女神の加護を持つ死神
聖女の護衛 4
「ぃ………ま」
なにだろうか。頭の中に響く様な感じで音が入ってくる。
……いや、人の声だろうか?
「キラリ様」
うん? あぁー俺、寝てたのか。
「おはようございます」
「はよ。……てか、そんな時間じゃないだろ?」
「そうですね。夕方ぐらいではありますけど」
「えっ? 嘘? もうそんな時間になったの?」
「キラリ様、だいぶぐっすりでしたからね。そんなに私の膝の上が気持ち良かってですか?」
くすくすと笑いながらソラが聞いてくる。……かわえぇ。
「超ぉ〜気持ち良かったぞ!」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
そんな甘〜い空間を俺達は作り出していた。……もちろんワザと。
この部屋の中に俺とソラ以外にもいることは初めから分かっていた。空気の違いとかスキルや加護のお陰とかで。
それを知りながらの上で、俺はこうしている。多分、ソラはそんな俺に乗ってくれている。……以外とソラって人に悪戯するのが好きなのだろうか?
あっ、やっとここにいる他の方が口を開いた。
「キラリ。分かってやっているのじゃろ、どうせ」
「そうだな。我が主人は分かっててやっているだろう」
あー、感じ取られてた。作戦失敗だな。
まぁ、それでも続ける俺。
「あれ? いたのか、アルとヘーニル。居たなら声掛けてくれよ」
「「……一発殴らせろ」」
「あぁっ、ごめんって!! マジで! だからそんなに怒んなよ!」
「怒ってないのじゃぞ」
「そうだ。怒ってないぞ」
「じゃあその手を下げてくれよ! おい、ちょっ、待てソラ! 何一人で逃げてんだ!」
「ふふふ。では、キラリ様。御武運を」
「御武運をじゃねぇわ!」
この状態はヤバイ。唯一の助けでもあったソラが逃げてしまい俺に逃げ場なし。
……もしかしたらだ。転移出来るかもしれない!!
魔法発動!
……ダメでしたわ。
あ、これ終わるやつだ。完全に生きのびれる方法はないな。
アルとヘーニルのパンチなんて食らったら重症どころではない。ましてや、二人とも本気の顔してるしな。
もう、ここまでくると笑えてくるよ。
「じゃあ行くのじゃぞ!」「行くぞ!」
手とかとの動きとまるであっていない声を出しながら、俺の目の前には二つの拳が現れた。……あぁーもう見たくね。目をつぶっておこ。
そして、目を閉じた時、俺の意識は遠のいていった。
「おーい、起きるのじゃキラリ」
何かが顔をペチペチと叩いている。まぁ、アルの手なんだけど。
どうやら、アルが回復魔法を掛けてくれたよう。……意外と優しい所あんあじゃんとか言って見たいが、さっき殴られたばかりなので、そんな言葉は口から出てこない。
殴った奴がその後、殴られた奴の治療をしていようが、感謝などしないだろ。それと一緒である。治療をされても感謝しないし、むしろ当たり前の事だろうと俺は思う。
「……その前提で殴られた奴が悪い事をしておったら?」
「それなら良いかも……って、誰が乗せられるか!」
「チッ……もう少しじゃったのに」
「もう少しじゃねぇわ……てか、本当に回復魔法掛けたか? まだ顔がヒリヒリすんだけど……」
「し、したのじゃ……決して回復魔法を掛けた直後に、顔見てたら腹がたって殴ったとかはないのじゃ!」
「もう、それ自白してるみたいなもんだよ……」
「嘘じゃろ!?」
もう、こいつの天然バカっぷりは良いわ。……こんな自白の仕方、あの新◯劇ぐらいでしか見ねぇぞ。いや、もしかしたら◯喜劇でもないかもしれない。
「いや、流石にそれはあると思いますよ」
「そうか……っておい! 逃げずにさっきの俺の味方しろや!」
「嫌ですよ。流石にキラリ様の為に私が痛い思いをするというのは……私だって女の子ですよ…」
「ま、まぁ、そうだったな……」
「まぁ、人工知能なので、女の子とは言いませんが」
「じゃあ言うなよ! さっきの台詞なんだったんだよ!」
「ふふふ。可愛かったですか?」
「まぁ、可愛かったけれども……てか。人の話に答えろや」
ソラはもう全く反省されていない。まぁ、良いんだけど。
