崩壊の兆しある世界にて(自主的に更新停止中)

辛味噌

魔術を犯罪に使うのは

なぜか宿泊している宿屋の屋根の上を移動する。
奴隷商人の店は歓楽街にあり地上から潜入は隠蔽コンシール姿隠しインビジビリティで姿を消しても術の維持に集中力を割かれて細かい配慮とか作業が疎かになるし、人にぶつからずに潜入は困難との事で屋根伝いに移動し、屋根裏倉庫から潜入し地下の奴隷置き場へ行くこととなる。
早速だが相棒がこの無計画な誘拐について意見を述べる。
「突っ込みどころは多々ありますが、問題があるとすれば他にも奴隷が居ます。彼らが騒げば隠密行動が無駄になります。それに高級奴隷扱いのミズホはたぶん別の場所です。そこはどうします?」

「地下の奴隷には申し訳ないが、5人を救出するために眠りの雲スリープクラウド_____だと若干リスクがあるし昏倒の雲スタンクラウドで全員気絶させてしまおう。」
相棒は苦笑しつつ
「相変わらず力技が好きですね。遮音結界アイソレーションで十分でしょう。」

「そういえば今の奴隷制度って古代王国時代と同じなんですか?」
エルナが話に割り込んでくる。
「法律上は違いますね。奴隷商会に売られて隷属刻印スレイブマーカーの術式処理を施されてしまえば彼らは奴隷商人の所有物扱いです。高額商品扱いなので攫えば重窃盗罪で指名手配確実です。犯罪奴隷の場合は物以下扱いなので人としての尊厳すらありません。戦闘奴隷と職人奴隷は言わば雇用契約の一種です。奴隷と言う言葉を使っていますし、隷属刻印スレイブマーカーの術式処理もされていますが、人権は保障されていますし一定の契約期間が過ぎれば解放されます。」

「今回の標的の子たちはどれに当たるんでしょう?」
「職能奴隷は査定に時間がかかります。たぶん一般の観賞用奴隷でしょう。ただし最優先目標のミズホと言う少女だけは職能奴隷か高級奴隷でしょうからすぐに売却されるとかはないでしょう。待遇も違うと思います。実際地下牢にはミズホだけいません。」


相棒が立ち止まり手信号ハンドサインで止まれと指示してきた。
「今しがた一人買い取られたようです。使い魔が目撃してます。」
迷うな事無く俺は
「その他4名のうちの一人なら放置。」
相棒は残念そうに
「カオルです。しかも女装させられてます。彼は背もあまり高くありませんし結構きれいな女顔でしたから似合うとは思ってました。骨格は流石に誤魔化せませんが想像以上に美少女です。」

俺は手を合わせ膝をつき哀れなカオルの未来に救いがあることを祈った。
そんな俺を相棒は失笑しつつ
「面白がってますよね?」
「ばれたか。」

「結局どうするんです?」
エルナが本題に戻した。
暫し思案して結論を出す。
「フェリウスの使い魔とエルナでカオルの追跡。ただし手を出さなくていい。何かあれば使い魔に話しかけるように。フィリウスが感覚を共有してるからそれで問題ない_____はず。」
相棒に確認取らないと
「ところで使い魔って何を選んだんだ?」
「猫科の生物ですね。」
夜に潜入活動ができる猫科だと?

「今から貴族街へ向かえば移動している馬車を見つけられるはずです。使い魔は後から合流させますので先に行ってください。」

「分りました。カオルという方の命にかかわらなければ監視のみでいいですよね?」
返事を返して貴族街へ向かったのを確認ののち、こちらも準備を始めよう。

俺の方はある物を時空収納インベントリから取り出す。そして
「我は綴る。第2階梯。幻の位。変化、幻惑、変装、発動」
効果が発動したのを確認して、続いて
「我は綴る。第4階梯。幻の位。変化、黄金、質量、欲望、幻惑、発動」
最初の魔法は変装ディスガイズである。
俺自身の容姿を特定されないように適当に姿を変える。
相棒もそれを見て変装ディスガイズを唱えて髪の色と容姿を少し変える。

もう一つの魔術の影響を受けた大きな述べ板を相棒に渡す。
「これで4人を買い取ろう。交渉は任せる。」
相棒は受け取ったものを眺め
「バレたら詐欺罪ですよ。」
呆れていた。

「娘さん4人は任せた。俺はミズホを攫ってくるよ。」




受け取った延べ棒を時空収納インベントリに収めて屋根から降りて奴隷商の店へ向かう。
「我は綴る。第7階梯。心の位。魅力、拡散、発動」
念のため人望カリスマを唱えておく。
さて入りますか。
見た感じは性風俗店そのまんまですね。
買い取った娘さんたちはここで擦り切れるまで欲望のはけ口にされるんだろうなとか思いつつ店の扉を潜る。

受付に金貨を2枚だし手信号ハンドサインを見せる。
「売り物を見せて貰いたい。」
意味は通じたらしい。
受付が奥に引っ込み代わりに好色そうな中年の男が出てくる。
「どのような商品をお求めでしょう?」

「それなりに容姿の整った女性。未成年は除外。出来れば二十歳未満で人数は見てから決める。」
「ではこちらに。」
好色そうな中年の男が地下へと先導する。

取りあえず監視兼用心棒らしい盗賊が4人ほど潜伏してるのが気配で分かった。
気が付いていない振りをして地下へと降りていく。

地下に降りて見回してみた感じ思っていたほど不衛生な環境ではないようだ。
考えてみれば商品価値を下げるような行為をするわけがないか。
何人か紹介されたが目的の娘さん達は紹介されなかった。
奥に4人固まっている目的の娘さんを発見する。
「あの奥に固まっている4人は対象外なのですか?」
「それが容姿は良いのですが、どこの原住民なのか言葉が通じません。教育も済んでませんし___。」
「意思疎通の魔法の物品アーティファクトは持っているから問題ない。教育もこちらで行う。」
少し思案しピンポイントで4人だけだとアレなので
「あとそこの娘とあっちの娘も売って欲しい。6人で200万ガルドでどうだ?」

「200万ですか____。」
損得勘定始めたぞ。
5分ほどあれこれ迷っていたようだが
「分りました。それでお売りしましょう。」
本来の相場であればこの半分以下なんだけど、どうせまともに払う気はないしね。
うちのパーティなら各自で持っている時空収納インベントリ付きベルトポーチから大き目な金の延べ棒5つを取り出す。
「これで足り居るかな?もし余るなら換金手数料にでもして欲しい。」

ニヤニヤしながら従業員を呼びつけ大き目な金の延べ棒5つお金庫に収めるように言いつける。

愚者の黄金フォルス・ゴールドの魔法をかけただけの鉄の塊なんだけどね。

30分ほどして奴隷商店を出る。
6人の少女には奴隷っぽい見た目だと目立つので衣装を用意して貰った。
後は送り届けてしまえば終わりだ。









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