわが子として扱っているかのような…
そんな、いいようのない安心感に満ち溢れた…
まさに、女神の化身と言えるかのような、そんな美少女だった。

その驚くほどの美少女な容姿もさることながら…
造詣は非常に整っていながらも、幼さの色濃い造りであり…
一見すれば、中学生くらいではないのか、と思えるほど。

何より、そんな幼げな容姿でありながら…
こんなにも包容力に満ち溢れていること。

それが、彩に驚愕の表情を浮かび上がらせていた。

ましてや、年上である自分から見れば…
本当に可愛がってあげたくなるような…
もう、それこそ思わず抱きしめたくなってしまうかのような…
そんな可愛らしさにも満ち溢れている。

「ふふ…驚きました?」
「あ、あの娘が、新しい保母さんなんですか?」
「ええ。彩華ちゃんも、あの子にはすぐに懐いていました」
「まあ…」
「学生アルバイトなので、学校が終わってからの就業になるんですが…もうすでに、あたしの負担がすごく減っているくらいで…園長先生、本当にいい子を見つけてきてくれたな~と、思ってますね」
「!あの娘、園長先生が見つけてきた娘なんですか?」
「ええ。なんでも、気分転換にあの緑でいっぱいの公園で散歩してた時に偶然見かけて、声をかけたらしくて…」
「!そうなんですか…」

そう少なくない頻度で、珠江に子育てのことでいろいろな相談をする彩。
その際に、珠江からいろいろ聞かされることも多く…
今、この保育園でメインの就業者として働いている人員は、全て秋月園長が自らスカウトした人間であることも、この珠江から聞かされている。

そして、その人員達が、ここでの仕事に誇りを持って取り組んでいることも。

その秋月園長が、自らスカウトしてきた人材ならば、絶対に信頼できる。
現に、この珠江が、すでに太鼓判を押しているのだ。

もう、見てるだけで分かる。
どれほどに子供達に優しく、その慈愛と包容力をもって、接してくれているのか…
どれほど、子供達に甘えてもらえることに、幸せを感じているのか…

この娘なら、大丈夫だと。
この娘なら、信頼できると。
この娘なら、安心して娘を預けることができると。

彩は、そう思わずにはいられなかった。

そして、一度自分に抱きついている娘を足元に下ろすと…
その足で、そのまま、多くの子供達に囲まれ、その子供達を慈しむように面倒を見ている涼羽の元へと、近づいていった。

「…あなたが、ここの新しい従業員さん?」

そして、その涼羽に、まるで母親が子供にかけるかのような、優しげな声をかける。

「?は、はい。そうですが…」

いきなり声をかけられて、少し動揺を隠せないまま、それでもしっかりとその声に応える涼羽。
そんな涼羽の姿も、見ていて可愛いと思えてしまうもので…

思わず、彩の顔に、慈愛に満ちた笑顔が浮かんでくる。

「そうなの。私は唐沢 彩。今日、あなたが面倒を見てくれていた、唐沢 彩華の母親です」
「!あ、彩華ちゃんの…は、初めまして。今日からここで働かせていただくことなりました、高宮 涼羽です」
「そう…これから、娘ともども、よろしくお願いします…ね?」
「は、はい!こちらこそ、まだ何も分からないですが、よろしくお願いします」

少しおたおたとしながらも、しっかりと自己紹介を行なう涼羽。
その姿が非常に可愛らしく思えたのか、彩の母性が、思わずくすぐられてしまう。

「うふふ…本当に可愛い」
「?え?」
「あなた…すっごく可愛いわね」
「!うう…そ、そんなことは…」

彩が思わず声として出してしまった、『可愛い』の一言。
その一言に、思わず頬を赤らめて俯いてしまう涼羽。

実際、こんなにも庇護欲を誘う儚げな美少女に見えたとしても…
涼羽は、現在高校三年生の男の子なのだから。

そんな自分が、『可愛い』などといわれてしまうことに…
どうしても羞恥をお覚え、それを隠せなくなってしまう。

「わ~…りょうせんせー…かわいい~」
「りょうせんせー…ぎゅ~ってちたくなっちゃう~」
「えへへ…かわいいりょうせんせー…す~っごくしゅき~」

涼羽を取り囲むようにべったりと甘えている園児達も、そんな涼羽を見て、また嬉しそうな笑顔を浮かべてくる。
こんな幼い子供達にまで、『可愛い』などと言われてしまう始末。