「あっ、そう言えばキラリが寝ている間に結構進んだようじゃぞ」
「そうなのか? まぁ、もう夕方って言ってたし、それ相当の距離は進んでないと逆に怒るわ」
「まぁまぁ。港までは後すぐということだから、そこまで怒るな主人よ」
「……分かったよ」
まぁ、もう港に近いのなら許してやろう。それにこの時間帯辺りで近いのなら、予定よりは早く出れると言う事だろう。
……出た時間が予定よりも早かったというのもあるんだろうけれども。いや、今思うと何故にあんな早く出たのだろう。もう少し待っておけばよかった。
「あっ」
そう言えば完全に忘れてたことがあった。
「どうしたのじゃキラリ?」
「何か思い出した様子だが……」
「完全に忘れてたことを、なんか分かんないけど今思い出した」
衝突に思い出すことって結構あるよな。逆に、衝突に忘れてしまうこともあるけど。あーいうのマジで腹たつよな。話そうとした時に忘れたりしたら、本当に恥ずかしいし。
それが何度もある俺氏。
今では、確実にあの病気の所為だろ、と思っているが。
多分、クラスメイトの名前をあんまし覚えられなかったのもこれの所為だろ。……すまん、これは流石に違うな。皆あることだよな。
「あるあるじゃな」
「だよな。お前も分かるだろアル」
「分かるのじゃぞ。私もクラスゼロの神が集まる会議とかでも発言者の名が分からず何度も困ったものじゃ」
アルもあるようだ。……やっぱり、世界とか宇宙とか関係なくあるあるなのだろう、この問題は。全世界の人レベルで苦しんでじゃね。
「流石にアルのは問題だろ。我も一緒に出席してたが、全員の名前なんて直ぐに覚えれたぞ。それに出席者、超少なかったしな」
「そんなにクラスゼロって少なかったのか?」
「まぁ、あれでも神の中でのトップクラスだからな。成れるものなどそうそういない」
「へぇー」
もっといっぱいいるもんだと思ってた。……まぁ、トップクラスがそんなにいっぱいいたらいたで、成り立たないよな。下の者が誰に着いて行くかとかで超揉めたりしてしまいそうだし。
手で数えれる人数とかそんなもんなんだろ。
「てか、話戻すけど」
「そうじゃった。初めはこんな話じゃなかったのじゃ」
「そうだったな。完全に忘れていた」
「急に話が脱線してましたからね」
いや、一体誰の所為なんだろ?
「キラリーー」「主人ーー」「キラリ様ーー」
「ーーの所為!」
「そうでした、すみません」
いらないことは言わない方が良いね! 俺みたいに皆責められたりしちゃうから、気を付けような! 俺はもう気を付けられない状態だけど。
こういう発言をやめないと……まぁ、やめれたら苦労などしないんだけどな。
「……で、なんなのじゃ?」
「あぁー、いや、な。今夕方何だろ。お昼ご飯を食べていないなぁーって思って」
「……そう言えばそうじゃな」
「我らも寝過ごしていたからな」
もしかしたら、この後魔物が来て戦わなければならないかもしれない。……周辺に魔物がいないことは確認済みなんだけれども。
まぁ、もしかしたらだしな。
そのための腹ごしらえも大切な事だろう!
「では、ちょっと軽い物でも食べますか?」
「食べる!」
「では用意して来ますね」
そう言って、ソラは厨房がある部屋に移る為に、部屋から出て行った。
そして数十秒後、ひょっこりとソラさんは戻って来た。手に料理らしき物を乗せた皿を持って。……流石に早過ぎなのではないだろうか?
今時の冷凍食品でもここまでの早さは再現出来ないだろう。……もう、ソラの料理の腕前が凄すぎて、逆に怖いよ。
「ふふふ。お褒めの言葉として受け取っておきます」
「ああ。そうしてくれ」
実際、褒めているのには変わりはないのだし。
……言い方的に褒めて無い様にも聞こえそうだけどな。
「じゃあ食べようぜ!」
「そうじゃな。キラリがもう限界じゃろうし」
「だな。主人のお腹は我慢が出来ないだろうからな」
「いや、今まで我慢してただろうが」
「じゃあ食べましょうか」
「「「「いただきます!!」」」」
手を合わせながら合唱をする。
よっしゃぁ! 食べるぞ!
