外道魔術師転生から始まる異世界動物のお医者さん
3話 ユキミ
「どうして治してくれないんですか!?」
俺は飼い主に怒鳴りつけられていた。
夢なのか……
ただ、この場面は今でも鮮明に覚えている……
終末期の乳腺癌、半年間も放置していたせいで巨大になり5キロの犬に30cmを超える腫瘤がぶら下がって腐ってウジが湧いていた。
すでに肺を始めリンパへの転移も認めていて、もちろん犬自体の状態も最低だ。
肋骨が浮き出してガリガリに痩せこけて、目は目やにで半分潰れ、耳の内部は慢性的な外耳炎を放置していてぐちゃぐちゃ、歯には大量の歯石と歯肉の炎症のせいで頬に穴が開いている。
予防もしていないからフィラリアが大量に感染しており心臓も限界に近い……
2週間前から何も食べていない、治してくれとやってきた。
現在の起きている状態を伝えて、現状でこの子に行うことが可能な治療法、緩和療法になってしまうのだが少しでも楽になったりするような治療を提示したが、金のために長引かせるんだろ、と治療を拒否して治せと言ってくる。それではどうしようもないと伝えたら激昂した。
そして好き放題怒鳴りつけて検査の費用も払わずにその子を連れて帰ってしまった。
その後も最悪だった。
やはりその子は長く持つことはなく亡くなってしまった。
問題は飼い主だった。
何度も病院に怒鳴り込んできた。
公園で病院と俺の悪口を声高に吹聴したり、インターネットの評価サイト、ご丁寧にありとあらゆるところに自分の都合のいいように書き込んだ。
院長は毅然とした態度で俺を守ってくれた。
この人についていこうと心の底から誓った事件でもあった。
もちろん院長の腕や人柄にひかれる飼い主さんはそんな書き込みは気にしないし、なによりその人物は地元でも札付きの人間だったので言っていることを真に受ける人はいなかった。
診療に関しては動物のために真摯にやってきたつもりで、飼い主さんもそれをわかってくれて沢山の人に慰められたのは本当に嬉しかった。
飼い主さんとして連れてきた人は俺の破戒王としての力を知らないのでそれなりに良い獣医師として映っていたようだった。
でも、俺が一番悔しかったのは、何の罪もないその子を助けてあげられなかったことだ。
最低の飼い主に飼われてしまい、虐待同然の状態だったその不幸な子に何も出来ずに亡くしてしまった。それが何よりも悔しかった。
治せない病気もある。
院長の悔しそうなつぶやきが今でも耳に残っている。
気がつくと俺は泣いていた。
椅子で気を失っていたせいで身体が痛い。
頭もズキズキしている。
「おお、起きたかニャ?」
ユキミだ……白い美しい猫……猫……
「ユキミ!? さっきの……いてててて……」
身体をガバッと起こすと身体がきしんで痛む、でもそれ以上に頭がガンガンと痛む。
「無理しないのニャ、あんな魔法の使い方をすればそうなるニャ」
ユキミが頭の上に乗っかる。
「抵抗しないようにしてニャ。元の体の持ち主ほどの魔術師だと他人の魔法に自動的に抵抗しちゃうのニャ」
温かな感覚がユキミの触れている部分から伝わってくる。
心地よい温かさのお陰で頭痛が和らいでいく……
「そうだ、ララは!?」
室内にララもあの獣人もいないことに気がついて焦ってユキミに問いかける。
「ララは目を覚ましたニャ、そしたら……」
ユキミの話はこうだ。
目を覚ましたララは驚くほど楽になっている身体に驚いたが、同時に凄まじい空腹感が襲ってきて轟雷のような音を響かせてしまい、父親である獣人が家に連れて帰ったそうだ。
「良かった。元気になったんだね。
しかし、魔法は凄いなそんなに劇的に良くなるのか……」
普通肝臓に関わる治療は長期治療になることが多い、先天性門脈シャントの場合は生まれてから栄養不足が続くために小肝症と呼ばれる肝臓の発育不良が起きている。
