TSしたら美少女だった件~百合ルートしか道はない~
「毒ガスは結構な割合で可燃性なので気を付けましょう…人間関係においても」
基本的に有毒なガスには爆発というイメージが付きまとう。
実際、最近のゲームでは謎解きのギミックの1つに毒ガスに点火して扉を吹き飛ばし、脱出するというものもあった。
もしかしたら爆発するようなガスが有毒、というだけかもしれないが。
まぁそれはともかくとして、現状の文ゲー部はその毒ガスに満ち満ちた状況であると言えよう。
なんせ色々あっていつ爆発してもおかしくない爆弾に加えて無自覚かつ無差別に火を着ける着火剤という最悪の組み合わせが実現してしまっているからだ。
きっと今の俺ならばここは文ゲー部ではなく中東の内戦地帯か何かとか言われても信じてしまうのだろう。
だってそれくらいに二人は途方もないほどの殺意をバラ撒いているのだから。
正直に言うと殺意をバラ撒いているのは部長だが、とにかく殺意がバラ撒かれているのだから(大事な事なので二回)。
つーか、あえてこのタイミングで言う事に他意はないが、ひとまずここで言わせてもらいたい。
………部長、アンタは一体何者なんだ。
たった一人でここまでの殺意をバラ撒けるとかこれはどう考えても普通の学生には出来ないって。
むしろこれは小学生くらいから殺伐とした戦場に身を置いてるレベルのヤバい人間が出すような殺意の波動だよ。
あとそんなもんをメンタル弱そうな薫くんに向けないであげておくれ。
今も健気………?に声を掛けては突っぱねられてを延々とループするくらいには健気に立ち向かってんだから、RPGのあとから味方になる敵みたいな反応を返してあげてよ。あのツンデレもどきの反応を見せておくれよ。
「部長さん、そ」
「………(殺意の波動)」
「ひぃっ………」
………………
おーい部長ー。さっさとツンデレのデレの方出せよー。
今時完全ツンツンは需要が少ないんだぞー。ツン7デレ3くらいがちょうど良いんだぞー。
まぁ俺としては甘めのツンデレの方が好みなんで後輩ちゃんがツンデレならツン1~2、デレ9~8くらいであってくれた方が良いのだが。
閑話休題。
とりあえずここら辺でさっさと薫くんに助け舟を出すとしよう。
そこで薫くんが謎のガッツを見せたら某GでJな部活のごとく『それが文ゲー部魂だっ!(迫真)』とか言ってやるとして、まず様子見として、な。
俺はいまだに挑戦と挫折を繰り返している二人に近付き、そしてなんでもないようにして声を掛ける。
あくまで何事も、他意もなくごく普通に話しかけるのだ。
「あー、二人とも、特に部長。部室内が殺伐としまくってるからここで一旦矛先を収めて………」
そう、なんでもないように。普通に。ノーマルに。
この部室でもっともノーマルな(TSのことは忘れろ)俺だからこそできる荒業『一般的な休戦要求』である。
いかに肝の据わった人間であったとしても、どこまでも一般人な俺が平然と求めてくる停戦要求ってものは案外断りにくいもの………だとかなんだとかって武が言っていた。
だからそれはきっと部長にも適用される、はず。
俺はこの状況においてもそれが適用されることを願いながら、二人の様子をうかがう。
さぁどうだ、おとなしく休戦しろ。してください。特に部長の殺気が案外辛いから。
そして、そんなことを考える俺とは裏腹に部長はかなりイラついた様子で立ちあがり、薫くんの元へ………と思いきや割とあっさり通り過ぎ、部室のドアを開けた。
「………外の空気吸ってくる」
部長は普段からは考えられないほどに短く、飾り気がないというか完全にイラつきが最高潮に達していることが分かるような口調でそう言い残し、部室を後にした。
………これ、絶対後に引くよな………
実際、最近のゲームでは謎解きのギミックの1つに毒ガスに点火して扉を吹き飛ばし、脱出するというものもあった。
もしかしたら爆発するようなガスが有毒、というだけかもしれないが。
まぁそれはともかくとして、現状の文ゲー部はその毒ガスに満ち満ちた状況であると言えよう。
なんせ色々あっていつ爆発してもおかしくない爆弾に加えて無自覚かつ無差別に火を着ける着火剤という最悪の組み合わせが実現してしまっているからだ。
きっと今の俺ならばここは文ゲー部ではなく中東の内戦地帯か何かとか言われても信じてしまうのだろう。
だってそれくらいに二人は途方もないほどの殺意をバラ撒いているのだから。
正直に言うと殺意をバラ撒いているのは部長だが、とにかく殺意がバラ撒かれているのだから(大事な事なので二回)。
つーか、あえてこのタイミングで言う事に他意はないが、ひとまずここで言わせてもらいたい。
………部長、アンタは一体何者なんだ。
たった一人でここまでの殺意をバラ撒けるとかこれはどう考えても普通の学生には出来ないって。
むしろこれは小学生くらいから殺伐とした戦場に身を置いてるレベルのヤバい人間が出すような殺意の波動だよ。
あとそんなもんをメンタル弱そうな薫くんに向けないであげておくれ。
今も健気………?に声を掛けては突っぱねられてを延々とループするくらいには健気に立ち向かってんだから、RPGのあとから味方になる敵みたいな反応を返してあげてよ。あのツンデレもどきの反応を見せておくれよ。
「部長さん、そ」
「………(殺意の波動)」
「ひぃっ………」
………………
おーい部長ー。さっさとツンデレのデレの方出せよー。
今時完全ツンツンは需要が少ないんだぞー。ツン7デレ3くらいがちょうど良いんだぞー。
まぁ俺としては甘めのツンデレの方が好みなんで後輩ちゃんがツンデレならツン1~2、デレ9~8くらいであってくれた方が良いのだが。
閑話休題。
とりあえずここら辺でさっさと薫くんに助け舟を出すとしよう。
そこで薫くんが謎のガッツを見せたら某GでJな部活のごとく『それが文ゲー部魂だっ!(迫真)』とか言ってやるとして、まず様子見として、な。
俺はいまだに挑戦と挫折を繰り返している二人に近付き、そしてなんでもないようにして声を掛ける。
あくまで何事も、他意もなくごく普通に話しかけるのだ。
「あー、二人とも、特に部長。部室内が殺伐としまくってるからここで一旦矛先を収めて………」
そう、なんでもないように。普通に。ノーマルに。
この部室でもっともノーマルな(TSのことは忘れろ)俺だからこそできる荒業『一般的な休戦要求』である。
いかに肝の据わった人間であったとしても、どこまでも一般人な俺が平然と求めてくる停戦要求ってものは案外断りにくいもの………だとかなんだとかって武が言っていた。
だからそれはきっと部長にも適用される、はず。
俺はこの状況においてもそれが適用されることを願いながら、二人の様子をうかがう。
さぁどうだ、おとなしく休戦しろ。してください。特に部長の殺気が案外辛いから。
そして、そんなことを考える俺とは裏腹に部長はかなりイラついた様子で立ちあがり、薫くんの元へ………と思いきや割とあっさり通り過ぎ、部室のドアを開けた。
「………外の空気吸ってくる」
部長は普段からは考えられないほどに短く、飾り気がないというか完全にイラつきが最高潮に達していることが分かるような口調でそう言い残し、部室を後にした。
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