転生したからって、ざまぁされなくてもいいよね?~身内との8年間、攻略対象達との3年間の駆け引き~

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「私は最近、弟のことがわからないのよ」
 アーニャはアリアの寝支度が終わっても、彼女の部屋を離れずに彼女との会話を楽しんでいた。しかし、その発言にはアリアも驚いた。
「どういった意味でしょうか」
 アリアが尋ねると、アーニャは黙り込んだ。いったいどう意味なのか。彼女はアーニャの弟であるアランとは同じ転生者、という他の人には言えない一面もあるが、最近の彼におかしなところはないように思った。しかし、姉であるアーニャはアランの些細な変化に気づいたのだろう、心なしか落ち込んでいるような気がする。しかし、そこではたと気づく。何故、彼女は弟のことをアリアに相談したのだろう。確かに、クロード王子がらみでアランとは何回かあっており、ついこの前の秋にも彼にはお世話になった。しかし、彼女と何回もあっていたりしたことを知っていたのだろうか。
「大丈夫よ」
 そんなアリアの心に気づいたのか、アーニャは微笑んだ。しかし、おそらくは彼女が最も気になっている部分についてはわかっていなかったのだろう。彼女は、
「貴女の悪い噂は聞いていないはずだから」
 と断言した。それが聞きたかったわけではなかったものの、あまり深く突っ込むと、自分が墓穴を掘ることになる、と思ったアリアはこれ以上何も言わなかった。


 結局、夜半までしゃべり続けた二人であり、その日は仲良く並んで寝た。

 アリアの体調は日に日に快方に向かい、一週間もたたずに再び二足の草鞋の生活に戻っていった。ちなみに、ベアトリーチェ付きでもなくなり、接待部の仕事もなくなったため、正直なところアリアとしてはつまらない日常だった。
「早く社交界へ連れて行ってくださいませ、お姉さま」
 以前、アリアが記憶を取り戻したときは反発し、フレデリカの派閥へ行こうとしていたリリスだったが、最近は以前の彼女はどこへ行ったのか、というくらい、アリアにべたついていた・・・・・・・。最近のリリスは、覚えたてのマナーなどを実践しようとして、社交界に連れて行ってほしい、とせがんでくる。
 確かに彼女の上達ぶりには、目を見張るところもあるのだが、アリアとしては、そのような彼女の態度をほめるべきなのか、もう少し落ち着きを持てというべきか散々迷ったが、しかし、一応注意しておくことにした。
「リリス、もう少し落ち着きなさい」
 自分と同じ容姿をしている妹にそれを言うのは、自分自身に言っているみたいでいやだったのだが、リリスもまた彼女に自分自身と同じような容姿の姉が、コンプレックスだったらしく、遠回しに断ると少しむくれたような顔をした。
(でも、あなたのためよ)
 嫁ぎ先で何か・・あってはいけない。そのためにももう少しリリスにはおとなしくしてもらわねばならなかった。

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