転生したからって、ざまぁされなくてもいいよね?~身内との8年間、攻略対象達との3年間の駆け引き~

エピローグ

 そして。
 汗ばむような気温の日―――――
 澄み渡る青空の日の正午、聖堂の鐘が鳴った。

 それはそれぞれ公爵家出身である男と女が結婚し、リーゼベルツ国王夫妻となる祝福の鐘だ。

 聖堂の最前列には公爵筆頭であり新郎の父親であるバルティア公爵とその妻、新婦の両親であるスフォルツァ公爵夫妻。
 それに、片方の脇に周辺諸国から、各国のトップが名代ではなく本人たちが参列していた。そこには、何故か招待していなかったはずの海賊が式典前に乱入してくる、というハプニングがあった。しかし、彼はかつて新婦と(言葉で)一戦交えた者であり、彼は彼女のために祝い品(どこかの悪徳商人から奪った毛皮や珍しい布地)を持ってきていたので、快く席に通された。
 そして、もう片方の脇には元国王と元王太子、それぞれの妻と婚約者が並んでいる。

 もちろん、新郎は一国の君主でもあるので、ごく親しい人たちだけを呼んで、という訳にはいかず、文官武官含めた貴族たちの前で一連の式を執り行った。そこには当然、文官の最高位である宰相や各部署の長たち、未だに『後継者が見当たらない』という理由で武官のトップである王立騎士団の長でもあり、軍務相も兼ねている人物もまた、参列していた。

 もちろん、参列する貴族たちへの配慮も怠らなかった。二人は戴冠式と結婚式を執り行わなければならなく、宗主の都合さえ良ければ同時に行っちゃったほうが効率的だよね、という結論に至った二人はさっそく宗主に掛け合った。
 すると、意外にも二つ返事で了承してくれ、あの『蓮祭り』から三か月後に、式は同時に執り行われたのだ。


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 そして、そののちアリア王妃はアラン王との間に、王子一人と王女二人の三人の子供に恵まれ、結婚生活は順調だった。また、アラン王のもとでリーゼベルツは内外共に安定した治世を保ち、特に外交方面においては『外交王妃』として名高いアリア王妃のおかげで、近隣諸国と適度な関係を保ったという。
『私は『ざまぁ』されないし、しないわよ』
 そう彼女はよく呟いていたと、彼女の侍女長となったベアトリーチェ・セレネ伯爵夫人は記録している。
 これが、彼女―――――アリア・スフォルツァが、数奇な運命を辿ったと示す言葉とされている。
                  (リゼントベルツ国史”リーゼベルツ国時代編”)

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