ゲームの世界で天下統一を目指す俺
第三十一戦 小休憩
「しぃ〜んげ〜ん!!」
館内に幼女もとい、上杉謙信の高い声が響きわたる。だが武田信玄いや、館内からはなんの反応もなかった。
(むっ……!!)
無反応と知った上杉謙信はさらに呼びかけを続けた。
「しぃ〜んげ〜ん!!しぃ〜んげ〜ん!!」
しかし二度三度呼びかけても武田信玄からも館内からも反応はなかった。
「ぐっ……すっ……。しぃんげん〜」
上杉謙信は武田信玄がいないと思い、その場で泣き始める。そこへ隠れていた武田信玄が現れた。
「おい。泣くなよ」
「……!!しんげん!!」
武田信玄を見つけるやいなや、上杉謙信は武田信玄の懐に飛びつい……抱きつい……いやタックルした。武田信玄は事前に少し身構えていたため、ダメージはそれ程でもなかった。タックルとはいえ、幼女。抱きつきに行こうとした行為がタックルに似ただけだ。いやタックルそのものの気もするが。
「しんげん!!しんげん!!」
自分の懐に顔をうずめ、泣きじゃくる上杉謙信を武田信玄がどうにかあやす。
「だから……なっ?泣くなって」
「だってぇ……!だってぇ……!しんげんがいなくなったのかとおもったからっ!!」
武田信玄は隠れていたということを嘘偽りなく上杉謙信に言う。
「俺は居なくなんねぇよ。少なくとも天下を統一するまではな。ただ……少し……隠れていただけだ」
「かくれる……?なぜ……?」
上杉謙信は武田信玄が隠れていたと言ったことを聞いた瞬間。埋めていた顔を上げ、上目遣いで武田信玄を見、こてんと首をひねった。幼女のこのような仕草に落とされる人も多いだろう。しかし武田信玄は落とされるどころか可愛いとさえ……いや少しは思ったがそれとは別にうざったさを感じていた。
そして武田信玄は隠れていた理由を話す。
「はぁ。お前の相手が面倒だからだ」
「めん……どう?……ガーン!!」
上杉謙信は自ら擬音を言い、顔をショックの表情に歪めた。
「だってそうだろ?何かあったらそく俺を呼ぶ。何もなくても俺を呼ぶ。おはようからおやすみまで俺を呼ぶ。どこの提供だっ!コノヤロー!!」
武田信玄は上杉謙信に感じていた鬱憤を言った。最後のは全く関係ないが。
これを聞いて上杉謙信は少し涙目になり、また泣きそうになった。それを見た武田信玄はまた泣かないようにまたどうにかしてあやそうとした。
「あー。少しいいずきた。悪かった。……つーかお前なんでこんなに俺のことを気に掛けるんだ?」
武田信玄は思い返していた。何かあれば近くには上杉謙信居て、嫌なことがあれば黙って側にいて少しながら癒してくれていた。それにご飯や風呂の用意も上杉謙信がやっていて、いつも自分が食べたいタイミング、入りたいタイミングでそれぞれ用意がされていた。そう。上杉謙信はまるで自分の妻のように身の回りのことをやってくれていたのだ。妻のように。
上杉謙信は武田信玄からの問に答えた。
「だって……。だってわたしはっ!!」
上杉謙信は力強くそして大きく言った。
「しんげんの嫁だからなっ!!」
武田信玄はこれを聞いてしばし考えた後、ようやく口を開いた。
「記憶を探ったが、俺がお前と結婚の契を交わした記憶がねぇな。てなわけでお前は俺の嫁じゃねえ」
「しんげんっ!!」
冷静に武田信玄に返された上杉謙信は今度は泣くのではなく、少し怒りほっぺを膨らませながら武田信玄に言いよどんだ。それを武田信玄は軽くあしない、軍議に向かおうとするが上杉謙信が小さい体で抵抗してくるので、どいてくれるよう懇願した。
「頼むそこをどいてくれ」
「いやっ!わたしをお嫁さんとみとめるまでいたずらする!」
