AllFreeOnline〜才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します

山田 武

偽善者と状況確認 その07



 目を覚ますとそこには知らない天井があった。
 俺のあれは成功したのだろうか。
 相手が神氣を使った場合のみ、発動する対神用神器:"逆襲の指輪"。
 その中に封じてある唯一にして単発、【怠惰】と『神殺し』の力を籠めることで創り上げたスキル"神への抗い"。
 相手が使った神氣を辿り、相手の心臓またはそれに該当する核に『神殺し』を発動、これによって相手への攻撃が可能となる。そして、【怠惰】の能力"不可視の手"を核に当てることによって、相手にダメージを与える――そんな仕組みだ。
 でもこれ、創るのに丸一日掛かったし、材料も全部神鉄鉱石。しかも使ったら直ぐ壊れる使い切り神器。
 そんなコスパの悪い神器何度も創ってられるかー!! だから、もう創るのは止めた。相手もこれに懲りてもうやらないだろうしな。


閑話休題そろそろ起きないと


『……メルス、おはよう』

「あぁ、おはようスー。あれからどれくらい時間が経ったか?」

『……半日』

「そうか……案外早かったな」


 まぁ、天魔の適応もかなり早かったしな。あれは一時間ぐらいでできたらしいぞ。


『やぁ、やっと起きたみたいだね』

《おはようございます、メルス様》

「おはようグー、アン」


 二人とも挨拶を交わした後、俺は早速本題に入る。


「……で、結局{感情}はどうなったんだ?」

《それはご自身で確かめるのが一番かと》

「ま、それもそうか」


 俺は"挑む者の指輪"を使い、自分のステータスを確認する。


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ステータス
名前:メルス (男) [ノゾム  (男) ] 
種族:[不明]Lv1   [人間 Lv40]
職業:なし

[放浪者 Lv45]

二つ名:"模倣者"・"試練の魔王"


 HP:902/902
 MP:1782/1782
 AP:901/901

 STR:430<×0+450>〔50〕
 VIT:430<×0+1+450>〔50〕
 AGI:430<×0+450>〔50〕
 DEX:470<×0+450>〔50〕【生産時∞】
 INT:430<×0+450>〔50〕
 LUC:430<×0>〔50〕
 BP:81(使用不可)

(BP割り振り)<ステータス向上補正>
〔偽装値〕【特記事項】


スキルリスト
武術/魔法/身体/技能/その他
:封印LvEX:(完全異常耐性Lv1) New
固有/伝説/夢幻
:封印LvEX:<畏怖嫌厭Lv->

New
{感情Lv60}
\<大罪Lv60><美徳Lv60><正義Lv60>
\【傲慢Lv60】【憤怒Lv60】【暴食Lv60】【怠惰Lv60】【色欲Lv60】【強欲Lv60】【嫉妬Lv60】【謙譲Lv60】【慈愛Lv60】【節制Lv60】【希望Lv60】【純潔Lv60】【救恤Lv60】【忍耐Lv60】

種族スキル 
(因子注入Lv-)(アレンジLv-)(適応Lv-)
(???Lv-)(???Lv-)(???Lv-)(???Lv-)

New
【天魔LvMAX】

個有スキル
[眷軍強化 Lv41%]
[神代魔法 Lv2%]
\<合成魔法Lv6><混沌魔法Lv4>

権能スキル 
:封印LvEX:

称号
:封印LvEX:

祝福
(レイの守護)(シンクの守護)(生産神の加護)
(基本属性神の加護)(魔法神の加護)

呪い
(運営の呪縛)→(運営の邪縛)New

SP:1634(使用不可)

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 うん、復活してるな。……色々と変わったりしてしている物もあるし、確かめることが一番かな? 早速詳細をチェックだ――


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呪縛:運営の呪縛

運営の定めた運命に逆らい、尚抗い、その怒りを買った者に与えられる
全ステータスが×0倍、VITに+1の補正が入り
職業欄を常時空にする
BPとSPも自発的な使用は不可能となる
また、(一般)【固有】<伝説>{夢幻}スキルが使えなくなるよう、:封印LvEX:が付与される
LUK値と関係無く凶運に見舞われる
業値が下がり難くなる

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 冒頭の文章と運の部分が変わっているぐらいだね、うん。……え、業値? ハハ、<正義>の前に罪は関係無いんだよ。しかし、怒りを買ったね~。怒りを買えるってことは相手がいるってことなんだ。はてさて、相手はどんな奴なんだか。……さて次へ――


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身体:(完全異常耐性Lv1)

説明:あらゆる異常に対する耐性
Lvが上昇する事でレジスト率が上がる

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 あらゆる異常、それは状態異常以外にも肉体的異常や精神的異常も影響するということだろうか。……かなり危険じゃないか? 例えば相手が俺以上の最強だと仮定する。俺はそいつに恐怖もできず、ただ愚かにそいつに挑むのことになる。ま、相手がこのスキル以上に恐ろしければ、大丈夫か。まだまだLvも低い、そんな状態にはならないだろうし、困ったら皆に相談してみるか。馬鹿な俺より良いアイデアをきっと教えてくれるだろう。


「……さて、{感情}も戻ったし、ちょっと周りを見に行くとするか」

『メルス、今のままで勝てるの?』

「まぁ、やるだけやってみるさ。……グー、今の俺でも戦える魔物はどこら辺にいる?」

『う~ん、あっちの方かな』


 グーはそう言って、俺の右側を指さす(そういえば、方角が分からないな)。


「グー、方角的に言うとそっちって、どの方位なんだ?」

『えーと、そっちは東だね』

「東か……始まりの町と同じ分布かな?」

『大正解……その通り、基本的にはそのフィールドと同じ、弱い順に並べると、東。南。西。北って順番だね』


 アッチがベースなのかそれとも逆なのか……どちらにしても、プレイヤーへの嫌がらせ感が高いな。


「ありがとう……アン、サポート頼むぞ」

《わたしにできるのは(適応)と(アレンジ)の発動だけですが、頑張ります》

「それも立派なサポートだろ。俺には難しく無理だしな」


 俺、正しい使い方を知らないしな。発動できるだけでありがたいよ。


《では、頑張らせて貰います》

「うん、頼むぞ。……スー、グー。二人には皆の警護を頼む。俺が仕舞って置くと受肉作業も進展しないし、どこか安全な所に居た方が良いしな」


 俺は色々と(収納空間)と(時空庫)から取り出して、二人の前に置く。"機巧乙女"や服や昔作った食べ物等々、沢山用意してあるぞ。


『任せてくれよ、後輩は守るものだからね』

『……問題無い』


 二人の了承も得たし、これで安全だな。
 ――よし、じゃあ行くか。東へ!



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