世界の盾たる国王と、人々に愛される王太女
幼くして別れざるを得なかった父娘の再会は、病室で……
「エリア様……エリア様。大丈夫ですよ。もう、靴は割りました。お医者様に診ていただきましょう」
マクスウェルが優しく声をかける。
本当は女性の……15才の社交界に出るべき年になるレディの寝室に長居は出来ないが、痛みと知らない場所、人に怯えて泣きじゃくっているエリアを侍女に預けるわけにはいかず、頭を撫で、手を握りあやす。
「痛い……痛い。やめて、お父様の大事な、お母様が愛していた絵を売らないで‼返して‼」
額に手を当てると熱がある。
「……医者は……」
「もうすぐかと。そして、マクスウェル様。おかえりなさいませ」
「ナニーの君も……ずっと心配だっただろう?」
マクスウェルの目の前で、ハラハラと涙を流す。
「お、奥方様……マルガレーテ様が、ご自分が監禁される前に、私を……逃がして下さったのですわ……姫様がこんな目に……このマーシャがいれば……姫様を……」
「マーシャ……?ば、あや?」
目を開ける。
涙で潤んだ瞳が、動き、マーシャを見つけると、手を伸ばす。
「ば、ばあや、ばあや……わぁぁん、ばあや‼」
「姫様‼」
「いい子にしてたよ?いい子だよ?なでなでして?お利口って……」
「えぇえぇ、姫様は、本当にいい子ですよ、お利口ですよ……ばあやの自慢の姫様ですよ」
傷だらけの顔を撫でて、カサカサの手をさすり、涙する。
「姫様、姫様……本当に本当に……」
「ばあや……会いたかった……」
子供のように泣きじゃくるエリアをマーシャがあやしていると、
「失礼いたします。マーシャ女官長。王宮より、お医者様がお越しです。共に、後宮騎士団長閣下も」
「まぁ‼すぐにお通しを」
「はい」
長い間軟禁生活をしていたものの、マーシャを中心とする元々宮廷女官、侍従、もしくは仕えるための特別学校に通っていた者たちは、真摯に主であるアレクシエルに仕え、時々ロイド家の情報を集めていた。
それだけでなく、王宮騎士団の密偵と情報交換をし、後宮騎士団共、情報を共有していた。
そのため、すぐに、裏切り者を叩きだし、主とその一人娘を守る作戦に出られたのである。
「失礼する……」
二人の青年が姿を見せる。
一人は、とてつもなく長身の青年で、肩までで切り揃えられた髪は、淡い青から深い青にまで様々に映る。
瞳は穏やかで、顔立ちは優しげな整った青年。
服装は、騎士の正装、蒼のマントと、左腕の青い腕章が地位を示す。
後宮騎士団長ヴァーソロミューである。
そして、その彼を荷物持ちとして使っているのは、蒼の瞳と髪の、端正な美貌の青年。
こちらは『王の医師』アルスである。
代々の後宮騎士団長の名前がヴァーソロミューであるのと同じで、代々の王族の医師の名前はアルス。
王家の装飾を受け持つのは、フェルディ・ルシル・フェルプスであるのと同じである。
マーシャとマクスウェルが下がろうとすると、アルスは首を振る。
「エリア姫が怯えるだろう。傍に付いていてくれるとうれしい」
そしてそっと近づき、
「エリア姫?私はお医者さんのアルスだ。大きくなったね?」
「ふえぇぇ?お、大きく?」
「私は昔、母上のマルガレーテ殿の主治医だった。エリア姫が生まれたとき、取り上げたのは私なんだ。ちょっと小さくて、最初は泣かなくて、心配した。そうしたら、ふにゃふにゃ泣き出して、姫の父上はもう、大号泣だった」
アルスとヴァーソロミューと、思い出したのかマクスウェルとマーシャとが噴き出す。
「『良かった……良かった……』ってエリア姫以上に泣き続けるものだから、アルスが『うるっせー‼小さい姫が泣くのは許せるが、大の大人が泣くな‼』って、ねぇ?アレクシエル?」