ララも普通の子に比べると半分以下の大きさしかなかった。
しかし、魔法を使った手術だとそもそも外科手術によるダメージもない。
麻酔も使わないからそういった負担もない、さらに血液や組織にダメージを与える物質を取り除くなんて事まで出来てしまう。
「この力があれば、あの子も救えたんだろうな……」
夢に見た子を思い出し胸がきゅっと締まるような感じがした。
「顔色も良くなったニャ、あのララの父親、バウが後で村に来てほしいそうニャ。
場所は聞いてるから落ち着いたら行くニャ」
そう言えば頭痛も身体の痛みも消えていた。
頭痛が治まったことで自動的に魔法で体力を回復させていた。
よく見るとそういう物が付与された装備をしているようだった。
「さっきの頭痛はなんだったんだろう?」
「あれは魔力回路に異常な負担をかけたことによるものニャ、あんなに緻密に魔力をコントロールするなんて、ほんとベグラースの魔術師としての技術は異常なのニャ……」
「ユキミ、さっき人間の姿になってたよねそう言えば!!」
思い出した! 手術中、すっごい綺麗な女性が俺の汗を拭いてくれていた!
「ああ、これニャ」
ユキミがキラキラと光りだし、なんと美しい女性の姿に変わったじゃないか!
美しい銀髪を腰まで伸ばし、少しつり目な瞳、すっと通った鼻筋、いたずらっぽい八重歯が可愛らしい唇。スタイルはまるでグラビアアイドルのように手足がすらっと長いのに胸やお尻は女性的な魅力を溢れ出している。絶世の美女という言葉はこの女性のためにあるのではないかとすら思わせる。
「これでも神の使いニャ、人化もお手の物ニャ。
ダイゴローが大変そうだったからお手伝いをしたのニャ」
シュルシュルと猫の姿に戻る。
絶世の美女も素敵だけど、あそこまで綺麗だと現実感がないや。
やっぱユキミは猫だよね。可愛いのだ。
「ありがとう助かったよー」
「なんか、治療中のダイゴローは別人みたいだニャ。鬼気迫るって感じだったニャ」
「まぁ、実際危険な状態だったからね。ごめんね、手術中はたぶんあらっぽくなっちゃうと思う……」
「それだけ助けようと必死ってことニャ。悪いことじゃないニャ!
それにかっこよかったニャ!」
まさか猫にかっこいいって言ってもらえる日が来るとは……もう死んでもいい……
「と、そしたらララの村へ向かわないといけないのか」
「そうニャ、雨も止んだしダイゴローが平気なら案内するのニャ!」
そう言われて外に出てみると空はすっかり晴れ渡って、森林の中を雨上がりの心地の良い風が流れる。
自分のいたごちゃごちゃとした建物の森とは全然違う空気だ。
大きく深呼吸をする。
「はー、気持ちいいね。体は問題なさそうだ。
そしたら村まで連れてってくれるかな?」
「すぐ近くらしいよーまずはこの道を真っ直ぐ湖に出るまで進むニャ」
ぴょんと俺の肩に乗っかってくるユキミ。
身体強化魔法をかけて通常時の全速力並の速度で普通に歩く。
魔法を使っても手術時のような頭痛は起きなかった。
極度に繊細でさらに複数の魔法を同時に使う。それがどうやらあの頭痛を引き起こす条件みたいだ。
森の間を疾走するのは大変に気分がいい、自分の体が自分じゃないみたいな速度で風を切って進む。
スピード感に酔いしれているとユキミが言ったとおり湖が見えてくる。
「ほぉ……これは……」
美しい。
水面は鏡のように太陽の光を受けて輝いている。
青、いや碧色の輝きが宝石のようだ。
森と空を写し幻想的な風景に思わずため息が漏れる。
日本でもこれほど美しい景色にはそうそうお目にかかれない。
「左の方に……あ、きっとあれニャ!」
ユキミの言葉に従い左手の方を見ると、なるほど建物がいくつか見える森が開けた場所がある。
「ねぇ、ユキミ?」
「何ニャ?」
「俺がこのまま村に行ったら……」
「大パニックが起こるにゃ! ダイゴローはちょっと離れたところで待ってて欲しいニャ、私がバウを呼んでくるニャ」
