コマンド見えるようになったので、ハーレム作ります!
1
この世界がおかしくなっているのは説明しなくてもいいだろう。
魔物も居るし、魔族も居る。
そして俺の家にも吸血鬼が居るし。
厳密に言うと、俺の影に潜んでいるわけなんだけど。
彼女の名前はレイシス・ヴィ・アイリス・デストロイヤー。略してレイシス。どこも略して無いな。
彼女は次期魔王候補の一人らしい。
話によると、この世界は俺が住んでいる世界と違う場所で、魔王候補の者達が戦える様に作られた闘技場であることが判明した。
その為、この世界の人間はNPCの様なものだ。
プラグラム上で作られた人間だというわけだ。
かといって、好きがってしていいというわけではない。
この仮想世界で起きた出来事は現実世界にも影響を及ぼすからだ。ってか、俺が元の世界に戻ることはできるのだろうか。
ひとまず、ロリ吸血鬼に聞くとしよう。
「なぁー、俺ってこの世界から自分の世界へ戻れるのか?」
異世界系のラノベではすぐに主人公は自分が元の世界に戻れるか、否かを気にするところだが、俺に限っては全くそんなことは無かった。
それはやはりあの呪縛のせいだろう。
宮城茜に振られたという覆せない出来事のせいだ。
「魔王が決まれば、この世界は消失するじゃろう。そうすれば、元の世界に戻れるじゃろう」
「本当に大丈夫なのか? この世界消失=俺が死ぬってことはないよな?」
「ハハハッハッハッ、さぁ〜。我は知らん」
「えっ……ちょっと待ってください」
「まぁまぁまぁ、落ち着け。我が眷属。
我もあまり分からんのじゃ。こんな事態は初めてじゃからな」
「ということは……レイシスでも分からないということかよ。じゃあ、いっそ……魔王を決めないほうが……」
「それはいかんのじゃ! どうしてもいかん!」
「そういうわれましても……俺は死ぬかもしれないので」
「はて……もし生き残ったとしてもお主はそれでよいのか?」
「それはどういう意味だよ」
「お主は何を望んだ?」
「俺が望んだこと?」
「そうじゃ。早く答えろ」
「俺が望んだこと……それはヒーローになること」
「それじゃないわ。アホ!」
えぇー、アホって言った!
もう、先生に言ってやる!
とか、昔言ってたなぁ〜。
懐かしいぜ。
「ほれ、言うのじゃ。アホ!」
アホと言われるのは些かいい気持ちにはならない。
しかし、まぁーいいだろう。
「俺が望んたことか」
「あぁーそうじゃ。厳密に言うならば、お主があちらの世界の最後の日に願ったことじゃな」
「最後の日に? いつの?」
「この世界になるまえじゃ」
ええっーと。
俺は何を望んだっけ。あの日……俺は人生が嫌になって。もう、何もしたくないって思って。
俺は学校に行きたくないって思って。
宮城茜に会いたくないって思って。
あ、もしかして……。
「俺はあの日……宮城茜に振られて。人生が嫌になって、もうこの世界なんて終わっちゃえばいいのにって思った」
「そうじゃ。お前が思ったそれが。一つの願いとなり、一つの結果を生み出した。そしてお主はこうして、我と出会ったわけだ」
「い、いや! 待て待て! 流石にそんな願いでこんな世界に迷い込むことが有れば、誰でも異世界の住民じゃねぇーかよ!」
「確かにそう思っても仕方あるまい。だが、実際にこの事態が起こってしまっている。それは変え難い事実じゃ」
「そうだな。俺がどんなに悩んだところでこの世界がこんな事態になってしまったってことは覆らないからな」
「そうじゃ。だからどうするのじゃ?」
「どうするって言われてもなぁ」
「もし、我が魔王になればこの世界からお主を救えるかもしれん」
「あぁーあの、なんでも願い事を叶えれるみたいなやつか」
「そうじゃ。それを使って、お主を元の世界に戻せるかもしれん。我は疲れた。暫し、寝る。何かあったら、我を起こせ。ではな」
そう言って、レイシスは俺の影に身を潜めた。
「ったく……。どうなるかも分からんな」
ベッドに大の字になり、天井を見つめる。
「レイシスが魔王になれなかったら、俺は戻れねぇーじゃねぇーかよ」
少し、愚痴ってみる。
こんな世界で死ぬのはまっぴらごめんだ。
絶対に死にたくない。こんな場所では。
そんなことを考えていた瞬間、目の前がフラッシュした。眩しすぎて、前が見えなかった。
どのくらい目を瞑っていただろう。
かなりの時間瞑っていた様に感じる。
――ぜぇーぜぇー。
荒い息が聞こえてきた。
その音が大きくなるにつれ、フラッシュが収まり目を開けてみる。
そこには――右腕を失い、全身を血だらけにした俺がいた。
そいつは俺が目を開けると、にやりと笑う。
「久しぶりだな、過去の俺」