ヴァーソロミューが横に避けると、ためらいがちに近づいてくる青年。
「エリア……ご、ごめんね?今まで会えなくて……わ、私は……」
「……お、お父様……?お父様……」
顔をくしゃくしゃにして手を伸ばす娘に駆け寄り、ぎゅっと抱きしめる。
「ごめんね?ごめんごめん……会いたかったよ……エリア……ずっとこの日を……」
「お、お、お父様……お母様が……お母様」
泣きじゃくる娘に、瞳を潤ませながら、
「解ってる……マルガレーテの死は……私の弟のアールガンスが関わっている……王家の問題、そして、お父さんとエリアも巻き込まれた。もう少し早く……」
「おい、怪我の治療をさせてくれ。邪魔だ」
アルスは王太子にも全く動ぜず、追い払い、エリアを見る。
「姫。手を出してくれるかな?まずはお休みしよう」
不安げな顔で嫌々と首を振る。
「お、お父様とばあや……」
「大丈夫」
ヴァーソロミューは、軽々と、アレクシエルを娘の向こうに寝かせる。
「はい、奥にいるから、出ていったりしないよ?一緒にお休みしようね?」
「お子様ですか‼私は……」
「お父様……一緒がいい……」
うるうると見つめられ、アレクシエルは、
「う、うん‼お父様は、エリアが大好きだから、一緒だよ」
「これで、眠っているといい。その間に痛くないように治療をしておくから」
瞬きが多くなる……そして、目を閉ざし寝息が漏れる。
「よし……しっかし、最低だよな。この手足の傷に、アレクシエル以外の男は見るなよ。この身体中の傷……」
「ヒィィィ‼」
傷を見た乳母が、気絶する。
倒れかけた体をヴァーソロミューが、近くのソファに寝かせる。
「……アレクシエル、見たな?」
「……はい……こんな傷を作ったあの者達を、八つ裂きにしても足りない‼……でも……」
目を伏せる。
「王位に就くものが、そんな言葉を吐くものではないと……解っていても、私は……」
「それは当然だろう。お前はエリアの父親だ。娘を思わない父親は父親じゃない。そして、怒りだけでなく冷静に考えることによって生まれるものもある……あちらを、一気に潰す方法とかな」
にやっとアルスは唇を歪め、
「お前の後ろには、カズール家とマルムスティーン家がいる。それが強みだと、覚えておけ」
「……はい。アルス様」
トントンと控えめにノックが聞こえ、
「あの、お湯をお持ちしました」
カズール伯爵アデレードである。
後ろに数人の女官がいると言うことは、軽く湯浴みをと思ったのだろう。
「女官どのありがとう。こちらで治療と共に清めさせていただくよ。アデレード、こちらに」
ヴァーソロミューはニッコリと微笑み受けとると扉を閉める。
「あ、あの……?」
「体は見せないが、足と手を見せる……よく考えてくれ」
アルスとアレクシエルの手により、見せられた傷に、アデレードは顔色を変える。
「そ、んな……むごいことを‼騎士として、人間として、姫をこのような目に遇わせた者を赦せない‼」
「……では、アデレード」
アレクシエルは青年を見上げる。
「私は……決意した。逃げることをやめよう。そして、父上の政務の裏で、悪政を広めているアールガンスを次の王にするつもりはない‼私は、王太子として、この国を豊かにし、平穏な国に作り上げる。書簡などをまとめ、収める書庫を王宮に作り、次の世に昔の悪政、逆に明君賢相の政治についてを遺していくことも私たちの勤め。カズール伯爵アデレード卿」
「はっ!」
「私の剣となりて、我片腕として、この国を支えてほしい」
アデレードは鞘ごと剣を抜き、膝をつくと頭を下げ捧げる。
「はっ‼カズール伯爵として、この剣にかけて殿下へ忠誠をお誓い申し上げます‼」