ユキミに言われたように村の少し手前の大きな石に腰掛けてユキミの帰りを待つことにする。
なんだか、あっという間にいろいろなことが起きすぎて流されてしまったけど。
「異世界にいるのか……」
思わず空を見上げる。
青空は地球と変わらない。
どこまでも透き通った青空。
周囲を見ると森があり、道があって土や草がある。
そんなに詳しいわけじゃないので草木の種類までもわからないが、ファンタジー感あふれるような物は見当たらない。
異世界に来ているというよりは田舎に来た程度にしか思わない。
「でも、これはなぁ……」
そう言いながら手のひらに火球を作り出す。
フワフワと浮いた火球は自分では熱くない。
試しに近くの小枝に向かって打ち出してみる。
『ズガーーーーーーーーーーーーーーン!!』
1mくらいのクレーターが出来て散らばった炎が燃え盛っている。
直ぐ側の木がいぶられて煙が出始めてしまう。
「……はっ!? け、消さなきゃ!!」
自分がやったことに驚きすぎて呆けてしまった……すぐに水を呼び出し消火作業をする。
ちょっと鉄砲水みたいになってしまったが、火は消えたよ、うん、火は消えた……
湖に向かって綺麗に木がなぎ倒されてしまった……
「これは、難しいんだな魔法の制御……」
村の方向に放たなくてよかった、本当に良かった……
「何よりも、手術成功してよかったよぉォォ……」
30になろうというおっさんだが、今の魔法の暴走にびっくりしたことと、治療のときの魔法のコントロールが上手くいった安堵感が同時に押し寄せて思わず涙ぐんでしまった。
「うう……本当に良かったよぉぉ……」
「何を泣いてるニャ、って何をしたんだいダイゴロー!?」
そのあと戻ってきたユキミにたっぷり怒られてしまいました。
俺は飼い主に怒鳴りつけられていた。
夢なのか……
ただ、この場面は今でも鮮明に覚えている……
終末期の乳腺癌、半年間も放置していたせいで巨大になり5キロの犬に30cmを超える腫瘤がぶら下がって腐ってウジが湧いていた。
すでに肺を始めリンパへの転移も認めていて、もちろん犬自体の状態も最低だ。
肋骨が浮き出してガリガリに痩せこけて、目は目やにで半分潰れ、耳の内部は慢性的な外耳炎を放置していてぐちゃぐちゃ、歯には大量の歯石と歯肉の炎症のせいで頬に穴が開いている。
予防もしていないからフィラリアが大量に感染しており心臓も限界に近い……
2週間前から何も食べていない、治してくれとやってきた。
現在の起きている状態を伝えて、現状でこの子に行うことが可能な治療法、緩和療法になってしまうのだが少しでも楽になったりするような治療を提示したが、金のために長引かせるんだろ、と治療を拒否して治せと言ってくる。それではどうしようもないと伝えたら激昂した。
そして好き放題怒鳴りつけて検査の費用も払わずにその子を連れて帰ってしまった。
その後も最悪だった。
やはりその子は長く持つことはなく亡くなってしまった。
問題は飼い主だった。
何度も病院に怒鳴り込んできた。
公園で病院と俺の悪口を声高に吹聴したり、インターネットの評価サイト、ご丁寧にありとあらゆるところに自分の都合のいいように書き込んだ。
院長は毅然とした態度で俺を守ってくれた。
この人についていこうと心の底から誓った事件でもあった。
もちろん院長の腕や人柄にひかれる飼い主さんはそんな書き込みは気にしないし、なによりその人物は地元でも札付きの人間だったので言っていることを真に受ける人はいなかった。
診療に関しては動物のために真摯にやってきたつもりで、飼い主さんもそれをわかってくれて沢山の人に慰められたのは本当に嬉しかった。
飼い主さんとして連れてきた人は俺の破戒王としての力を知らないのでそれなりに良い獣医師として映っていたようだった。