そんでもって、あと半分の今日を頑張るぞ!!
なにだろうか。頭の中に響く様な感じで音が入ってくる。
……いや、人の声だろうか?
「キラリ様」
うん? あぁー俺、寝てたのか。
「おはようございます」
「はよ。……てか、そんな時間じゃないだろ?」
「そうですね。夕方ぐらいではありますけど」
「えっ? 嘘? もうそんな時間になったの?」
「キラリ様、だいぶぐっすりでしたからね。そんなに私の膝の上が気持ち良かってですか?」
くすくすと笑いながらソラが聞いてくる。……かわえぇ。
「超ぉ〜気持ち良かったぞ!」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
そんな甘〜い空間を俺達は作り出していた。……もちろんワザと。
この部屋の中に俺とソラ以外にもいることは初めから分かっていた。空気の違いとかスキルや加護のお陰とかで。
それを知りながらの上で、俺はこうしている。多分、ソラはそんな俺に乗ってくれている。……以外とソラって人に悪戯するのが好きなのだろうか?
あっ、やっとここにいる他の方が口を開いた。
「キラリ。分かってやっているのじゃろ、どうせ」
「そうだな。我が主人は分かっててやっているだろう」
あー、感じ取られてた。作戦失敗だな。
まぁ、それでも続ける俺。
「あれ? いたのか、アルとヘーニル。居たなら声掛けてくれよ」
「「……一発殴らせろ」」
「あぁっ、ごめんって!! マジで! だからそんなに怒んなよ!」
「怒ってないのじゃぞ」
「そうだ。怒ってないぞ」
「じゃあその手を下げてくれよ! おい、ちょっ、待てソラ! 何一人で逃げてんだ!」
「ふふふ。では、キラリ様。御武運を」
「御武運をじゃねぇわ!」
この状態はヤバイ。唯一の助けでもあったソラが逃げてしまい俺に逃げ場なし。
……もしかしたらだ。転移出来るかもしれない!!
魔法発動!
……ダメでしたわ。
あ、これ終わるやつだ。完全に生きのびれる方法はないな。
アルとヘーニルのパンチなんて食らったら重症どころではない。ましてや、二人とも本気の顔してるしな。
もう、ここまでくると笑えてくるよ。
「じゃあ行くのじゃぞ!」「行くぞ!」
手とかとの動きとまるであっていない声を出しながら、俺の目の前には二つの拳が現れた。……あぁーもう見たくね。目をつぶっておこ。
そして、目を閉じた時、俺の意識は遠のいていった。
「おーい、起きるのじゃキラリ」
何かが顔をペチペチと叩いている。まぁ、アルの手なんだけど。
どうやら、アルが回復魔法を掛けてくれたよう。……意外と優しい所あんあじゃんとか言って見たいが、さっき殴られたばかりなので、そんな言葉は口から出てこない。
殴った奴がその後、殴られた奴の治療をしていようが、感謝などしないだろ。それと一緒である。治療をされても感謝しないし、むしろ当たり前の事だろうと俺は思う。
「……その前提で殴られた奴が悪い事をしておったら?」
「それなら良いかも……って、誰が乗せられるか!」
「チッ……もう少しじゃったのに」
「もう少しじゃねぇわ……てか、本当に回復魔法掛けたか? まだ顔がヒリヒリすんだけど……」
「し、したのじゃ……決して回復魔法を掛けた直後に、顔見てたら腹がたって殴ったとかはないのじゃ!」
「もう、それ自白してるみたいなもんだよ……」
「嘘じゃろ!?」
もう、こいつの天然バカっぷりは良いわ。……こんな自白の仕方、あの新◯劇ぐらいでしか見ねぇぞ。いや、もしかしたら◯喜劇でもないかもしれない。
「いや、流石にそれはあると思いますよ」
「そうか……っておい! 逃げずにさっきの俺の味方しろや!」
「嫌ですよ。流石にキラリ様の為に私が痛い思いをするというのは……私だって女の子ですよ…」
「ま、まぁ、そうだったな……」
「まぁ、人工知能なので、女の子とは言いませんが」
「じゃあ言うなよ! さっきの台詞なんだったんだよ!」
「ふふふ。可愛かったですか?」
「まぁ、可愛かったけれども……てか。人の話に答えろや」
ソラはもう全く反省されていない。まぁ、良いんだけど。
「あっ、そう言えばキラリが寝ている間に結構進んだようじゃぞ」
