外道魔術師転生から始まる異世界動物のお医者さん
73話 お疲れ様
俺とユキミによる事後処理は無事終わった。
と言っても、ここは仮想世界みたいなものでもったいなから回収しただけで後片付けは必要ないらしい。
「さて、ダイゴロー、ユキミ、フィー。最初に巻き込んでしまったことを詫びよう。
すまなかった」
ぺこりと頭を下げるネズミ。なんという可愛さだろうか。
ファンタジー! って感じだ。でも中身はアラセス様だ。
「いやいや、頭を上げてください。あんな奴、野放しにしておけませんよ」
「しかし、全然知らなかったのニャ! あんな魔神がいるなんて」
「ユキミにも教えるわけに行かなかったからな、他に手があれば娘をこんな目に合わせたくなかったが、囮戦法が一番可能性が高かったのだ……」
「ところで、アラセス様はそのままも姿なんですか?」
「ああ、そうだったな。ただ私本体はほぼ仮死状態で異世界に封印しているから後で戻るさ。
こうでもしないと絶対に兄者の探査に引っかかる。
ホントに逃げることに関しては超一流なんだ……無駄にな……」
「あ、あのー私は……」
「ああ、そうだな。フィーが一番の被害者だな、巻き込まれたことに関して言えば……
うむ、元の世界に戻ったら望みどおりの生活を与えよう。
それよりも、取り敢えず。この長年の問題が解決したんだ!
今日はパーッと騒ごうじゃないか!」
「それがいいニャ!!」
「え、えーっとアラセス様? 私は望みは一つだけです。
ダイゴロー様のお側で暮らしたいだけです……」
「ん……そ、それは……」
「ダイゴロー、そういえば聞かねばならないな。
お前には自由に選択肢を与える。
地球に戻り、人間として生きる道。これも優遇しよう、富が欲しければ与えよう、ただ、あの世界はあまり派手なことが出来ない決まりだ。宝くじを大量に当てるぐらいだな出来るのは」
「え……ホントですか……?」
ゴクリ。喉が鳴ってしまう。
「次はアニモルトの世界で暮らすこと。お前が触れ合った人々の記憶は仮想空間の出来事でも実世界に反映させる、友と同じように暮らしていくことも出来る。
もちろん、望むものはなんでも与えられるぞ? アニモルトならよっぽどの無茶でも聞けるぞ
もちろん俺たち神の記憶は消させてもらう」
「だ、ダイゴロー様……」
今の選択肢を聞いたことで、フィーにも、俺が何処かへ行ってしまう可能性がわかったようで、今にも泣きそうな瞳で見つめてくる。
「最後は、俺達とともに働くという選択肢だ。
簡単に言えば俺の部下だな。ほぼ半神のような形でアニモルトの世界に関わっていく。
もしかしたら次の世界創造を手伝ってもらうことになるかもしれない。
まぁ、仕事がない時は普通に住人として暮らしていてもいいし、個人的にはこの選択肢を選んでくれると助かるなぁ……」
「アラセス様、ユキミはどうなりますか?」
「ユキミは俺の部下として働いてもらう。まぁ、暇な時は二人でいてもお父さんは気にしないぞ! 神は寛容だからな」
つまり、1番を選べば日本に戻って大金持ち。ただし、相変わらず過剰な力を持て余すだろうし、なによりユキミともフィーとも離れ離れだ。
うん。ありえない。ひととのふれあいを教えてくれたアニモルト。
そして、俺はもう人と触れ合うことの素晴らしさを知ってしまった……
2番を選べばキンドゥ達と共にあの世界で生きていける。
仕事がなければユキミもいる。フィーも一緒に暮らせる。富も得られる。
悪くない選択肢だと思う。あの世界で普通に獣医師、まぁ医師として生きていくのも良いし、冒険者として旅をするのもいい。
3番は半神? 俺が? アラセス様の仕事を手伝いながら、アニモルトでも生活できる。
ユキミとは生活できるが、フィーとは違う存在になってしまうのか……
アラセス様から必要とされているというのは名誉なことだな。
空いた時間は今まで通り獣医師として働いたり、キンドゥとの冒険をしたりする。
ただ、たぶん寿命とかは無くなるから、ちょっとさびしい思いはするだろうな……
正直、そこらへんは想像もできない。
「アラセス様の部下になるとして、フィーも一緒にと言うのは無理ですか?」
俺は、なんとも傲慢な申し出をしてしまう。あまりに欲が深いのではないだろうか……
それでも、せっかく俺を慕ってくれるフィーはいつも一緒に過ごせるようにしてあげたい。
「別に構わんぞ。どうせお前の力があれば誰でも超越した力を得られるからな、そもそもすでに普通の住人って暮らすのは無理がある力をもっているんだぞ?」
「そうですよね……無理ですよね……って、え?」
あまりにあっさりと認められた。
「フィーはそれでもいいのかニャ? いきなり半神なんて言われてもわからないとは思うニャ……」
そうだ、フィーの意見を聞いていないで勝手なことを言ってしまった。
「私はダイゴロー様のそばにいられれば何もいりません。
どちらにせよ天涯孤独の身、好み朽ち果てること無くダイゴロー様とユキミおねーさまと共に生きていけるのは何よりの喜びです!」
なんていい子なのでしょうか!
