引きこもりLv.999の国づくり! ―最強ステータスで世界統一します―
武術大会ってやっぱりロマンだよね
――武術大会。
人界とシュロン国の共同で開催され、真に強い者を決定する大会。
シュンとセレスティアは、それぞれの国民に向けて、高らかに大会を宣伝した。
多くの人々が歓喜した。
自分の力を試せるチャンスである――と。
武術大会などと銘打っているはいるが、別に魔法の使用を禁止しているわけではない。参加者は好きなように魔法を打つことができる。よって、魔術師の参加も大歓迎であるとシュンは宣言した。
まず出場者は全員、《予選》で戦ってもらう。一対一の、正真正銘ガチバトルだ。そこを勝ち抜いた上位八名のみが、本戦に名を馳せることができる。
ちなみにシュンは参加しない。ロニンやディスト、ゴルムも同様だ。
大会の目的はあくまで国民を鍛えさせること。そこにシュンが出しゃばってしまっては世話がないのである。
開催は二ヶ月後。
王都に存在する巨大施設を借り、そこを会場とする。これにより、何千人、何万人の出場者が参加できるようになった。
そして、また――
国王シュンの頼みにより、トルフィンは大会に出馬することとなった。有事の際にはきっと、トルフィンの力も必要になると踏んだからだ。
武術大会。
多くの男を魅了するその言葉に、トルフィンもワクワクせずにはいられない。さすがに優勝は難しいだろうが、せめて本戦には出場したい。そのためには修行せねばならない。
とはいっても、やることはたったひとつだ。ひたすら引きこもっているだけでいい。家にこもればこもるだけ、自動的にトルフィンの強さも増していく。
もちろん、シュロン学園には定期的に通う必要がある。
ステータスの詳しい情報など、転生したばかりのトルフィンにはわからないことが多々ある。それらを勉強することも、勝率を上げる一歩になるはずである。それにトルフィンには魔法の使い方もわからない。これはレイア先生に聞くしかない。シュンを盲目的に崇拝しているようだから、きっと力になってくれる。
前世では引きこもりだったトルフィンだが、誰かに信頼され、そして頼れられることがこれほど誇らしいとは思ってもいなかった。シュンもロニンも、トルフィンにはかなりの期待を寄せている。優勝は無理だとしても、それなりの結果は出しておきたい。
――こりゃあ、面白くなってきたぜ。
村の襲撃から翌日。
ひとりワクワクしながら、トルフィンは学校に登校していった。
人界とシュロン国の共同で開催され、真に強い者を決定する大会。
シュンとセレスティアは、それぞれの国民に向けて、高らかに大会を宣伝した。
多くの人々が歓喜した。
自分の力を試せるチャンスである――と。
武術大会などと銘打っているはいるが、別に魔法の使用を禁止しているわけではない。参加者は好きなように魔法を打つことができる。よって、魔術師の参加も大歓迎であるとシュンは宣言した。
まず出場者は全員、《予選》で戦ってもらう。一対一の、正真正銘ガチバトルだ。そこを勝ち抜いた上位八名のみが、本戦に名を馳せることができる。
ちなみにシュンは参加しない。ロニンやディスト、ゴルムも同様だ。
大会の目的はあくまで国民を鍛えさせること。そこにシュンが出しゃばってしまっては世話がないのである。
開催は二ヶ月後。
王都に存在する巨大施設を借り、そこを会場とする。これにより、何千人、何万人の出場者が参加できるようになった。
そして、また――
国王シュンの頼みにより、トルフィンは大会に出馬することとなった。有事の際にはきっと、トルフィンの力も必要になると踏んだからだ。
武術大会。
多くの男を魅了するその言葉に、トルフィンもワクワクせずにはいられない。さすがに優勝は難しいだろうが、せめて本戦には出場したい。そのためには修行せねばならない。
とはいっても、やることはたったひとつだ。ひたすら引きこもっているだけでいい。家にこもればこもるだけ、自動的にトルフィンの強さも増していく。
もちろん、シュロン学園には定期的に通う必要がある。
ステータスの詳しい情報など、転生したばかりのトルフィンにはわからないことが多々ある。それらを勉強することも、勝率を上げる一歩になるはずである。それにトルフィンには魔法の使い方もわからない。これはレイア先生に聞くしかない。シュンを盲目的に崇拝しているようだから、きっと力になってくれる。
前世では引きこもりだったトルフィンだが、誰かに信頼され、そして頼れられることがこれほど誇らしいとは思ってもいなかった。シュンもロニンも、トルフィンにはかなりの期待を寄せている。優勝は無理だとしても、それなりの結果は出しておきたい。
――こりゃあ、面白くなってきたぜ。
村の襲撃から翌日。
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