「魔王様」の定義
聖魔王なんて呼ばれるようになりました
かくして、天界行きを諦め全員が戻ってくると、歓声に包まれ、そしてまた互いに腹に刺しあうという「儀式」をして、元の身体に戻った。
一応は領内と魔界、魔王領との不可侵条約と技術協定を結んだ。
これは全ての世界が始まってから、初めての試みだった。
魔王領のどこかと不可侵条約を結ぶという国はあった。だが、魔王領のすべて、そして魔界との不可侵条約というものは今まで存在していなかった。
そして、達樹の纏った姿から達樹の異名は「聖魔王」へと変わっていく。
名付け親は、魔王だったりするから始末に終えない。
最後の最後で達樹は魔王にしてやられた感じがした。
そして、嬉しい知らせが一つ入った。
アネッサの生還である。
「お兄様!」
「アネッサ!」
魔王が捕らえた理由は達樹を呼び出すためであり、それ以外に使うつもりも無かったそうだ。そして本当のところを言えば、エメラルドに預けており、エメラルドの作った空間の中にずっといたのだそうだ。
つまり、ずっと一緒に旅していたことになる。
これには流石の達樹も驚いた。
「流石、魔王様の認めたエメラルド王女だね」
『ほっ褒めたってどうしようもないのよ! 私のほうが優れていたって事よ!!』
「うん。アネッサ嬢を守ってくれてありがとう」
『あっ、あなたにお礼を言われる筋合いはないの!!』
「やっとエメラルドちゃんのツンデレが聞けたわ~~」
喜ぶ千夏を放置して、これからどうするのか話し合いが始まった。
帰還に関して、魔王が手を貸してくれるという。つまりは帰れると言うことだ。
そのための魔法陣を魔王は描いていき、神官になにやら教えていった。
全て「今回面白かったから」という理由だけでやるあたり、どこかの誰かに似ているような気もしてしまうが、達樹はあえてその可能性を払拭していた。
「達樹はどうするの?」
「俺はこっちに残りたいかな? 何せ面白い人と沢山出会えたからね」
死に場所はこちらだ。
「俺たちは戻るぞ。俺にも夢があるからな」
「そうして。時々でいいから、連絡する」
空間を繋ぐ魔法はこちらにしか存在しない。
「いい経験したわ~~。異世界さいこ~~」
そんな千夏をよそに、哉斗はエメラルドに何かを渡していた。
『せっ、せっかくだからもらっておくわ!』
「要らないなら、渡さんぞ!」
『いっ、要らないなんていって無いでしょ! もらっておくって言ったんだから!』
何この会話。そう思った達樹に対して、翠は笑っていた。
「シス。これがツンデレという。ツンデレ二人だと面白いな~~」
「翠!」
照れた哉斗が翠に向かっていくも、あっさりと論破されていた。
「さて、親父たちから渡された書物関係、持ったか?」
「これで全部よ」
皆が和気藹々と話しながら、そして一部泣きながら別れを惜しんでいた。
一応は領内と魔界、魔王領との不可侵条約と技術協定を結んだ。
これは全ての世界が始まってから、初めての試みだった。
魔王領のどこかと不可侵条約を結ぶという国はあった。だが、魔王領のすべて、そして魔界との不可侵条約というものは今まで存在していなかった。
そして、達樹の纏った姿から達樹の異名は「聖魔王」へと変わっていく。
名付け親は、魔王だったりするから始末に終えない。
最後の最後で達樹は魔王にしてやられた感じがした。
そして、嬉しい知らせが一つ入った。
アネッサの生還である。
「お兄様!」
「アネッサ!」
魔王が捕らえた理由は達樹を呼び出すためであり、それ以外に使うつもりも無かったそうだ。そして本当のところを言えば、エメラルドに預けており、エメラルドの作った空間の中にずっといたのだそうだ。
つまり、ずっと一緒に旅していたことになる。
これには流石の達樹も驚いた。
「流石、魔王様の認めたエメラルド王女だね」
『ほっ褒めたってどうしようもないのよ! 私のほうが優れていたって事よ!!』
「うん。アネッサ嬢を守ってくれてありがとう」
『あっ、あなたにお礼を言われる筋合いはないの!!』
「やっとエメラルドちゃんのツンデレが聞けたわ~~」
喜ぶ千夏を放置して、これからどうするのか話し合いが始まった。
帰還に関して、魔王が手を貸してくれるという。つまりは帰れると言うことだ。
そのための魔法陣を魔王は描いていき、神官になにやら教えていった。
全て「今回面白かったから」という理由だけでやるあたり、どこかの誰かに似ているような気もしてしまうが、達樹はあえてその可能性を払拭していた。
「達樹はどうするの?」
「俺はこっちに残りたいかな? 何せ面白い人と沢山出会えたからね」
死に場所はこちらだ。
「俺たちは戻るぞ。俺にも夢があるからな」
「そうして。時々でいいから、連絡する」
空間を繋ぐ魔法はこちらにしか存在しない。
「いい経験したわ~~。異世界さいこ~~」
そんな千夏をよそに、哉斗はエメラルドに何かを渡していた。
『せっ、せっかくだからもらっておくわ!』
「要らないなら、渡さんぞ!」
『いっ、要らないなんていって無いでしょ! もらっておくって言ったんだから!』
何この会話。そう思った達樹に対して、翠は笑っていた。
「シス。これがツンデレという。ツンデレ二人だと面白いな~~」
「翠!」
照れた哉斗が翠に向かっていくも、あっさりと論破されていた。
「さて、親父たちから渡された書物関係、持ったか?」
「これで全部よ」
皆が和気藹々と話しながら、そして一部泣きながら別れを惜しんでいた。
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