魔物も居るし、魔族も居る。
そして俺の家にも吸血鬼が居るし。
厳密に言うと、俺の影に潜んでいるわけなんだけど。
彼女の名前はレイシス・ヴィ・アイリス・デストロイヤー。略してレイシス。どこも略して無いな。
彼女は次期魔王候補の一人らしい。
話によると、この世界は俺が住んでいる世界と違う場所で、魔王候補の者達が戦える様に作られた闘技場であることが判明した。
その為、この世界の人間はNPCの様なものだ。
プラグラム上で作られた人間だというわけだ。
かといって、好きがってしていいというわけではない。
この仮想世界で起きた出来事は現実世界にも影響を及ぼすからだ。ってか、俺が元の世界に戻ることはできるのだろうか。
ひとまず、ロリ吸血鬼に聞くとしよう。
「なぁー、俺ってこの世界から自分の世界へ戻れるのか?」
異世界系のラノベではすぐに主人公は自分が元の世界に戻れるか、否かを気にするところだが、俺に限っては全くそんなことは無かった。
それはやはりあの呪縛のせいだろう。
宮城茜に振られたという覆せない出来事のせいだ。
「魔王が決まれば、この世界は消失するじゃろう。そうすれば、元の世界に戻れるじゃろう」
「本当に大丈夫なのか? この世界消失=俺が死ぬってことはないよな?」
「ハハハッハッハッ、さぁ〜。我は知らん」
「えっ……ちょっと待ってください」
「まぁまぁまぁ、落ち着け。我が眷属。
我もあまり分からんのじゃ。こんな事態は初めてじゃからな」
「ということは……レイシスでも分からないということかよ。じゃあ、いっそ……魔王を決めないほうが……」
「それはいかんのじゃ! どうしてもいかん!」
「そういうわれましても……俺は死ぬかもしれないので」
「はて……もし生き残ったとしてもお主はそれでよいのか?」
「それはどういう意味だよ」
「お主は何を望んだ?」
「俺が望んだこと?」
「そうじゃ。早く答えろ」
「俺が望んだこと……それはヒーローになること」
「それじゃないわ。アホ!」
えぇー、アホって言った!
もう、先生に言ってやる!
とか、昔言ってたなぁ〜。
懐かしいぜ。
「ほれ、言うのじゃ。アホ!」
アホと言われるのは些かいい気持ちにはならない。
しかし、まぁーいいだろう。
「俺が望んたことか」
「あぁーそうじゃ。厳密に言うならば、お主があちらの世界の最後の日に願ったことじゃな」
「最後の日に? いつの?」
「この世界になるまえじゃ」
ええっーと。
俺は何を望んだっけ。あの日……俺は人生が嫌になって。もう、何もしたくないって思って。
俺は学校に行きたくないって思って。
宮城茜に会いたくないって思って。
あ、もしかして……。
「俺はあの日……宮城茜に振られて。人生が嫌になって、もうこの世界なんて終わっちゃえばいいのにって思った」
「そうじゃ。お前が思ったそれが。一つの願いとなり、一つの結果を生み出した。そしてお主はこうして、我と出会ったわけだ」
「い、いや! 待て待て! 流石にそんな願いでこんな世界に迷い込むことが有れば、誰でも異世界の住民じゃねぇーかよ!」
「確かにそう思っても仕方あるまい。だが、実際にこの事態が起こってしまっている。それは変え難い事実じゃ」
「そうだな。俺がどんなに悩んだところでこの世界がこんな事態になってしまったってことは覆らないからな」
「そうじゃ。だからどうするのじゃ?」
「どうするって言われてもなぁ」
「もし、我が魔王になればこの世界からお主を救えるかもしれん」
「あぁーあの、なんでも願い事を叶えれるみたいなやつか」
「そうじゃ。それを使って、お主を元の世界に戻せるかもしれん。我は疲れた。暫し、寝る。何かあったら、我を起こせ。ではな」
そう言って、レイシスは俺の影に身を潜めた。
「ったく……。どうなるかも分からんな」
ベッドに大の字になり、天井を見つめる。
「レイシスが魔王になれなかったら、俺は戻れねぇーじゃねぇーかよ」
少し、愚痴ってみる。
こんな世界で死ぬのはまっぴらごめんだ。
絶対に死にたくない。こんな場所では。
そんなことを考えていた瞬間、目の前がフラッシュした。眩しすぎて、前が見えなかった。
どのくらい目を瞑っていただろう。
かなりの時間瞑っていた様に感じる。
――ぜぇーぜぇー。
荒い息が聞こえてきた。
その音が大きくなるにつれ、フラッシュが収まり目を開けてみる。
そこには――右腕を失い、全身を血だらけにした俺がいた。
そいつは俺が目を開けると、にやりと笑う。
「久しぶりだな、過去の俺」
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