そんな裏表のない、真っ直ぐで純真な子供達の言葉が、余計に涼羽の羞恥を煽ってしまう。

「うう…」

自分のことを本当に褒め言葉として、『可愛い』と言ってくる園児達。
幼く、純真なその言葉。
それだけに、むげに拒絶することも、抵抗することもできず…

ただただ、恥ずかしがることしかできなくなってしまう。

そんな涼羽がよほど可愛らしく見えてしまったのか…
彩が、思わず涼羽のことをそっと抱きしめてしまう。

「!え!?え!?あ、あの…」
「もう…あなた、本当に可愛い。私、もう我慢できなくなっちゃったじゃない」

いきなり今日、初めてあった女性に抱きつかれてしまい…
羞恥に頬を染めながら、驚愕の表情を浮かべてしまう涼羽。

そんな涼羽を優しく包み込むように、その頭を優しく撫でながら…
その華奢な身体をぎゅうっと抱きしめてしまう彩。

「おやおや、涼羽ちゃんったら…唐沢さんに、気に入られちゃったみたいだね~」
「い、市川さん…ど、どうにかしてください…」
「何を言ってるんだい、涼羽ちゃんは。こんな風に、保護者の方に気に入られるっていうのは、いいことなんだからね」
「で、でも…これは…」
「はいはい。これも仕事仕事。黙って、大人しく唐沢さんの好きにさせなさいな」
「そ、そんな…」

傍から見れば、幼げながらも非常に甲斐甲斐しく子供達の面倒を見てくれている美少女保母さんがあまりにも可愛すぎて、思わず園児の保護者である彩が、ぎゅうっと抱きしめてしまう、というもの。

見た目では、そこまで問題のあることではなく…
むしろ、保護者に気に入られるというのは非常にいいことなのだが…

高宮 涼羽は、あくまで男の子である。
そして、涼羽自身、自分が男子である、という意識が非常に強い。

なので、こんな風に女性にべったりと抱きつかれてしまうことに、非常に抵抗感を感じてしまうのだ。

普段から、クラスメイトである美鈴や…
最近となっては、もう当たり前のように自分に抱きついてくるようになってきた他の女子達に対しても…

年頃の女の子が、気安く男である自分に抱きつくなんてことはよくない、と。

日頃から口がすっぱくなるほど言い聞かせているくらい、そういうことに対して貞淑な意識なのだ。

それでも、そんな様子すら可愛いと、結局はよりべったりと抱きつかれてしまい…
余計にその精神をすり減らすこととなってしまうのだが。

ゆえに、このような状況に対して、非常に抵抗感を感じてしまう。
ましてや、自分よりも年上で、それも容姿の整った、美人な女性にこんなことをされると…

これまた余計に、その抵抗感が強くなってしまい…
かといって、今の自分からすれば、就業先のお客様である保護者の方にそんな説教じみたことを言うことなど、できるはずもなく…

結局は、なすがままにされながら、その激しい抵抗感と戦わなければならなくなってしまうのだ。

「あ、あの…」
「なあに?高宮先生?」
「そ、そろそろ…離してもらっても、よろしいでしょうか?…」

それでも、やはりこの状態をこのまま維持することが耐えられるはずもなく…
あくまで業務に戻らないと、という感じを出しながら…
懇願するかのように、彩に自分を離してもらうように伝える涼羽。

しかし、そんな様子もまた、その可愛らしさを強調することとなってしまい…
それを見た彩に、涼羽を離す、なんて選択肢を取ることなどできるはずもなく…

「あら、どうして?」
「こ、子供達のお世話をしないと、いけませんので…」
「まあ、意地悪ね。あなたがこ~んなにも可愛すぎるのがいけないのに」
「!そ、それは…」
「ねえ、お願い。もうちょっとだけ…もうちょっとだけ、こうしててもいい?」
「あ、あの…」
「お願い…」