「そうなのか? まぁ、もう夕方って言ってたし、それ相当の距離は進んでないと逆に怒るわ」
「まぁまぁ。港までは後すぐということだから、そこまで怒るな主人よ」
「……分かったよ」
まぁ、もう港に近いのなら許してやろう。それにこの時間帯辺りで近いのなら、予定よりは早く出れると言う事だろう。
……出た時間が予定よりも早かったというのもあるんだろうけれども。いや、今思うと何故にあんな早く出たのだろう。もう少し待っておけばよかった。
「あっ」
そう言えば完全に忘れてたことがあった。
「どうしたのじゃキラリ?」
「何か思い出した様子だが……」
「完全に忘れてたことを、なんか分かんないけど今思い出した」
衝突に思い出すことって結構あるよな。逆に、衝突に忘れてしまうこともあるけど。あーいうのマジで腹たつよな。話そうとした時に忘れたりしたら、本当に恥ずかしいし。
それが何度もある俺氏。
今では、確実にあの病気の所為だろ、と思っているが。
多分、クラスメイトの名前をあんまし覚えられなかったのもこれの所為だろ。……すまん、これは流石に違うな。皆あることだよな。
「あるあるじゃな」
「だよな。お前も分かるだろアル」
「分かるのじゃぞ。私もクラスゼロの神が集まる会議とかでも発言者の名が分からず何度も困ったものじゃ」
アルもあるようだ。……やっぱり、世界とか宇宙とか関係なくあるあるなのだろう、この問題は。全世界の人レベルで苦しんでじゃね。
「流石にアルのは問題だろ。我も一緒に出席してたが、全員の名前なんて直ぐに覚えれたぞ。それに出席者、超少なかったしな」
「そんなにクラスゼロって少なかったのか?」
「まぁ、あれでも神の中でのトップクラスだからな。成れるものなどそうそういない」
「へぇー」
もっといっぱいいるもんだと思ってた。……まぁ、トップクラスがそんなにいっぱいいたらいたで、成り立たないよな。下の者が誰に着いて行くかとかで超揉めたりしてしまいそうだし。
手で数えれる人数とかそんなもんなんだろ。
「てか、話戻すけど」
「そうじゃった。初めはこんな話じゃなかったのじゃ」
「そうだったな。完全に忘れていた」
「急に話が脱線してましたからね」
いや、一体誰の所為なんだろ?
「キラリーー」「主人ーー」「キラリ様ーー」
「ーーの所為!」
「そうでした、すみません」
いらないことは言わない方が良いね! 俺みたいに皆責められたりしちゃうから、気を付けような! 俺はもう気を付けられない状態だけど。
こういう発言をやめないと……まぁ、やめれたら苦労などしないんだけどな。
「……で、なんなのじゃ?」
「あぁー、いや、な。今夕方何だろ。お昼ご飯を食べていないなぁーって思って」
「……そう言えばそうじゃな」
「我らも寝過ごしていたからな」
もしかしたら、この後魔物が来て戦わなければならないかもしれない。……周辺に魔物がいないことは確認済みなんだけれども。
まぁ、もしかしたらだしな。
そのための腹ごしらえも大切な事だろう!
「では、ちょっと軽い物でも食べますか?」
「食べる!」
「では用意して来ますね」
そう言って、ソラは厨房がある部屋に移る為に、部屋から出て行った。
そして数十秒後、ひょっこりとソラさんは戻って来た。手に料理らしき物を乗せた皿を持って。……流石に早過ぎなのではないだろうか?
今時の冷凍食品でもここまでの早さは再現出来ないだろう。……もう、ソラの料理の腕前が凄すぎて、逆に怖いよ。
「ふふふ。お褒めの言葉として受け取っておきます」
「ああ。そうしてくれ」
実際、褒めているのには変わりはないのだし。
……言い方的に褒めて無い様にも聞こえそうだけどな。
「じゃあ食べようぜ!」
「そうじゃな。キラリがもう限界じゃろうし」
「だな。主人のお腹は我慢が出来ないだろうからな」
「いや、今まで我慢してただろうが」
「じゃあ食べましょうか」
「「「「いただきます!!」」」」
手を合わせながら合唱をする。
よっしゃぁ! 食べるぞ!
そんでもって、あと半分の今日を頑張るぞ!!
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