コマンド見えるようになったので、ハーレム作ります!

片山樹

桜田南

「お主! お主! 起きるのじゃ! 起きるのじゃ!」
 重たい瞼を開ける。

「どうしたんだ? レイシス……」
 柔らかい感触を頭に感じた。
この感触は果たして……。
それよりもレイシスの目から水滴が。

「なんで泣いてるんだよ……?」
 俺かレイシスに問うと更に彼女から水滴が落ちる。

「別に……別に……泣いてなんかおらんわ!」
 レイシスが目を拭きながら言う。

「それより……この状況は?」
身体を起こす。
って、あれ?
身体が動かねぇー。別に手錠とかされているわけではないんだが。
ってか! 
この柔らかい感触はレイシスの太もも!
うつ伏せになるか。

「身体を動かしてはならんのじゃ。お主はアザゼルとの戦いで身体が疲れとる。それにしても……良くやったものじゃ……荒野の悪魔として異名を持つアザゼルを倒すとはな」

「それって凄いのかよ? ただ、俺はレイシスを助けたかったから。それと……桜田も」

「なぁ、何よ! そのおまけみたいな言い方! 聞き捨てならないわね!」
 ドスっ!?
腰を蹴られた。

「おぉー、桜田も居たのか。だ、大丈夫だったか?」

「だ、大丈夫だったかじゃないでしょ!? 私の心配じゃなくて自分の心配しなさいよ! アンタの方が大丈夫なの?」
 桜田が手を胸の前で合わせて、心配そうな表情で俺を見つめる。

「大丈夫だ。桜田も怒る元気があるってことは大丈夫そうだな。良かったよ」

「青春よのぉ〜」

「別にそんなわけじゃないし……」

「そうかのぉ〜。我には青春としか見れんけど……はて、それよりもさっきの勢いはないのぉ〜」
レイシスがニヤニヤし始める。

「あのなぁー、俺と桜田はただのクラスメイトで……」

「ただのクラスメイト……」
 桜田がポツリと呟く。

「えっ? 俺達、それ以上の関係なのか?」

「俺達、それ以上の関係なのか!? ふざけるんじゃないわよ! 私達、将来を約束した仲じゃない!」

 えっ? えぅ? えっ? えっ? えぃ?

ワ・タ・シ・タ・チ・シ・ョ・ウ・ラ・イ・ヲ・ヤ・ク・ソ・ク・シ・タ・ナ・カ。

見つけろ。隠されたメッセージを。

って、まてまて待て待て。
落ち着け。落ち着くんだ。俺。

これは嫌な予感がする。

うん、凄く嫌な予感がするよ。

『1 桜田南に抱きつく』
『2 桜田南にキスをする』
『3 桜田南を押し倒す』

うん、出てきたよ。ほらほら、来やがったよ。
コマンド来たよぉ〜。

もう、本当に俺の青春はどうなるんだか……。

――最終的に1を選択したら、抱き返してくれました。
 

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