覇王サタンの聖誕祭〜鉄道王への道〜

鉄道王

第7話「3体目の悪魔」

行き先は自分で考えろと言っていたサタンだが、とりあえず最初の目的地はあるらしい。

「そこにマモンがいる」

(マモン...モモコさんか。
モモコさんがマモンなのか?モモコさんにマモンが憑いているのか?)

そんなことを考えながら北に向かって行くと街が見えた。

「目的地っていうのはあの街か?」
「そうだ。あの街の公園でマモンと待ち合わせている」
「公園って子供かよ」
「そこくらいしか目立つ場所がなかったんじゃないのか?場所を決めたのは我じゃなくてマモンだしなぁ」

公園に着くとモモコさん(マモン)が出迎えてくれた。

「お待ちしておりました、サタン様」
ニッコリ笑顔で迎えてくれたとこ悪いんだけど、
「サタンじゃなくて俺なんだけど」

マモンは表に出ているのがサタンではないとわかるや否や
「今すぐサタン様と代われ このダボが!!」

・・・ひどすぎる変わりようである。
仕方がないのでサタンと代わってやる。というか、力関係的にはサタンの方が上なんだし、勝手に出てくると思ったんだけどな。

「おぉマモン、この後の行き先は決まっているのか?」
「そうですねー...とりあえず、他の七魔たちを探して、その依り代たちも見つけないとなりませんよねぇ」

(めんどくさそう
ま、俺も命を狙われてるんだから仲間は多い方が良いだろうけどな。
ああ、そういえば、)
「サタンとマモン以外の悪魔は見つかってるのか?」
「急にしゃしゃり出てくるんじゃねぇよ、この童貞軟便クズ野郎」
「ひどすぎだろ!何でそこまで言うの」
悲しい気持ちになったのでサタンに代わった。

「まぁ確かにそれは我も知りたいことだ。今誰がいる?」

サタンが質問してくれた。

「はい、今はまだ私たちの他にはレヴィしかいません」

(レヴィ?あれか、嫉妬のレヴィアタンか。)

「レヴィか...我あいつ苦手なんだよね」

サタンも苦手にしてる奴がいるらしい。苦手にされた事しかなさそうな奴だけど。

「それで、レヴィは今どこに?」
「まだ依り代がいないので馬車です」

馬車ってなんだろうと思っているとサタンが答えてくれた。

「依り代のいない悪魔はここに長い間はいられないからな。携帯式の異空間の中に待機しておくんだ。」

へえ、名前の由来はあれだろうな。超有名RPGのあれ。
背中に乗れる鳥とかもいるんだろうか。

「そういうわけですので、とりあえず最初の目的はレヴィの依り代を探すことでいいでしょうか?」
「そうだな。我はかまわんよ」

(まー俺は危なくなきゃなんでもいいや。)

「そういえば、レヴィともしばらく会っていなかったな。顔を合わせに行くか。瀬川も挨拶しておけ」

ブラックホールの様なものが現れ、モモコさんは中に入っていった。

(入っても死なねーだろうな...)

中は広く、屋敷のようになっていた。

「では、レヴィを呼んできますね」

マモンが行った。
(ここでは依り代と悪魔は別になるんだな。ま、ここで依り代は必要ないしね。
それにしてもサタンが苦手としている悪魔か…どんな奴なんだ?)

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