転生したからって、ざまぁされなくてもいいよね?~身内との8年間、攻略対象達との3年間の駆け引き~

もしもの部屋~???の場合~

「じゃあ、ベアトリーチェ。このお題で作者が頑張ってくれるって」
「はい、楽しみですね、アリア様」

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餡は『空港』『決心』『女心』に関係したキュンとなる話を書きましょう。
https://shindanmaker.com/276128
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 とある国。首都郊外にある空港にて――
 搭乗開始時間間近の出入り口で、かなりいい仕立ての服を着た壮年の男女二人が、向かい合って話していた。二人の様子には甘い雰囲気などは一切なかった。

「ねえ、あなた。本当に行くの」
「しょうがないだろ。もともとは俺が、部下の失態を片付けるために二重で仕掛けておいたものがバレたんだしね。しかも、公私ともにお前にはかなり迷惑をかけた」
 彼の名はマグナム・スフォルツァ。この国の名門スフォルツァ家の当主であった男だが、つい最近、部下への二重横領事件の関係で外務大臣を罷免され、当主位も返上せよと国王からお達しがあった。彼は、過去に正式な妻である国王の親戚であるエレノア以外に愛人がおり、愛人との間に息子もいたことがリークされた。
 公的な面において国王の愛人であった女の影響で不評だったが、その私生活面の暴露により国民からは評価は地に落ちた。そのため、国王も今回の処断に踏み切ったという。彼は今から、彼の所有する土地に行くのだ。
 その彼を見送りに来たのは、妻エレノアだった。彼女は近年まで、国王の愛人だった女に頭が上がらない、と噂されおり、あまり社交界自体に顔を出していなかったが、ある一連の事件により一族の中で最も発言権を持つようになっていた。

「そう」
 エレノアはかなり名残惜しそうに、彼の手を握った。
「どうした」
 妻の突然の行動に驚きながら、今まで『愛する』といった感情を持っていなかったが、最近になって彼女の良さを理解してきたマグナムは、彼女を抱き寄せた。
「ユリウスを早く成人させろ」
「えっ」
「ユリウスが早く成人すれば、お前は多少時間ができるだろ。もうアリアも成人していることだし、おそらくリリスもまっとうに育ってくれるだろう。だから、あの二人が何とか補佐してくれるだろうから、お前が思い残すことは何もなくなるはずだろ」
 マグナムは嗚咽を漏らしている妻の背中を撫でた。
「俺も昔は、お前のことが理解できなかったが、お前の姿を見ているうちになんとなく理解できるようになってきたと思うが、違うか?」
「ち、がいません」
 エレノアは、即座に否定した。
 二人はその後ほんのひと時の間、抱き合っていた。
「じゃあ、またな」
 搭乗開始を告げるアナウンスがあり、彼は妻に別れを告げ、飛行機へ向かっていった。

 そして、彼が乗った飛行機が見えなくなるまで、彼女はデッキで見送っていた。




 夫が所有する土地へ向かっていってから2年後、彼女は息子を早めに社交界デビューさせて、自らはおっと共に余生を送ることを決め、彼の元へと旅立った。

 そして、10年後
 おととし、国王が退位し____が国王だった。その人は、夫妻・・にとって大切なもののうちの一つで、国王から何度か王都へ移ることを打診されたが、基本はまったりと、時々隣国との戦を備えたりする生活が性に合っていた夫妻は、それを断った。しかし、新国王はそれを忘れずにいた。
 そして、
「国王陛下に赤ちゃんができましたって」
「そうか、それはめでたいな」
 夫妻は国の慶事にお互いほおを緩ませていた。
「また、会いに行きましょう。_____が許してくれるなら」
「ええ、そうね」
 二人の穏やかな生活が続いていく――――

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