かみさま、殺してきました「テヘ♡」

なぁ~やん♡

主人公外(3)~魔王と冥王と小悪魔と。~

ポタっ……ポタッ……
洞窟から水が落ちてくる。
「はぁ・・・あ」

ザッ。トン……。
静かな音が美しく洞窟に響き渡る。
「わたしは冥王ルナ。何をしに来たか、わかるな?」
「えぇ、わかっていますよ。任務ですね?」

「えっちょっと!クリスタルから離れた意味がないじゃないの!私は使わないわけ!?」
「うるせぇよ。ちょっと黙ってろ。」

ルナは小さく咳をする。
「その「任務」だが……坂ノ橋神奈を殺し、クリスタルにその場所を乗っ取らせる。それだけだ」
「え!?」
「どうした、さくら。」
……どうしてだ。
わたくしが乗っ取るのに。もう約束を忘れてしまったの……?
「心は読んだぞ」
「へっ!?」
「わたしに約束はない。もうそのような感情は存在しない。」
っつ……
わたくしのなかの「ルナ」はもういない。ここにいるのは「冥王ルナ様」なんだ。
「そうですね。では。実行しに行きます。」
ルナ。あなたの願いをかなえるために!さくらも……あっ、わたくしも、がんばるから。

「ねぇちょっと。私を見捨てんじゃねぇよ。」
「やっぱり、すんごいぶっきらぼうだな、サラン」
「だぁかぁらぁ♪はぁ~やくっ!」
「わかったよ!さくらも早く行け。」「はい。」
水色の花びらが舞い落ちると同時に、さくらは消えた。
「サラン。おまえの任務は。。。クリスタルの暴走を止めることだ。たとえ……自分を犠牲にしてもな」
「納得いきませぇん!クリスタルちゃんがそんなに重要なの!??」
「わたしが死んでも、クリスタルだけは死なせない。あの子は、「未来の子」だからな?」
「ウソ!?アレが!?」
「そうだ。あれだ。」
「はー、私じゃ、やっぱり無理かぁ……」
「選ばれていないからな。私も何度かなりたかったことはあったな。でも、すぐあきらめたよ。だってな、私はこのままで、冥王で満足しているからな。」
「未来の子の次に強いですもんねぇ」
「でゆーか、しゃべってないで、実行してこい!私はおまえらがやりやすいように、いろいろやっておく!それじゃあ、またいつか!」
「うん!」

これっきりで。。。もう会えないかもしれないし。
サランは涙を流す。紫色の花びらが散り、ルナが消える。

「フラワーズ・ジビエーション!!」

ピンクの花びらが舞う。サランも消えた。

皆はもう、覚悟を決めていたのであった――――――――――――――。

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