コマンド見えるようになったので、ハーレム作ります!

片山樹

訳ありなワケアリ

「それにしてもなぜ、俺がこんな所にいたのか? それを教えてくれよ」

「そうですよね。やはり、そうきますよね」
富田さんは覚悟を決めたようで口をゆっくりと開いた。

「何? それ? 訳ありな訳?」

「おにぃー、世の中知らない方が良いってこともあるんだよ」

「そんなに知らないほうがいいのかよ!? つていうか、そんな言われたら逆に気になるわ!」

「その時点で先輩は地雷踏んでますよ。
ゲームだったら、死亡フラグですね」

おいおい、死亡フラグは勘弁してくれよ。
ゲームじゃないんだからさ。

「まぁ、とりあえずおにぃーは絶対に聞かないほうがいいよ」

柚葉が念を押してか、もう一度言った。

だけどな、さっきも言ったけどそんなに言われたら人間ってのは逆に気になるものなのです。

「って……言ってもな。それはいずれ俺にも分かるんだよな?」

「うっ……それは」

富田さんがわざとらしく、頭を抱える。

「愛美ちゃん、もう言っちゃえば?」

うぅーんと可愛く考え込んだ富田さんは俺の方をじっと見つめてきた。
そして顔を少し赤くしながら、

「泉田先輩、いえ……零先輩。今から言う話は絶対に秘密主義ですよ」

秘密主義ってなんだよ!
新しい国の形態かよ!
まぁ、どうでもいいか。

「ああ、約束するよ。秘密主義とやらに誓おう」

「それはありがたいです。では、話させて貰います」

富田さんが「ふぅぅー」と目を閉じて深呼吸をする。心が整理したのか、目をパチリと開き、俺をじっと見つめてくる。

「実はわたし……依存してるんです」

「依存? もしかして煙草とかやってるんじゃないだろうな? もしや……麻薬とか?」

「ち、違いますよ!? 一応、わたしは清純派ヒロイン目指してるんですから」

あぁ、一応なのね。

「ちなみに柚葉はブラコン妹系妹を絶賛演技中だよ」

演技だったのかよ!?
お兄ちゃん、いやおにぃーはかなり騙されていたよ。君の笑顔に。

もうその演技でハリウッド目指す?

「ブラコンって自分で言って恥ずかしくないのか?」

「えっ? えっ……? だっておにぃーだってシスコンじゃん。それにおにぃーのこと大好きだし」

「でもな、残念ながら妹と兄は結婚できない。
そういうことになってんだよ。法律上な」

「おにぃー、何言ってんの? 妹でも愛さえあれば関係ないんだよ?」

とこかのラノベにありそうな題名だな。

「まぁ、そういうことにしておいてやる」

「ほら、ここを見てください。先輩」

富田さんが俺にスマホを見せつけてきた。
水戸黄門みたいだな。その見せ方は。

「ほら、ここに実妹でも義妹でも結婚できると書いてますよ」

おいおい……これはなんてこった。

俺はどうやら、勘違いしていたようだ。

この世界は少しばかり、おかしいんだったな。

俺はそう思い、とりあえず柚葉の頭を撫でてあげた。

ってか、こいつは俺の妹なのは分かるけども……実妹なのか? それとも義妹なのか?
どっちなんだ??

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