最弱能力者の英雄譚 ~二丁拳銃使いのFランカー~
41話 終局すらねじ伏せる 負荷逆の担い手(作者の投影)上
なあこんな結末があると思うのか? なあ世界はこんなにも単純だと思うのかよ。そんなめでたい頭をしてると思うのかよこの俺が。なああああああああ世界は簡単に救えると思うのかよ?それで終わったなんてそんなこともないんだよ。だれもが等しくなんて世界もない。だれもが幸福に至れるだなんてそんなに温くもない。そうだ世界は腐ってんだ。まるでおとぎ話なんてないんだよってあざ笑っているかのように漠然と構えているのが世界なんだよ。腐ってんだよ。なあ教えてくれよ、どうやってこの先俺は生きていけばいいのか。なあどうしたらいいんだ。どうしたら何もかも取り戻せるんだ。なあああああああああああああああああああああ、教えてくれよ。
誰か。
誰でもいい。
この地獄を覆してくれ。
そこに何もなかった。その妄想に、なにもえることはなかった。その妄想に、誰一人として救うものはなかった。ましてやこれを書いている作者でさえ、救うことはなかった。なぜならこれは主人公の妄想であるからだ。そして主人公の願望であるからだ。この世界は狂っていた。それにすら逃避して、逃げてきた人間が書いた物語だ。この世界に救いがないように、この世界になにもなかったように、この世界に幸福もおとぎ話も、みんなが納得するようなものはないんだよ。誰一人としてしあわせになんてなれないんだ。だってその証拠としてコノ僕が、この文を出力している僕がここまでして狂っている僕が、それを証明しているのだから。だからこんな世界なんて壊れてしまっても、無くなってしまってもいいと僕はそう思うんだ。正直どうてもいいんだ、なにもかも、だってどうせもう僕には必要がないんだよ。なんだって。このように世界を救うために、少女を救おうとした人間が、この大勢の前で釣り上げられているからだ。だからだ。こんなカスどもには、救済なんていらなかったんだ。バカだよこいつら自分で自分の首を締めてやがる。最高にバカだこいつら、それが僕をみて笑っているんだ。まったくだ、なんだこれ、自分が戦っていたのが最高にアホのようで、滑稽で笑えてくる。ああ、なんだよ。まったく現状が受け入れられない。あああああああああああああああああああ、なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで、こうなったんだ。ああ?なんでマイがああなったんだ。は?なんでマイが帰ったんだ。なんでなんでだよ。ああそうか…… マイはコノ世界の住人ではなかった。結局僕は、また振り出しにもどった。天野路ヤクが鬼畜すぎた。壊れていた。なんだあれ、わけわかんねええよ何が、主人公殺しの能力だよ。意味がわかんねえ。ふざけるな、は?また降り出した。世界が終わっちまった。なああいつは世界を壊したかったのか? そうかあいつ復讐心にまみれてたもんな。そりゃあこうなるのか、もう俺が過去になにをしたのかなんてわかんねえ。なんだよたくさんの俺が俺を倒しにきたよ。なんで俺は死なないんだよ。俺も死なないしさ、ふざけている戦いがそこにあったよ、そこに天野路ヤクがきたんだよ。あいつが全部持ってたよ、なんだこれ世界がこわればじめでぎだ。壊れているのは俺だって?