「ありがとう……そして、娘の警護も頼む。見ての通り、人見知りが激しい……」
「かしこまりました。殿下直々の頼みとあらば、命に変えても‼」
「おい、ちび、命はいいから、お前は、足の布を取って、怪我をしていない足を清めてくれ」
アルスの一言に、アデレードは、
「じょ、未婚の女性に触れるのは、騎士の礼儀に外れます‼姫様に失礼です‼」
「人手が足りん‼汚れたままでは治療もできん‼やれ。まぁ、騎士の手当てよりも何十倍も丁寧にな。マクスウェルも手を。髪はヴァーロ。ヴァーロは術で清められるだろう?」
「任して‼洗ったあとは、きれいにトリートメントして、艶が出るように髪を梳くからね。見てごらん。艶々のプラチナブロンドの髪が現れるから」
目を覚ましたマーシャも加わって、手当てと体を清め、夜着に着替えたエリアは、父親に抱かれすやすやと寝入る。
父親の胸の部分に無意識に手を伸ばしつかむその傷だらけの手に、アレクシエルは心が痛む。
ここまで苦しませるなんて……自分は……。
「おい、父親失格とか思ってないか?」
酷い傷は縫ったり、折れた足は、固定して脱臼と共に時間をかけて治していく。
もう片方の足も、歪んでいるので地道に治していくことになる。
「この子がこんな風に……」
「傍にいればいい。それだけでも、この姫が癒される。笑顔が見たいのなら頭を撫でて、たくさんたくさん誉めて、笑ってあげればいい」
「……はい」
「しばらく、かくまうことになる。場所は……解るな?」
「……はい」
明日にはこの屋敷から出て、歪んだ狂っている世界に戻り、それを癒すことに尽力することになる。
この子を傍に……マルガレーテのように離したりしない。
この子は私の、私たちの唯一の宝物……。
「お休み……エリア。暖かな、幸せな夢を見よう……」
娘を抱き寄せ、傷にさわらぬようにそっと撫でた。
マクスウェルが優しく声をかける。
本当は女性の……15才の社交界に出るべき年になるレディの寝室に長居は出来ないが、痛みと知らない場所、人に怯えて泣きじゃくっているエリアを侍女に預けるわけにはいかず、頭を撫で、手を握りあやす。
「痛い……痛い。やめて、お父様の大事な、お母様が愛していた絵を売らないで‼返して‼」
額に手を当てると熱がある。
「……医者は……」
「もうすぐかと。そして、マクスウェル様。おかえりなさいませ」
「ナニーの君も……ずっと心配だっただろう?」
マクスウェルの目の前で、ハラハラと涙を流す。
「お、奥方様……マルガレーテ様が、ご自分が監禁される前に、私を……逃がして下さったのですわ……姫様がこんな目に……このマーシャがいれば……姫様を……」
「マーシャ……?ば、あや?」
目を開ける。
涙で潤んだ瞳が、動き、マーシャを見つけると、手を伸ばす。
「ば、ばあや、ばあや……わぁぁん、ばあや‼」
「姫様‼」
「いい子にしてたよ?いい子だよ?なでなでして?お利口って……」
「えぇえぇ、姫様は、本当にいい子ですよ、お利口ですよ……ばあやの自慢の姫様ですよ」
傷だらけの顔を撫でて、カサカサの手をさすり、涙する。
「姫様、姫様……本当に本当に……」
「ばあや……会いたかった……」
子供のように泣きじゃくるエリアをマーシャがあやしていると、
「失礼いたします。マーシャ女官長。王宮より、お医者様がお越しです。共に、後宮騎士団長閣下も」
「まぁ‼すぐにお通しを」
「はい」
長い間軟禁生活をしていたものの、マーシャを中心とする元々宮廷女官、侍従、もしくは仕えるための特別学校に通っていた者たちは、真摯に主であるアレクシエルに仕え、時々ロイド家の情報を集めていた。