でも、俺が一番悔しかったのは、何の罪もないその子を助けてあげられなかったことだ。
最低の飼い主に飼われてしまい、虐待同然の状態だったその不幸な子に何も出来ずに亡くしてしまった。それが何よりも悔しかった。
治せない病気もある。
院長の悔しそうなつぶやきが今でも耳に残っている。
気がつくと俺は泣いていた。
椅子で気を失っていたせいで身体が痛い。
頭もズキズキしている。
「おお、起きたかニャ?」
ユキミだ……白い美しい猫……猫……
「ユキミ!? さっきの……いてててて……」
身体をガバッと起こすと身体がきしんで痛む、でもそれ以上に頭がガンガンと痛む。
「無理しないのニャ、あんな魔法の使い方をすればそうなるニャ」
ユキミが頭の上に乗っかる。
「抵抗しないようにしてニャ。元の体の持ち主ほどの魔術師だと他人の魔法に自動的に抵抗しちゃうのニャ」
温かな感覚がユキミの触れている部分から伝わってくる。
心地よい温かさのお陰で頭痛が和らいでいく……
「そうだ、ララは!?」
室内にララもあの獣人もいないことに気がついて焦ってユキミに問いかける。
「ララは目を覚ましたニャ、そしたら……」
ユキミの話はこうだ。
目を覚ましたララは驚くほど楽になっている身体に驚いたが、同時に凄まじい空腹感が襲ってきて轟雷のような音を響かせてしまい、父親である獣人が家に連れて帰ったそうだ。
「良かった。元気になったんだね。
しかし、魔法は凄いなそんなに劇的に良くなるのか……」
普通肝臓に関わる治療は長期治療になることが多い、先天性門脈シャントの場合は生まれてから栄養不足が続くために小肝症と呼ばれる肝臓の発育不良が起きている。
ララも普通の子に比べると半分以下の大きさしかなかった。
しかし、魔法を使った手術だとそもそも外科手術によるダメージもない。
麻酔も使わないからそういった負担もない、さらに血液や組織にダメージを与える物質を取り除くなんて事まで出来てしまう。
「この力があれば、あの子も救えたんだろうな……」
夢に見た子を思い出し胸がきゅっと締まるような感じがした。
「顔色も良くなったニャ、あのララの父親、バウが後で村に来てほしいそうニャ。
場所は聞いてるから落ち着いたら行くニャ」
そう言えば頭痛も身体の痛みも消えていた。
頭痛が治まったことで自動的に魔法で体力を回復させていた。
よく見るとそういう物が付与された装備をしているようだった。
「さっきの頭痛はなんだったんだろう?」
「あれは魔力回路に異常な負担をかけたことによるものニャ、あんなに緻密に魔力をコントロールするなんて、ほんとベグラースの魔術師としての技術は異常なのニャ……」
「ユキミ、さっき人間の姿になってたよねそう言えば!!」
思い出した! 手術中、すっごい綺麗な女性が俺の汗を拭いてくれていた!
「ああ、これニャ」
ユキミがキラキラと光りだし、なんと美しい女性の姿に変わったじゃないか!
美しい銀髪を腰まで伸ばし、少しつり目な瞳、すっと通った鼻筋、いたずらっぽい八重歯が可愛らしい唇。スタイルはまるでグラビアアイドルのように手足がすらっと長いのに胸やお尻は女性的な魅力を溢れ出している。絶世の美女という言葉はこの女性のためにあるのではないかとすら思わせる。
「これでも神の使いニャ、人化もお手の物ニャ。
ダイゴローが大変そうだったからお手伝いをしたのニャ」
シュルシュルと猫の姿に戻る。
絶世の美女も素敵だけど、あそこまで綺麗だと現実感がないや。
やっぱユキミは猫だよね。可愛いのだ。
「ありがとう助かったよー」
「なんか、治療中のダイゴローは別人みたいだニャ。鬼気迫るって感じだったニャ」
「まぁ、実際危険な状態だったからね。ごめんね、手術中はたぶんあらっぽくなっちゃうと思う……」
「それだけ助けようと必死ってことニャ。悪いことじゃないニャ!