ああそうだな。
瞬間だ。瞬間。それは俺が油断したその瞬間だ。すべてが終わった。なにもかもだ。展開が壊れかかって、無事に附箋を回収しにきたようだ。あたかもそれが仕組まれているようだ。一瞬の閃光のようにすべてが終わった。なんだこの最底辺の境遇は、なにが光をみせなきゃらんねえだよ。頭おかしいんじゃないのかおれは、なああああああああなんで俺が俺を倒しにきてるんだよ。意味分かんねえ。おまえ引きこもりじゃなかったのかよ。なに女の子を救うためにおまえがじゃまだって? はあ? なーにいってんだこいつ? 俺はいままで何のために戦ってきたんだよ。だれか教えてやってくれ。
なあ誰のために俺は戦ってきたんだ。なにが進化なんだよ。おかしいだろうが。まだ2章は始まったばかりだぞ、これからだよ”2章”は。
ようこそ終わりの始まりへ。
そして始まりの終わりへようこそ。
すべて失ってきたよ。
――また会えたなマイ。
◇ ◇ ◇
「よう。マイとタスクがこのまま子供が産まれるような人生を歩めると思うのか? マイ自身がこの世界、真世界での”偽物”だともしらずに」
「佐部タスクの情けない妄想を君のセリフで終わらせないでくれるかい? ファルスワールド創設者、森タスク君」
◇ ◇ ◇
これが救いだなんて俺は思ってはいない。だけれど俺はそれでも、それでも、誰かのためにうごいているその誰かになりたかった。別にそこにそれに憧れていることに関して理由なんてものはなかった。それがこれだった。コノ現状だった。この結果だった。ただそれだけであり、ただそれだけの物語であったのに、しかし奴は、やってきた。俺は奴のことなんてこれっぽっちもわからなかった。まったく知らない人間だった。それは俺にたいして憎悪を抱いていた。それは大切なものを失った人間が、失った人間に対して気持ちをもつ感情であった。世界を滅ぼしそうな目で僕をにらんでいた。彼に子供がいた。彼が大切そうに、その子供の頭を撫でると、「お父さんがお母さんの敵をとるからね」と頭を撫でていたのだ。その子はつたない言葉で「はい」と元気よく答えていた。それからだった俺が一瞬にして、倒されるのは、まるで自信の存在をなげうつようにしてその男は俺に戦いを挑んでいた。狂っていた。なにかが、なんだこれそれと。その男にはなにか仲間がいた。相座時之氏守刄が、天野路ヤクと手を組んでいた。いいや答えをはじめから用意していたようだった。オレという”ラスボス”を倒すために。その手にはボロボロの原稿用紙があった。あれがセカイの道しるべとなるものだと言っていた。しかしそれをすぐさま手にして、そして満を持してオレを倒したということだった。そこにはオレもいた。この世界の森タスクだ。ふざけやがって俺が俺を倒したのだ。こいつひきこもりは思えないほどに動いていた。そして俺の行動をわかっていた。そしてマイに「助けにきたよ」といっていたのだ。助けに? 俺は自信の耳を疑ってしまった。俺はセカイの敵だったということなのか、そしてマイをこの世界へと至らしめたのは俺だったのか? 俺がマイを、この世界に連れ去ったのか?というよりもこの世界は偽物って?どいういうことなんだ? 世界意志の平明ヒラキは相座時之氏 守刄に吸収されたのか。
体と意志が動かなくなっていた。
まるで電池切れを起こしたように俺は立ち尽くしていたのだ。それらをそのすべてを、その一連を、その彼らの行動を、その彼らの正しさを、その彼らの強さを、その彼らの眼光を。
どうしたらいいのかわからなかった。なんでこうなったんだ。マイがいってしまった。
そしてマイが俺にこんなことを言ってきた。
「そろそろ私も現実を見なきゃいけないんだって、ねえタスク、タスクはいっぱい頑張ったとおもうよ、だからもうね、私は一人で立たなきゃいけないんだ」
抱きしめて言っていた。
「かっこいい私の理想のタスクをありがとう。でもね現実のタスクはとんでもなくだっさいの。あの引きこもっていたタスクのように」
彼女は続ける。それに対して俺はどうすることもなく、彼女の話を受け入れることしができなかった。なんで、わかっていたからだ。この世界が彼女の幻想だってぐらいは。だけれど。それでも本心は離れたくなかった。なんで俺の目の前にいつもいなくなってしまうんだよマイ。それがその勇気のような焦燥感に似た叫びの感情が俺には出てこなかった。胸にこんなにひっかえているのにも関わらず俺は見ていることしかできなかった。
見ていた。まるでマイがマイではないようにしかしそこにはマイがいた。何かが変わったようで何も変わっていないだろうマイがそこにいた。まったくと違うようで正しいマイがいた。そこにはただ一つのマイがいて、そこには複数のマイがいた。そこには俺が知らないようなマイがいて、俺が知っているマイがいた。そこにはマイがいた。
「わたしは私の元いた世界に戻ってこの夢を終わらせなければならない。この世界を作ってしまったタスクに別れを告げなきゃいけないの」
なんでだよ。俺といてくれと、俺はそう言いたかった。どうしようもなく、俺はそのようなことを言うことはできなかった。なにもいえなかった。言わせてもらえなかった。