それだけでなく、王宮騎士団の密偵と情報交換をし、後宮騎士団共、情報を共有していた。
そのため、すぐに、裏切り者を叩きだし、主とその一人娘を守る作戦に出られたのである。
「失礼する……」
二人の青年が姿を見せる。
一人は、とてつもなく長身の青年で、肩までで切り揃えられた髪は、淡い青から深い青にまで様々に映る。
瞳は穏やかで、顔立ちは優しげな整った青年。
服装は、騎士の正装、蒼のマントと、左腕の青い腕章が地位を示す。
後宮騎士団長ヴァーソロミューである。
そして、その彼を荷物持ちとして使っているのは、蒼の瞳と髪の、端正な美貌の青年。
こちらは『王の医師』アルスである。
代々の後宮騎士団長の名前がヴァーソロミューであるのと同じで、代々の王族の医師の名前はアルス。
王家の装飾を受け持つのは、フェルディ・ルシル・フェルプスであるのと同じである。
マーシャとマクスウェルが下がろうとすると、アルスは首を振る。
「エリア姫が怯えるだろう。傍に付いていてくれるとうれしい」
そしてそっと近づき、
「エリア姫?私はお医者さんのアルスだ。大きくなったね?」
「ふえぇぇ?お、大きく?」
「私は昔、母上のマルガレーテ殿の主治医だった。エリア姫が生まれたとき、取り上げたのは私なんだ。ちょっと小さくて、最初は泣かなくて、心配した。そうしたら、ふにゃふにゃ泣き出して、姫の父上はもう、大号泣だった」
アルスとヴァーソロミューと、思い出したのかマクスウェルとマーシャとが噴き出す。
「『良かった……良かった……』ってエリア姫以上に泣き続けるものだから、アルスが『うるっせー‼小さい姫が泣くのは許せるが、大の大人が泣くな‼』って、ねぇ?アレクシエル?」
ヴァーソロミューが横に避けると、ためらいがちに近づいてくる青年。
「エリア……ご、ごめんね?今まで会えなくて……わ、私は……」
「……お、お父様……?お父様……」
顔をくしゃくしゃにして手を伸ばす娘に駆け寄り、ぎゅっと抱きしめる。
「ごめんね?ごめんごめん……会いたかったよ……エリア……ずっとこの日を……」
「お、お、お父様……お母様が……お母様」
泣きじゃくる娘に、瞳を潤ませながら、
「解ってる……マルガレーテの死は……私の弟のアールガンスが関わっている……王家の問題、そして、お父さんとエリアも巻き込まれた。もう少し早く……」
「おい、怪我の治療をさせてくれ。邪魔だ」
アルスは王太子にも全く動ぜず、追い払い、エリアを見る。
「姫。手を出してくれるかな?まずはお休みしよう」
不安げな顔で嫌々と首を振る。
「お、お父様とばあや……」
「大丈夫」
ヴァーソロミューは、軽々と、アレクシエルを娘の向こうに寝かせる。
「はい、奥にいるから、出ていったりしないよ?一緒にお休みしようね?」
「お子様ですか‼私は……」
「お父様……一緒がいい……」
うるうると見つめられ、アレクシエルは、
「う、うん‼お父様は、エリアが大好きだから、一緒だよ」
「これで、眠っているといい。その間に痛くないように治療をしておくから」
瞬きが多くなる……そして、目を閉ざし寝息が漏れる。
「よし……しっかし、最低だよな。この手足の傷に、アレクシエル以外の男は見るなよ。この身体中の傷……」
「ヒィィィ‼」
傷を見た乳母が、気絶する。
倒れかけた体をヴァーソロミューが、近くのソファに寝かせる。
「……アレクシエル、見たな?」
「……はい……こんな傷を作ったあの者達を、八つ裂きにしても足りない‼……でも……」
目を伏せる。
「王位に就くものが、そんな言葉を吐くものではないと……解っていても、私は……」