いたずらかよと武田信玄は思ったが今後一生上杉謙信のいたずらが入ったらめんどくさいのでこの場しのぎの言葉をいい上杉謙信を落ち着かせようとした。
「分かった。天下を統一したら結婚でも離婚でも何でもしてやる」
「りこん!?いや結婚だぞっ!結婚!!やくそくだぞっしんげん!!」
「はいはいわーたっから。軍議行くぞ軍議。忘れてだがお前は武田の幹部だったからな」
「わすれるとはひどいぞしんげん!!」
「お前がうるせぇのが悪いんだよ」
二人は仲良く?いや面倒くさそうに歩く武田信玄の後ろをテクテクとついて行く形で上杉謙信満面の笑みで歩く。はたから見たらすごく仲の良さそうな光景がそこにはあった。
✩
伊達対舞剣が´城攻め、で合戦してる中、それを見つめる瞳があった。
「よく見ておくといいよ。この戦いは僕達にいや、天下を目指す全ての大名たちにとっても重要なものだからね」
「はぁ。だから一人称を僕は辞めて下さいと何度も言ってるでしょう?一応あなたも淑女なんですから」
「一応じゃなくても僕……あいや私は淑女だよっ!!酷いよまったく!!」
「なら少しは淑女らしい行動をとって下さい。いつもいつもあなた様は……」
付き人の小言が始まったのをうんざりしつつ聞き、少女は戦いをちらっと見て話題を変えた。
「ほらっ終わったみたいだよ……!!」
「常日頃から……おやそのようですね」
「勝ったのは……見たいだね」
「そのようですね。さすがと言えばいいんでしょうか?」
「それは分からないな。でもさすがの実力だと思うよ」
「私達も奮起せねばなりませんね」
「それはそうだよ。そして天下を取るのは……」
少女は空を見つめ右手をあげまるでお天道様に言うかのごとく宣言した。
「『真田』だからね」
館内に幼女もとい、上杉謙信の高い声が響きわたる。だが武田信玄いや、館内からはなんの反応もなかった。
(むっ……!!)
無反応と知った上杉謙信はさらに呼びかけを続けた。
「しぃ〜んげ〜ん!!しぃ〜んげ〜ん!!」
しかし二度三度呼びかけても武田信玄からも館内からも反応はなかった。
「ぐっ……すっ……。しぃんげん〜」
上杉謙信は武田信玄がいないと思い、その場で泣き始める。そこへ隠れていた武田信玄が現れた。
「おい。泣くなよ」
「……!!しんげん!!」
武田信玄を見つけるやいなや、上杉謙信は武田信玄の懐に飛びつい……抱きつい……いやタックルした。武田信玄は事前に少し身構えていたため、ダメージはそれ程でもなかった。タックルとはいえ、幼女。抱きつきに行こうとした行為がタックルに似ただけだ。いやタックルそのものの気もするが。
「しんげん!!しんげん!!」
自分の懐に顔をうずめ、泣きじゃくる上杉謙信を武田信玄がどうにかあやす。
「だから……なっ?泣くなって」
「だってぇ……!だってぇ……!しんげんがいなくなったのかとおもったからっ!!」
武田信玄は隠れていたということを嘘偽りなく上杉謙信に言う。
「俺は居なくなんねぇよ。少なくとも天下を統一するまではな。ただ……少し……隠れていただけだ」
「かくれる……?なぜ……?」
上杉謙信は武田信玄が隠れていたと言ったことを聞いた瞬間。埋めていた顔を上げ、上目遣いで武田信玄を見、こてんと首をひねった。幼女のこのような仕草に落とされる人も多いだろう。しかし武田信玄は落とされるどころか可愛いとさえ……いや少しは思ったがそれとは別にうざったさを感じていた。
そして武田信玄は隠れていた理由を話す。
「はぁ。お前の相手が面倒だからだ」
「めん……どう?……ガーン!!」