それにかっこよかったニャ!」
まさか猫にかっこいいって言ってもらえる日が来るとは……もう死んでもいい……
「と、そしたらララの村へ向かわないといけないのか」
「そうニャ、雨も止んだしダイゴローが平気なら案内するのニャ!」
そう言われて外に出てみると空はすっかり晴れ渡って、森林の中を雨上がりの心地の良い風が流れる。
自分のいたごちゃごちゃとした建物の森とは全然違う空気だ。
大きく深呼吸をする。
「はー、気持ちいいね。体は問題なさそうだ。
そしたら村まで連れてってくれるかな?」
「すぐ近くらしいよーまずはこの道を真っ直ぐ湖に出るまで進むニャ」
ぴょんと俺の肩に乗っかってくるユキミ。
身体強化魔法をかけて通常時の全速力並の速度で普通に歩く。
魔法を使っても手術時のような頭痛は起きなかった。
極度に繊細でさらに複数の魔法を同時に使う。それがどうやらあの頭痛を引き起こす条件みたいだ。
森の間を疾走するのは大変に気分がいい、自分の体が自分じゃないみたいな速度で風を切って進む。
スピード感に酔いしれているとユキミが言ったとおり湖が見えてくる。
「ほぉ……これは……」
美しい。
水面は鏡のように太陽の光を受けて輝いている。
青、いや碧色の輝きが宝石のようだ。
森と空を写し幻想的な風景に思わずため息が漏れる。
日本でもこれほど美しい景色にはそうそうお目にかかれない。
「左の方に……あ、きっとあれニャ!」
ユキミの言葉に従い左手の方を見ると、なるほど建物がいくつか見える森が開けた場所がある。
「ねぇ、ユキミ?」
「何ニャ?」
「俺がこのまま村に行ったら……」
「大パニックが起こるにゃ! ダイゴローはちょっと離れたところで待ってて欲しいニャ、私がバウを呼んでくるニャ」
ユキミに言われたように村の少し手前の大きな石に腰掛けてユキミの帰りを待つことにする。
なんだか、あっという間にいろいろなことが起きすぎて流されてしまったけど。
「異世界にいるのか……」
思わず空を見上げる。
青空は地球と変わらない。
どこまでも透き通った青空。
周囲を見ると森があり、道があって土や草がある。
そんなに詳しいわけじゃないので草木の種類までもわからないが、ファンタジー感あふれるような物は見当たらない。
異世界に来ているというよりは田舎に来た程度にしか思わない。
「でも、これはなぁ……」
そう言いながら手のひらに火球を作り出す。
フワフワと浮いた火球は自分では熱くない。
試しに近くの小枝に向かって打ち出してみる。
『ズガーーーーーーーーーーーーーーン!!』
1mくらいのクレーターが出来て散らばった炎が燃え盛っている。
直ぐ側の木がいぶられて煙が出始めてしまう。
「……はっ!? け、消さなきゃ!!」
自分がやったことに驚きすぎて呆けてしまった……すぐに水を呼び出し消火作業をする。
ちょっと鉄砲水みたいになってしまったが、火は消えたよ、うん、火は消えた……
湖に向かって綺麗に木がなぎ倒されてしまった……
「これは、難しいんだな魔法の制御……」
村の方向に放たなくてよかった、本当に良かった……
「何よりも、手術成功してよかったよぉォォ……」
30になろうというおっさんだが、今の魔法の暴走にびっくりしたことと、治療のときの魔法のコントロールが上手くいった安堵感が同時に押し寄せて思わず涙ぐんでしまった。
「うう……本当に良かったよぉぉ……」
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