「それは当然だろう。お前はエリアの父親だ。娘を思わない父親は父親じゃない。そして、怒りだけでなく冷静に考えることによって生まれるものもある……あちらを、一気に潰す方法とかな」
にやっとアルスは唇を歪め、
「お前の後ろには、カズール家とマルムスティーン家がいる。それが強みだと、覚えておけ」
「……はい。アルス様」
トントンと控えめにノックが聞こえ、
「あの、お湯をお持ちしました」
カズール伯爵アデレードである。
後ろに数人の女官がいると言うことは、軽く湯浴みをと思ったのだろう。
「女官どのありがとう。こちらで治療と共に清めさせていただくよ。アデレード、こちらに」
ヴァーソロミューはニッコリと微笑み受けとると扉を閉める。
「あ、あの……?」
「体は見せないが、足と手を見せる……よく考えてくれ」
アルスとアレクシエルの手により、見せられた傷に、アデレードは顔色を変える。
「そ、んな……むごいことを‼騎士として、人間として、姫をこのような目に遇わせた者を赦せない‼」
「……では、アデレード」
アレクシエルは青年を見上げる。
「私は……決意した。逃げることをやめよう。そして、父上の政務の裏で、悪政を広めているアールガンスを次の王にするつもりはない‼私は、王太子として、この国を豊かにし、平穏な国に作り上げる。書簡などをまとめ、収める書庫を王宮に作り、次の世に昔の悪政、逆に明君賢相の政治についてを遺していくことも私たちの勤め。カズール伯爵アデレード卿」
「はっ!」
「私の剣となりて、我片腕として、この国を支えてほしい」
アデレードは鞘ごと剣を抜き、膝をつくと頭を下げ捧げる。
「はっ‼カズール伯爵として、この剣にかけて殿下へ忠誠をお誓い申し上げます‼」
「ありがとう……そして、娘の警護も頼む。見ての通り、人見知りが激しい……」
「かしこまりました。殿下直々の頼みとあらば、命に変えても‼」
「おい、ちび、命はいいから、お前は、足の布を取って、怪我をしていない足を清めてくれ」
アルスの一言に、アデレードは、
「じょ、未婚の女性に触れるのは、騎士の礼儀に外れます‼姫様に失礼です‼」
「人手が足りん‼汚れたままでは治療もできん‼やれ。まぁ、騎士の手当てよりも何十倍も丁寧にな。マクスウェルも手を。髪はヴァーロ。ヴァーロは術で清められるだろう?」
「任して‼洗ったあとは、きれいにトリートメントして、艶が出るように髪を梳くからね。見てごらん。艶々のプラチナブロンドの髪が現れるから」
目を覚ましたマーシャも加わって、手当てと体を清め、夜着に着替えたエリアは、父親に抱かれすやすやと寝入る。
父親の胸の部分に無意識に手を伸ばしつかむその傷だらけの手に、アレクシエルは心が痛む。
ここまで苦しませるなんて……自分は……。
「おい、父親失格とか思ってないか?」
酷い傷は縫ったり、折れた足は、固定して脱臼と共に時間をかけて治していく。
もう片方の足も、歪んでいるので地道に治していくことになる。
「この子がこんな風に……」
「傍にいればいい。それだけでも、この姫が癒される。笑顔が見たいのなら頭を撫でて、たくさんたくさん誉めて、笑ってあげればいい」
「……はい」
「しばらく、かくまうことになる。場所は……解るな?」
「……はい」
明日にはこの屋敷から出て、歪んだ狂っている世界に戻り、それを癒すことに尽力することになる。
この子を傍に……マルガレーテのように離したりしない。
この子は私の、私たちの唯一の宝物……。
「お休み……エリア。暖かな、幸せな夢を見よう……」
娘を抱き寄せ、傷にさわらぬようにそっと撫でた。
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