「だから、この世界のタスクとはお別れになるね。私ね、あなたにあの世界のあなたにありもしないことを強請った。それがあなただったの。それが今のあなたなのよ」
まるで今の俺は私が作ってしまったといわんばかりにそう言った。どんな躊躇もなかった。
「いつも振り回しちゃってごめんね。でも今度はしっかりとけじめを付けなきゃいけないってわかったんだ」
そう言った。
そして新節百鬼夜行の登場だった。
◇ ◇ ◇
世紀末終局展開1
すべてをやり直すことはやつを使ってできた。
しかしそれは過去の自分自身を否定することでもあった。それならば、僕自身を、僕自身を形作ってしまった。もとのマイという人物の元の、[モデル]となった人物の過去を変えなければ、ならなかった。森タスクは僕は彼女と話をしなければ、ならない。ならば、僕は彼女の過去へと移動して、そのすべての世界の現況をまた一から作り直さなければ、ならなかったのだ。
それが、この世界を観測していた森タスクの一つの答えであった。この世界の神である、森タスクの最後の大仕事であった。この現象を執筆している、森タスクの神との会話に望むことになるのだと、彼はそう確信した。
そして彼は、その神が、森タスクを作った神がどこにいるのか自身でさえもわかっていた。それは彼の中にいたのだ。彼の人格の中に確かに存在していた。
「ひさしぶりだと言っておこうか」
データへと精神を変換されていたおかげなのか、神との接続は生体を持っていた頃よりもクリアにできていた。
「あれぶり以来か」
この物語を書いている、この物語を執筆している俺がそう言った。
「おまえが高校を卒業した、あのとき以来だな」
まるで猿真似をしているように彼は、俺の今この物語を書いている俺に向かってそう言った。
いいや性格には、ボクが引きこもってしまった、あの五月あたりで彼の声は完全に消滅してしまった。それが彼であったのだ。2016年。ちょうどリゼロの発表とともに、まるで運命がねらいを定めていたかのように、あの物語で、すべてをなげうってしまうかもしれない。それらすべての現状であった過去だった。
「俺は元気でやってるよ。いまこうしておまえと会話をしているというこの現状でわかるとおりに」
それからボクは、腕を切りながら、引きこもった。そしてたばこを吸い始めた。ニコ生を見だした。そして物語を書き始めた。そしてだれもいない空間でボクは自分を殺していた。
こいつはたびたび、僕の人格を乗っ取って悪さをしていた。僕の人生の大半を失ってしまったといっても言い。
こいつにはコミ力があった。こいつが高校時代の俺のすべてだった。
「そりゃあお前が、あれをしでかして、僕に全責任を任せたからな、しかもそれっきりお前は僕のなかから出てはこなくなった」
「あれはお前が望んだんだろう。自分から地獄に行くのがお前の生きている楽しみの一つだっただろうに」
僕が作ったこいつはそう言った。
続けてこういう。
「しかもだな、お前は、このハッピーエンドしか向かうことのできない物語を書いているお前は、日頃のストレスを俺に押しつけてきただろう。それがお前のさきほどの、俺が責任をなすり付けてきたといっているところで、お前のその汚さは顕著に現れてるんだよ。しかもだな、なんだお前、好きであった子に対してあのふざけた文章は」
「あれか…… お前見ていたのかよ」
「素直にあの女に助けを求めればいいだろうが! 頭おわってるのにも、加減ってものがあるだろ! なあ人殺しさんよお!!」
「彼女は、もう自分の人生を歩んでいるんだ。彼女には僕みたいな存在はいらない。それに僕は一人でも歩いていける。いても、一緒にいても彼女は不幸になるだけだろう」
だからああして、「好きだった」という文章を送ったんだ。
人殺しという言葉さえも、僕には当てはまっていた。
「僕はどうあがいても、人を殺してしまったんだろう。でも僕はそれでも生きていたいよ」
「死んだあいつがどういう気持ちで最後をむかえたのかわかってんのか!? なあ、人でなしのお前がこの物語を書く必要はあるのかよ!? 腐れ外道がなあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」
「彼女のTwitterを見つけた。彼女は僕に告白をしろと言っていた」
「知ってるよ。だって俺のことだからな。なあその真実をみて見つけて、お前はどういう考えなんだよ、種なし野郎」
「それにすら逃げたよ、逃げたんだ。そうだよ逃げたよ。彼女を踏みにじって、汚らしい欲望で近づいた彼女を踏みにじったあとに、僕は逃げたよ。そして彼女が死んだ。そして見つけた。「告白をしろ」という文章を、最後の言葉を」
「よく生きていられるよなお前って」
「そうだね」
「なんとも思ってないんだろ、責任すらとれないカス野郎」
「僕は人格が破状している最高の人でなしだろうね。まっさきに僕という人間は殺される対象になる人間なのかもしれない。僕は仕組まれて人間ではないものになっった。むしろこの世界の急性または、この世界を破壊する存在になるだろうね、森タスク君、君のようにね」
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