「そうニャ! 一緒にバリバリ働くニャ!」
「決まったな。これからよろしく頼むぞダイゴロー!」
「はい!!」
こうして俺は、ただのちょっと力の強い獣医師だっただけの男が、異世界で半神として生きていくことになってしまった。
パーティ会場ではいろいろな神様と、そしてお世話になったラーニャ様とも再会した。
ラーニャ様も地球からアラセス様の部下へ鞍替えになるそうだ。
緊張していたみたいだけど、俺達を見て安心してくれた。
回りにいる神様が、皆、凄い神様だと言われたけど、正直俺にはよくわからない。
なかなかおもしろい出し物だったぞとおじーさん達に褒められたぐらいだ。
会場では俺達の冒険が上映されていた。
あの世界はアラセス様が作った仮想世界だったそうですべて把握していたらしい。
ネズラースは空気を読んでいなく成っていたけど、まぁ、意味ないよね。恥ずかしい。
上司に情事を知られているなんて……
悪乗りして流そうとしたアラセス様はユキミにビンタされていた。
かなり偉い神様を容赦なくひっぱたくユキミは凄い。
周りの神様も腹を抱えて笑ってとっても楽しかった。
それよりも、食事やら酒やらがヤバイ。なにがあれってもうヤバイ。
言葉になんか表せないよ。
ほんとうにヤバかった……
アラセス様が仕事頑張ったらまた連れてきてくれるって言うから、仕事頑張ろっと!
と言っても、ここは仮想世界みたいなものでもったいなから回収しただけで後片付けは必要ないらしい。
「さて、ダイゴロー、ユキミ、フィー。最初に巻き込んでしまったことを詫びよう。
すまなかった」
ぺこりと頭を下げるネズミ。なんという可愛さだろうか。
ファンタジー! って感じだ。でも中身はアラセス様だ。
「いやいや、頭を上げてください。あんな奴、野放しにしておけませんよ」
「しかし、全然知らなかったのニャ! あんな魔神がいるなんて」
「ユキミにも教えるわけに行かなかったからな、他に手があれば娘をこんな目に合わせたくなかったが、囮戦法が一番可能性が高かったのだ……」
「ところで、アラセス様はそのままも姿なんですか?」
「ああ、そうだったな。ただ私本体はほぼ仮死状態で異世界に封印しているから後で戻るさ。
こうでもしないと絶対に兄者の探査に引っかかる。
ホントに逃げることに関しては超一流なんだ……無駄にな……」
「あ、あのー私は……」
「ああ、そうだな。フィーが一番の被害者だな、巻き込まれたことに関して言えば……
うむ、元の世界に戻ったら望みどおりの生活を与えよう。
それよりも、取り敢えず。この長年の問題が解決したんだ!
