イケメン被りの青春オタク野郎と絶対利益主義お嬢様
12
朝ご飯の準備がもうできているのだろうかと思いながら、ウキウキ気分MAXで洗面所で顔を洗い、口を水で濯ぐ。
そしてリビングへと向かう。
リビングには既にご飯と味噌汁。
そして玉子焼きとウィンナーが2個ずつ皿に盛られていた。それに4人分だ。
風華の分まで用意してくれるとは助かる。
でもユカにとって朝ご飯を作るというのは容易のことなのだろう。
俺の可愛い妹の風華は残念ながら料理スキルは無いからな。その癖にいつも見栄を張って「料理できるもん!」と言うが作るのはカップ麺。
彼女曰く、「カップ麺は料理だよ。おにぃー! カップ麺を料理と言わず、何と言うんだよ。もしもおにぃが言っている事がカップ麺を料理と言わないと言うのなら、味噌汁だってそうじゃん! 沸騰させたお湯にドボンと味噌を入れるだけじゃん!」
確かに一理ある気がするので何とも言えない。
天才というのはやはりこんなにも変わっているのだろうか。まぁ、どうでもいい。
天才の気持ちなんてものはどうせ未来永劫俺には関係の無いことなのだから。
「早く食べて学校に行くわよ。今日は何せ用事があるんでしょ?」
あ、言われてみればそうだった。
俺にとって最大の厄災日だった。
「まぁ〜そうだったな」
どうでも言いような気の抜けた返事を返した。俺が席に座ると髪を抑えながら咲が部屋に入ってきた。
「もう……今日学校なのに……髪跳ねちゃってるし! もうまじ最悪」
どうやら機嫌が悪いらしい。
だけどその機嫌も期限があるのでそんなに気にしなくてもいいだろう。
俺はそんな事を思いながら味噌汁を啜った。
今日も普通に美味かった。
俺が味噌汁を啜った姿を見て、にっこりと笑う姿はとても愛らしかった。
「おい、咲。もしかして昨日髪を乾かさなかっただろ?」
「うん、もっちロン!」
グッジョブサインまで見せられて困ったものだ。昔から髪は乾かして寝ないと風邪引くぞと言ってるのに。これだから……子供は。
子供? まぁ、俺もそんな事をいえないんだけど。
「ちゃんと今日から髪を乾かせよ。髪がぴょんぴょん跳ねるんだからさ」
「お兄ちゃんは私に髪を乾かして欲しいの?」
意外な質問が出てきた。
こういう時は普通に考えて「分かったよ! おにぃ」ぐらいで良いと思うんだけど。
それにハートとかの記号マークとかがあっても良いと思うんだけど。
でもそんな事は全くなかった。
これが現実だった。
「風邪とか引いてもらったら困るからな」
「ふぅ〜ん、そっか」
「まぁ〜な」
「あ、ところでおにぃ。聞きたい事があるんだけど。昨日、ユカさんを置いて誰と喋ってたの?」
咲の目付きが一気に鋭くなった。
「いや、誰とも喋ってないよ……?」
適当な言葉で誤魔化そうとした。
だけどそれは咲にはバレバレだった。
「ウソだっ! ウソだよね? なんで、ウソをつくの?」
咲が俺に箸を向け、更に鋭い目付きで睨んできた。俺はその目を直視できない。
「あぁ……」
あまりの迫力に怖じ気づいてしまう。
我ながら妹にビビるとは情けない。
ユカは咲と俺を交互に見て対処に困っている。
仕方ない。今の内に言っておくべきか。
俺はそう決意して、口を開く。
「彼女ができたんだよ」ってね。
そしたらユカが言ったんだ。
「おめでとう」って。
でもさ、彼女の顔は儚げだった。
そしてリビングへと向かう。
リビングには既にご飯と味噌汁。
そして玉子焼きとウィンナーが2個ずつ皿に盛られていた。それに4人分だ。
風華の分まで用意してくれるとは助かる。
でもユカにとって朝ご飯を作るというのは容易のことなのだろう。
俺の可愛い妹の風華は残念ながら料理スキルは無いからな。その癖にいつも見栄を張って「料理できるもん!」と言うが作るのはカップ麺。
彼女曰く、「カップ麺は料理だよ。おにぃー! カップ麺を料理と言わず、何と言うんだよ。もしもおにぃが言っている事がカップ麺を料理と言わないと言うのなら、味噌汁だってそうじゃん! 沸騰させたお湯にドボンと味噌を入れるだけじゃん!」
確かに一理ある気がするので何とも言えない。
天才というのはやはりこんなにも変わっているのだろうか。まぁ、どうでもいい。
天才の気持ちなんてものはどうせ未来永劫俺には関係の無いことなのだから。
「早く食べて学校に行くわよ。今日は何せ用事があるんでしょ?」
あ、言われてみればそうだった。
俺にとって最大の厄災日だった。
「まぁ〜そうだったな」
どうでも言いような気の抜けた返事を返した。俺が席に座ると髪を抑えながら咲が部屋に入ってきた。
「もう……今日学校なのに……髪跳ねちゃってるし! もうまじ最悪」
どうやら機嫌が悪いらしい。
だけどその機嫌も期限があるのでそんなに気にしなくてもいいだろう。
俺はそんな事を思いながら味噌汁を啜った。
今日も普通に美味かった。
俺が味噌汁を啜った姿を見て、にっこりと笑う姿はとても愛らしかった。
「おい、咲。もしかして昨日髪を乾かさなかっただろ?」
「うん、もっちロン!」
グッジョブサインまで見せられて困ったものだ。昔から髪は乾かして寝ないと風邪引くぞと言ってるのに。これだから……子供は。
子供? まぁ、俺もそんな事をいえないんだけど。
「ちゃんと今日から髪を乾かせよ。髪がぴょんぴょん跳ねるんだからさ」
「お兄ちゃんは私に髪を乾かして欲しいの?」
意外な質問が出てきた。
こういう時は普通に考えて「分かったよ! おにぃ」ぐらいで良いと思うんだけど。
それにハートとかの記号マークとかがあっても良いと思うんだけど。
でもそんな事は全くなかった。
これが現実だった。
「風邪とか引いてもらったら困るからな」
「ふぅ〜ん、そっか」
「まぁ〜な」
「あ、ところでおにぃ。聞きたい事があるんだけど。昨日、ユカさんを置いて誰と喋ってたの?」
咲の目付きが一気に鋭くなった。
「いや、誰とも喋ってないよ……?」
適当な言葉で誤魔化そうとした。
だけどそれは咲にはバレバレだった。
「ウソだっ! ウソだよね? なんで、ウソをつくの?」
咲が俺に箸を向け、更に鋭い目付きで睨んできた。俺はその目を直視できない。
「あぁ……」
あまりの迫力に怖じ気づいてしまう。
我ながら妹にビビるとは情けない。
ユカは咲と俺を交互に見て対処に困っている。
仕方ない。今の内に言っておくべきか。
俺はそう決意して、口を開く。
「彼女ができたんだよ」ってね。
そしたらユカが言ったんだ。
「おめでとう」って。
でもさ、彼女の顔は儚げだった。
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