7's War(セブンズ ウォー) 7つの物語

ノベルバユーザー177222

第1幕(5)「策略の裏側」

 「同盟?」

 イザークは少し驚いた表情でグザンに問いかける。

 「ああ、奴ら(ビースト達)の長所はズバ抜けた運動能力と他の種族より秀でた五感。そして、野生の感だ。知性のない獣だ。そんな連中がここまで事を運べると思うか?」

 確かにビースト達の戦い方は策を練った戦い方と言うより、その場その場の状況で考えて戦ってる方が多い気がする。

 そんな連中がここまで練られた策を思いつくだろうか?可能性はゼロではないがほぼあり得ない。

 「だが、もし同盟を結んでいたとするなら一体どこと?」

 他の国と同盟を組む事など今までなかった。数百年前のルシア大陸は友好的な国ばかりで平和な大陸だったそうだがいつしか国同士で領土を取り合い、人を殺し合い、食糧・物資を奪い合う。まさに紛争状態になっていった。

 それが何百年も続いてるこの状況で同盟とは普通は受け入れがたいものだが一体どこのどいつがそんな事を考えたのか?

 「恐らく、エルフだろうな。」

 イザークが考えこんでいたらグザンから話始めた。

 「エルフ?なぜ奴らが?エルフは知性の高い生き物。なぜビーストと同盟なんぞ…」

 エルフは知性が非常に高く魔力を生まれながらに体内に宿しており、高度な魔法を駆使する中々手強い種族である。そのような種族が寄りにもよってビーストと手を組むとはイザークは想像打にしなかった。

 だが、グザンは冷静に説明をした。

 「イヤ、奴らエルフにとってこの同盟は大きな意味を持っているだろう。」

 「大きな意味?」

 イザークは不思議そうな顔でグザンを見つめていた。

 「そもそも同盟とはお互いの利害が一致して結ばれるのが定石だ。利益も無しに同盟を結ぶ等ありえん。」

 「お互いの利害が一致?兄上の話が見えて来ないのだが…」

 まだ理解出来ていないイザークにグザンは分かりやすい様に続けた。

 「エルフは知性も高く高度な魔法も使える優れた種族ではあるが我々サラマンダーは魔法耐性がある上策を練って戦うからエルフにとっては中々厄介な相手だと思ったんだろう。」

 「なるほど、厄介な敵は他の種族にぶつけさせてしまおうという腹づもりか。」

 サラマンダーはエルフにとって天敵だというのはなんとなく分かった。だが、まだ分からない事が幾つかある。

 「だが、なぜビーストなのだ?確かにビーストは身体能力だけでは我々より上だ。しかし、相性の良し悪しで言えばあまり良くないハズだ。」

 イザークの言っている事は間違ってはいない。ビーストの身体能力はサラマンダーより上であるし連携もかなり上手いがサラマンダーも連携はとれるし策を講じればビーストを退けるのも難しい事ではない。

 しかしグザンはこう言った。

 「確かに1つの種族同士としてなら我々の相手ではない。しかし…」

 そこまで言うとグザンは大きなため息を1つついてから言った。

 「今の奴らは最強最悪な組み合わせだ!」

 



 
 

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