今日はパーッと騒ごうじゃないか!」
「それがいいニャ!!」
「え、えーっとアラセス様? 私は望みは一つだけです。
ダイゴロー様のお側で暮らしたいだけです……」
「ん……そ、それは……」
「ダイゴロー、そういえば聞かねばならないな。
お前には自由に選択肢を与える。
地球に戻り、人間として生きる道。これも優遇しよう、富が欲しければ与えよう、ただ、あの世界はあまり派手なことが出来ない決まりだ。宝くじを大量に当てるぐらいだな出来るのは」
「え……ホントですか……?」
ゴクリ。喉が鳴ってしまう。
「次はアニモルトの世界で暮らすこと。お前が触れ合った人々の記憶は仮想空間の出来事でも実世界に反映させる、友と同じように暮らしていくことも出来る。
もちろん、望むものはなんでも与えられるぞ? アニモルトならよっぽどの無茶でも聞けるぞ
もちろん俺たち神の記憶は消させてもらう」
「だ、ダイゴロー様……」
今の選択肢を聞いたことで、フィーにも、俺が何処かへ行ってしまう可能性がわかったようで、今にも泣きそうな瞳で見つめてくる。
「最後は、俺達とともに働くという選択肢だ。
簡単に言えば俺の部下だな。ほぼ半神のような形でアニモルトの世界に関わっていく。
もしかしたら次の世界創造を手伝ってもらうことになるかもしれない。
まぁ、仕事がない時は普通に住人として暮らしていてもいいし、個人的にはこの選択肢を選んでくれると助かるなぁ……」
「アラセス様、ユキミはどうなりますか?」
「ユキミは俺の部下として働いてもらう。まぁ、暇な時は二人でいてもお父さんは気にしないぞ! 神は寛容だからな」
つまり、1番を選べば日本に戻って大金持ち。ただし、相変わらず過剰な力を持て余すだろうし、なによりユキミともフィーとも離れ離れだ。
うん。ありえない。ひととのふれあいを教えてくれたアニモルト。
そして、俺はもう人と触れ合うことの素晴らしさを知ってしまった……
2番を選べばキンドゥ達と共にあの世界で生きていける。
仕事がなければユキミもいる。フィーも一緒に暮らせる。富も得られる。
悪くない選択肢だと思う。あの世界で普通に獣医師、まぁ医師として生きていくのも良いし、冒険者として旅をするのもいい。
3番は半神? 俺が? アラセス様の仕事を手伝いながら、アニモルトでも生活できる。
ユキミとは生活できるが、フィーとは違う存在になってしまうのか……
アラセス様から必要とされているというのは名誉なことだな。
空いた時間は今まで通り獣医師として働いたり、キンドゥとの冒険をしたりする。
ただ、たぶん寿命とかは無くなるから、ちょっとさびしい思いはするだろうな……
正直、そこらへんは想像もできない。
「アラセス様の部下になるとして、フィーも一緒にと言うのは無理ですか?」
俺は、なんとも傲慢な申し出をしてしまう。あまりに欲が深いのではないだろうか……
それでも、せっかく俺を慕ってくれるフィーはいつも一緒に過ごせるようにしてあげたい。
「別に構わんぞ。どうせお前の力があれば誰でも超越した力を得られるからな、そもそもすでに普通の住人って暮らすのは無理がある力をもっているんだぞ?」
「そうですよね……無理ですよね……って、え?」
あまりにあっさりと認められた。
「フィーはそれでもいいのかニャ? いきなり半神なんて言われてもわからないとは思うニャ……」
そうだ、フィーの意見を聞いていないで勝手なことを言ってしまった。
「私はダイゴロー様のそばにいられれば何もいりません。
どちらにせよ天涯孤独の身、好み朽ち果てること無くダイゴロー様とユキミおねーさまと共に生きていけるのは何よりの喜びです!」
なんていい子なのでしょうか!
「そうニャ! 一緒にバリバリ働くニャ!」
「決まったな。これからよろしく頼むぞダイゴロー!」
「はい!!」
こうして俺は、ただのちょっと力の強い獣医師だっただけの男が、異世界で半神として生きていくことになってしまった。
パーティ会場ではいろいろな神様と、そしてお世話になったラーニャ様とも再会した。
ラーニャ様も地球からアラセス様の部下へ鞍替えになるそうだ。
緊張していたみたいだけど、俺達を見て安心してくれた。
回りにいる神様が、皆、凄い神様だと言われたけど、正直俺にはよくわからない。
なかなかおもしろい出し物だったぞとおじーさん達に褒められたぐらいだ。
会場では俺達の冒険が上映されていた。
あの世界はアラセス様が作った仮想世界だったそうですべて把握していたらしい。
ネズラースは空気を読んでいなく成っていたけど、まぁ、意味ないよね。恥ずかしい。
上司に情事を知られているなんて……
悪乗りして流そうとしたアラセス様はユキミにビンタされていた。
かなり偉い神様を容赦なくひっぱたくユキミは凄い。
周りの神様も腹を抱えて笑ってとっても楽しかった。
それよりも、食事やら酒やらがヤバイ。なにがあれってもうヤバイ。
言葉になんか表せないよ。
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アラセス様が仕事頑張ったらまた連れてきてくれるって言うから、仕事頑張ろっと!
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