ゲームの世界で天下統一を目指す俺
第四十三戦
時は少し遡る。
伊達政宗、前田慶次の「死」というニュースが全国各地にいる大名の元に情報として入ったころ、
前田軍、新『総大将』の迅は城下町へと来ていた。
「天下を統一するとはサクラに大見えきって言ったものの、どうしようか…」
サクラにあそこまで言ったんだ。
中途半端なことはできないし、許されない。
でも、何をどうすればいいのかが分からない。
普通の、そう。普通のゲームだったら、ばっさばっさと敵を倒しながら、国をどんどん滅ぼして天下を統一すればいいんだけど、今俺がいるのはゲーム世界って言えばゲームの世界なんだけど、リアルな。滅茶苦茶リアルなゲームの世界なんだよな。
いつものように敵国を攻めても、自分の軍の兵士だってやられるし疲労だってする。
ばっさばっさなんてこは絶対にできない。
それに、攻め時や攻める国も重要になってくる。
少しでもこれらをミスれば、自軍の被害は尋常ではないし、最悪の場合敗戦だってありうる。
こんなことを考えていると何をどうすれば?どうやったら?っていう考えだけがぐるぐる回って、余計に分けわかんなくなる。
…慶次さんはこんなことをずっと考えながら生きていたんだ。
そう考えるとやっぱり慶次さんは凄い人だと思うし、そして、慶次さんの「死」が大きいものだと実感する。
慶次さんの死で前田軍内も纏まりを掻いている。もしかしたら…いや、考えるのはよそう。
「久しぶりに城下町に来たけどやっぱり賑やかでいいな。ここは」
気分転換も兼ねてここに来たのは正解だったかも知れない。
城の中にいたんじゃ息がつまりそうだったし。
サクラには何かあった場合があると困るから城から出るなって言われたけど。
一時期はこの城下町も活気を欠いていたらしい。
けど、慶次さんが町の人たちに言っていたそうだ。
哀しいツライ時にこそ、明るくそして賑やかに。
その言葉を守ってか活気を欠いていたのもホンの一瞬。すぐに活気は戻ったみたいだ。
「占い~占いはいっかっがー!!」
ふと、賑やかな城下町の店たちの中でも一きわ大きく宣伝している声が耳に入った。
占いなのにいいんだろうか?
いろいろな意味で気になったので寄ってみることに。
「占ってもらっていいですか?」
近づいて、声をかける。
真っ黒なフードコートを着て、フードを深くかぶっているせいか顔が見えない。
まさに占い師といった格好をしていた。でもどこか動きやすそうではある。
この辺では見かけない装いだから旅人かな?
「うん!いいよ!……ってぇえ!!」
俺の顔を確認し、大声を上げる占い師さん。
人の顔を見てその対応って…。
「何か俺の顔についてます?」
「え?ううん!ついてはないよ!けどね…まさか前田のトップがここに…」
「なにかいいました?」
「い、いや!言ってないよ!それよりほら占ってあげるよ!何を占ってほしい!?恋愛!?」
「いや恋愛はちょっと…。未来とか占えます?」
「未来?うん!いいよ!9割がたはずれるけど!」
それは占いじゃないんじゃ…。
まっ未来の占いなんてそんなものだよな。
「じゃあちょっと顔見して!私のは顔占いだから!」
「顔ですか?珍しいですね」
手相とかだと思ったけど、こんなのもあるんだ。
俺は言われた通り顔を見せる。
「あっ……」
「どうしました?急にだまって?」
「ううん!……かっこいい顔してるじゃん」
ぼそっと何かを最後に言ったようだったけど聞き取れなかった。
占い師さんは俺の顔を一通り見たのか、やがて口を開く。
「君は何を悩んでいるんだい?」
「え?」
伊達政宗、前田慶次の「死」というニュースが全国各地にいる大名の元に情報として入ったころ、
前田軍、新『総大将』の迅は城下町へと来ていた。
「天下を統一するとはサクラに大見えきって言ったものの、どうしようか…」
サクラにあそこまで言ったんだ。
中途半端なことはできないし、許されない。
でも、何をどうすればいいのかが分からない。
普通の、そう。普通のゲームだったら、ばっさばっさと敵を倒しながら、国をどんどん滅ぼして天下を統一すればいいんだけど、今俺がいるのはゲーム世界って言えばゲームの世界なんだけど、リアルな。滅茶苦茶リアルなゲームの世界なんだよな。
いつものように敵国を攻めても、自分の軍の兵士だってやられるし疲労だってする。
ばっさばっさなんてこは絶対にできない。
それに、攻め時や攻める国も重要になってくる。
少しでもこれらをミスれば、自軍の被害は尋常ではないし、最悪の場合敗戦だってありうる。
こんなことを考えていると何をどうすれば?どうやったら?っていう考えだけがぐるぐる回って、余計に分けわかんなくなる。
…慶次さんはこんなことをずっと考えながら生きていたんだ。
そう考えるとやっぱり慶次さんは凄い人だと思うし、そして、慶次さんの「死」が大きいものだと実感する。
慶次さんの死で前田軍内も纏まりを掻いている。もしかしたら…いや、考えるのはよそう。
「久しぶりに城下町に来たけどやっぱり賑やかでいいな。ここは」
気分転換も兼ねてここに来たのは正解だったかも知れない。
城の中にいたんじゃ息がつまりそうだったし。
サクラには何かあった場合があると困るから城から出るなって言われたけど。
一時期はこの城下町も活気を欠いていたらしい。
けど、慶次さんが町の人たちに言っていたそうだ。
哀しいツライ時にこそ、明るくそして賑やかに。
その言葉を守ってか活気を欠いていたのもホンの一瞬。すぐに活気は戻ったみたいだ。
「占い~占いはいっかっがー!!」
ふと、賑やかな城下町の店たちの中でも一きわ大きく宣伝している声が耳に入った。
占いなのにいいんだろうか?
いろいろな意味で気になったので寄ってみることに。
「占ってもらっていいですか?」
近づいて、声をかける。
真っ黒なフードコートを着て、フードを深くかぶっているせいか顔が見えない。
まさに占い師といった格好をしていた。でもどこか動きやすそうではある。
この辺では見かけない装いだから旅人かな?
「うん!いいよ!……ってぇえ!!」
俺の顔を確認し、大声を上げる占い師さん。
人の顔を見てその対応って…。
「何か俺の顔についてます?」
「え?ううん!ついてはないよ!けどね…まさか前田のトップがここに…」
「なにかいいました?」
「い、いや!言ってないよ!それよりほら占ってあげるよ!何を占ってほしい!?恋愛!?」
「いや恋愛はちょっと…。未来とか占えます?」
「未来?うん!いいよ!9割がたはずれるけど!」
それは占いじゃないんじゃ…。
まっ未来の占いなんてそんなものだよな。
「じゃあちょっと顔見して!私のは顔占いだから!」
「顔ですか?珍しいですね」
手相とかだと思ったけど、こんなのもあるんだ。
俺は言われた通り顔を見せる。
「あっ……」
「どうしました?急にだまって?」
「ううん!……かっこいい顔してるじゃん」
ぼそっと何かを最後に言ったようだったけど聞き取れなかった。
占い師さんは俺の顔を一通り見たのか、やがて口を開く。
「君は何を悩んでいるんだい?」
「え?」
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