7's War(セブンズ ウォー) 7つの物語
第1章(6)「火竜の咆哮」
 「最強最悪?」
 グザンから奇妙な単語が出てきた事にイザークの頭を混乱させた。最強?罪悪?
 「混乱しているようだな、イザーク。なら分かりやすい様に言おう。」
そう言うとグザンは作戦会議に使われるテーブルに腰を掛け話を続けた。
「もしビーストにエルフの様な知性を手に入れたらどう思う?」
「ビーストにエルフの知性?それはしっかりとした策を練ってから戦う様になってくるだろうな。………っ!!そう言うことか!」
イザークはようやく理解する事が出来た。
「奴らの長所はお互いの短所を補っている。まさに最強最悪の組み合わせだ!」
お互いの長所と短所を知った上での同盟だった。
「だが、それなりのリスクもあったはずだ!」
イザークは思っていた事をそのまま口に出した。それに対してグザンはこう述べた。
「確かにリスクもあったかも知れないが、相手はエルフだ。上手い事言いくるめるには簡単だろう。」
「つまり、エルフはビーストを手駒にしたという事か。」
悪い解釈の仕方だが要するにそう言う事なのだろう。同盟もエルフから持ち掛けてきたに違いない。
「全く腹ただしい事だ。同盟を持ち掛けて置いて自分は高みの見物ときた。」
グザンは小さくため息をついて皮肉に言った。すると急にテーブルから腰を上げイザークの方を向いた。
「だからこそこの戦い、勝つぞ!やつらの鼻をへし折ってやろう!」
グザンは微笑しながら言った。さっきまで心身共に廃れてきっていた筈なのに…
「………ああ!!」
イザークも笑顔で返した。
(兄上の為にも、そしてこの国の為に!!!)
心の中では自らの作戦を成功させる為決意を固くしたのだった。
---そして現在、ビースト兵は視界で確認出来るとこまで迫っていた。その距離およそ1km。狼の様な動物に乗って段々と距離を近づいていた。
そんな時だった。ビースト兵の動きが止まった。まだブレイズ国まで少しあるのだが、前に馬に乗った1人の男が立っていた。
「兄上の雪辱を晴らす為、そして民の平和を取り戻す為!」
その男は自分に言い聞かせるかの様に言っていた。そして大きく息を吸い込み…
「ここは、---通さん!!!!!」
---書物に書かれている話ではその怒声は3km先まで響いていたそうだ。
 
 グザンから奇妙な単語が出てきた事にイザークの頭を混乱させた。最強?罪悪?
 「混乱しているようだな、イザーク。なら分かりやすい様に言おう。」
そう言うとグザンは作戦会議に使われるテーブルに腰を掛け話を続けた。
「もしビーストにエルフの様な知性を手に入れたらどう思う?」
「ビーストにエルフの知性?それはしっかりとした策を練ってから戦う様になってくるだろうな。………っ!!そう言うことか!」
イザークはようやく理解する事が出来た。
「奴らの長所はお互いの短所を補っている。まさに最強最悪の組み合わせだ!」
お互いの長所と短所を知った上での同盟だった。
「だが、それなりのリスクもあったはずだ!」
イザークは思っていた事をそのまま口に出した。それに対してグザンはこう述べた。
「確かにリスクもあったかも知れないが、相手はエルフだ。上手い事言いくるめるには簡単だろう。」
「つまり、エルフはビーストを手駒にしたという事か。」
悪い解釈の仕方だが要するにそう言う事なのだろう。同盟もエルフから持ち掛けてきたに違いない。
「全く腹ただしい事だ。同盟を持ち掛けて置いて自分は高みの見物ときた。」
グザンは小さくため息をついて皮肉に言った。すると急にテーブルから腰を上げイザークの方を向いた。
「だからこそこの戦い、勝つぞ!やつらの鼻をへし折ってやろう!」
グザンは微笑しながら言った。さっきまで心身共に廃れてきっていた筈なのに…
「………ああ!!」
イザークも笑顔で返した。
(兄上の為にも、そしてこの国の為に!!!)
心の中では自らの作戦を成功させる為決意を固くしたのだった。
---そして現在、ビースト兵は視界で確認出来るとこまで迫っていた。その距離およそ1km。狼の様な動物に乗って段々と距離を近づいていた。
そんな時だった。ビースト兵の動きが止まった。まだブレイズ国まで少しあるのだが、前に馬に乗った1人の男が立っていた。
「兄上の雪辱を晴らす為、そして民の平和を取り戻す為!」
その男は自分に言い聞かせるかの様に言っていた。そして大きく息を吸い込み…
「ここは、---通さん!!!!!」
---書物に書かれている話ではその怒声は3km先まで響いていたそうだ。
 
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