エンデラント記設定集

愛山雄町

歴史

歴史: 
 遥か遠い昔、この世界には何もなかった。精霊たちの世界から神々がやってきた。そして、アンファング(発端という意)と呼ばれる世界を作った。
 神々は海を作り、大地を作った。大地には山や森、川などを作り、命を生み出していった。神々は大地を管理する“メンシュ”を作った。深い森や山を管理するため、森人と獣人を作り、更に小人たちを作って人々に道具を与えた。

 人々は長きにわたり平和に暮らしていた。しかし、一部の人が神々の力を手に入れる。
 精霊たちの世界=魔象界ゼーレから力を導く技、“魔導マギ”を手に入れた人は自らが神になろうと神々に挑んでいく。その高慢な行いに神々は怒り、人々に制裁を加えた。
 神々はエンデラント=最後の地と呼ばれる大陸以外を滅ぼし、海に沈めた。そして、元凶となった魔導を人々から奪い、更にその他の知識も奪った。
 神々は人々に失望し、この世界から去った。しかし、唯一残った神がいた。

 その神は管理者ヘルシャーと呼ばれ、エンデラントの地を守っていた神だった。
 ヘルシャーは自らの目が届くよう、四つの聖獣を作り、彼らに世界の管理を代行させる。また、助言者ベラーターを作り、人々が同じ過ちを繰り返さないように指導させた。
 それでも人々は再び増長し始めた。ベラーターの言葉に耳を貸さなくなり、普人族メンシュ同士で争うだけでなく、平和に暮らす森人エルフェ獣人セリアンスロープたちを殺し始める。
 ヘルシャーはその行いに失望し、長き眠りについた。

 普人族は唯一の神ヘルシャーが姿を現さなくなったことで、自分たちの過ちに気付いた。そして、統一歴元年に融和を謳った平和な国が生まれた。
 その国はフリーデン(平和の意)と呼ばれ、平等で安全な理想郷だった。フリーデンは度量衡や通貨を統一し、更に農業や商業を発達させる。
 しかし、フリーデンは突如として滅びた。

 神々の力を手に入れようとする者オルクス(冥府の意)たちが平和を厭い、争いの種を撒き散らしたのだ。
 オルクスは魔導を再び人々に与えた。その結果、人々は分不相応な力を手に入れ、驕り高ぶった。その結果、平和な国が僅か十数年で滅んでしまったのだ。
 ヘルシャーに管理を任された聖獣たちはこの状況を看過しえなかったが、一度悪に手を染めた人々は聖獣たちの言葉に耳を貸さない。聖獣たちは仕方なくオルクスたちを倒した。しかし、彼らは人に干渉することを控えるようになった。人は一度手に入れた力を自ら捨てることはなく、どのように言葉を尽くそうとも無意味だと悟ったのだ。そして、人々が暴走するまでは極力干渉しない方針を取ることにし、各地に篭ることになった。

 ここで神話の時代が終わり、以下のような歴史を辿っていく。
統一歴100年頃:大陸公路ラントシュトラーセにおいて、商人ギルドヘンドラーツンフトが成立。その後、各地に狩人組合イェーガーツンフトが自然発生的に出現。
統一歴120年:統一国家の正統な後継であるグライフトゥルム王国が成立。
統一歴230年頃:レヒトシュテットにトゥテラリィ教(フィアー教)が興る。
統一歴250年頃:レヒト法国成立
統一歴300年頃:リヒトロット王国成立。
統一歴400年頃:シュッツェハーゲン王国成立。
統一歴500年頃:商人ギルドと提携した狩人組合イェーガーツンフトの統一組織が発足。
統一歴800年頃:レヒト法国からグランツフート共和国独立。
統一歴1000年頃:大傭兵団ゾルダート発足。
統一歴1100年頃:ゾルダート共和国成立。リヒトロット王国への侵略開始。
統一歴1130年頃:オストインゼル公国、リヒトロット王国から独立。
統一歴1150年頃:ゾルダート共和国が帝政になる。
統一歴1208年:リヒトロット王国王都陥落。
統一歴1218年:グライフトゥルム王国において政変勃発

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