もうすでに、涼羽は彩の心を鷲掴みにしてしまっているようで…
彩のほうが、異様なまでの必死さを見せて、こうさせてほしいと懇願してくる。

そんな彩に困って、助けを求めるように珠江の方に視線を向けるも…



――――これも、仕事だからね。涼羽ちゃん――――



まさに、そう視線で伝えてくる珠江。

サービス業である以上は、応えられるニーズには、応えないといけない。
そして、珠江からすれば、これは応えるべきニーズだという意思表示をしている。

ここでのベテランであり、社会人として大先輩である珠江に、そんな風に意思表示をされては…
涼羽も、お客様とも言える、園児の保護者である彩の懇願を無碍にすることなどできず…

「…わ、分かりました…」

結局は、こうして儚げになりながらも、肯定の意を表すしかなくなってくるのだ。

「!ありがとう…涼羽ちゃん」
「!え…」
「ねえ、市川先生だってそう呼んでるんでしょ?私も、あなたのこと、『涼羽ちゃん』って、呼んでいいわよね?」
「!あ、あの…」
「ね?」

そうして、どうにかこの状態を受け入れようと、懸命に水面下で努力している涼羽に対し…
多少、図々しさが目立つ感じで、涼羽の呼称まで変えてくる始末。

当然、これに対しても…



――――これも、仕事。だから、『はい』だよ?涼羽ちゃん?――――



そういった意思を、明確に視線に乗せて、伝えてくる珠江。

こうなってしまっては、涼羽には抵抗する術など存在するはずもなく…

「…は、はい…」

と、こう答えるしか、なくなってしまうのだ。

「!ありがとう、涼羽ちゃん!」

そんな涼羽に、半ば大げさな喜びようまで見せる彩。
とうとう、露になっている涼羽の左頬に、自らの頬を摺り寄せ…
そうしてぎゅうっと抱きしめながら、まるで自分の娘にそうするかのように…
その頭を優しく撫でてしまう。

「うう…」

甘えられることに幸せを感じ、頼られることに喜びを覚えてしまう涼羽だが…
反面、こういった感じで甘やかされることには激しい抵抗感を感じてしまう。

もうすでに、耳まで真っ赤にして、必死に湧き上がる羞恥に耐えようとしている。

「おかあさん、ずる~い!」
「え?」
「わたちも、りょうせんせーぎゅ~ってする~!」

そして、そんなやりとりの涼羽と、自分の母親である彩を見て羨ましくなってしまったのか…
ついには、娘である彩華まで、涼羽の方にたたたたとかけよってきて…
座り込んでいる涼羽の胸に、べったりと抱きついてしまう。

「あらあら、彩華ったら…」
「えへへ~♪りょうせんせー♪」

心底嬉しそうな笑顔で、涼羽の胸に甘えている娘を見て…
彩の顔に、いっそうの微笑ましそうな笑顔が浮かんでくる。

「…彩華ちゃん、可愛い」

そんな彩華に対し、すぐにその母性を刺激されたのか…
羞恥に頬を染めながらも、慈愛に満ちた笑顔を彩華に向けて…
その小さな身体を優しく抱きしめると…
その小さな頭を優しく撫で始める。

その涼羽の甘やかしが嬉しくて…
本当に幸せそうな表情で、その涼羽の胸の中でべったりと甘える彩華。

そんな娘の姿を見て、彩は思う。



――――ああ、この娘なら、本当に大丈夫だ、と――――



そして、そんな風に仲睦まじく、という言葉がぴったりな二人を見て…
もう胸の中がたまらなく抑えられなくなって…
娘である彩華と、その彩華を抱きしめている涼羽を、もろともぎゅうっと抱きしめてしまう。

「もお~、二人とも、なんて可愛いの~」
「わっ…か、唐沢さん…」
「えへへ~♪ママ~♪」

そんな彩に対し、涼羽はまたしても動揺と羞恥を隠せない表情になってしまい…
彩華の方は、大好きな涼羽もろともぎゅうっとされていることで、より一層幸せな笑顔になってしまう。

「あらあら、涼羽ちゃんったら…すっかり唐沢さんに気に入られちゃったみたいだね」

そんな微笑ましい光景を前に、珠江の顔も、すっかり緩んで…
少しだらしのない…
それでいて、慈愛に満ち溢れた笑顔となっているのだった。

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