上杉謙信は自ら擬音を言い、顔をショックの表情に歪めた。
「だってそうだろ?何かあったらそく俺を呼ぶ。何もなくても俺を呼ぶ。おはようからおやすみまで俺を呼ぶ。どこの提供だっ!コノヤロー!!」
武田信玄は上杉謙信に感じていた鬱憤を言った。最後のは全く関係ないが。
これを聞いて上杉謙信は少し涙目になり、また泣きそうになった。それを見た武田信玄はまた泣かないようにまたどうにかしてあやそうとした。
「あー。少しいいずきた。悪かった。……つーかお前なんでこんなに俺のことを気に掛けるんだ?」
武田信玄は思い返していた。何かあれば近くには上杉謙信居て、嫌なことがあれば黙って側にいて少しながら癒してくれていた。それにご飯や風呂の用意も上杉謙信がやっていて、いつも自分が食べたいタイミング、入りたいタイミングでそれぞれ用意がされていた。そう。上杉謙信はまるで自分の妻のように身の回りのことをやってくれていたのだ。妻のように。
上杉謙信は武田信玄からの問に答えた。
「だって……。だってわたしはっ!!」
上杉謙信は力強くそして大きく言った。
「しんげんの嫁だからなっ!!」
武田信玄はこれを聞いてしばし考えた後、ようやく口を開いた。
「記憶を探ったが、俺がお前と結婚の契を交わした記憶がねぇな。てなわけでお前は俺の嫁じゃねえ」
「しんげんっ!!」
冷静に武田信玄に返された上杉謙信は今度は泣くのではなく、少し怒りほっぺを膨らませながら武田信玄に言いよどんだ。それを武田信玄は軽くあしない、軍議に向かおうとするが上杉謙信が小さい体で抵抗してくるので、どいてくれるよう懇願した。
「頼むそこをどいてくれ」
「いやっ!わたしをお嫁さんとみとめるまでいたずらする!」
いたずらかよと武田信玄は思ったが今後一生上杉謙信のいたずらが入ったらめんどくさいのでこの場しのぎの言葉をいい上杉謙信を落ち着かせようとした。
「分かった。天下を統一したら結婚でも離婚でも何でもしてやる」
「りこん!?いや結婚だぞっ!結婚!!やくそくだぞっしんげん!!」
「はいはいわーたっから。軍議行くぞ軍議。忘れてだがお前は武田の幹部だったからな」
「わすれるとはひどいぞしんげん!!」
「お前がうるせぇのが悪いんだよ」
二人は仲良く?いや面倒くさそうに歩く武田信玄の後ろをテクテクとついて行く形で上杉謙信満面の笑みで歩く。はたから見たらすごく仲の良さそうな光景がそこにはあった。
✩
伊達対舞剣が´城攻め、で合戦してる中、それを見つめる瞳があった。
「よく見ておくといいよ。この戦いは僕達にいや、天下を目指す全ての大名たちにとっても重要なものだからね」
「はぁ。だから一人称を僕は辞めて下さいと何度も言ってるでしょう?一応あなたも淑女なんですから」
「一応じゃなくても僕……あいや私は淑女だよっ!!酷いよまったく!!」
「なら少しは淑女らしい行動をとって下さい。いつもいつもあなた様は……」
付き人の小言が始まったのをうんざりしつつ聞き、少女は戦いをちらっと見て話題を変えた。
「ほらっ終わったみたいだよ……!!」
「常日頃から……おやそのようですね」
「勝ったのは……見たいだね」
「そのようですね。さすがと言えばいいんでしょうか?」
「それは分からないな。でもさすがの実力だと思うよ」
「私達も奮起せねばなりませんね」
「それはそうだよ。そして天下を取るのは……」
少女は空を見つめ右手をあげまるでお天道様に言うかのごとく宣言した。
「『真田』だからね」
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