コマンド見えるようになったので、ハーレム作ります!

片山樹

俺の知らない世界

「魔王? 意味がわかんねぇー。もしかして、中二病?」

「ちゅうにびょう……などという病気は知らん。
お主はその病気なのか?」

「いや、違うよ。レイシス様がだよ」

「レイシス様などと硬くならんでもよかろうに。
我の事は姫とでも呼べばよかろう」
姫? こいつ自分の事を姫とか言ってやがる。
とりあえず、頭がクルクルパーの少し頭がイカレタ奴ってことは分かった。

「ほう、我を狂人扱いか。図が高いぞ、人間が」
俺はこの瞬間、心臓を強く握られてたような痛みが生じた。

「い、痛い……これもお前も仕業か?」

「あぁ、そうじゃ。お主は我を愚弄した。眷属でもある我を侮辱するのは許せぬ」
彼女は怒っていた。

「それは悪かった。俺が悪かった」
何回、謝れば済むんだ。っていうか、俺の心が読まれてる気が……。

『そうじゃ。聞こえとる。我はお主があの宮城と名乗る女に振られたこともな』

彼女はそう言って、高らかに笑った。
その笑い声と共にベットが揺れる。

「なるほど。漸く、理解できた。レイシス姫の事を信じよう。
それで質問だ。姫は魔族なのか?」

「魔族と言われたら、困るの。でも、一応魔族じゃ。
母親が吸血鬼で父親が人間。半吸血鬼と言った所じゃな。だが、半吸血鬼は普通の吸血鬼よりも強いから、我を見下すことはせん方がよいぞ」
彼女は俺に忠告を促すかのように言ったが、俺は特に怖くなかった。
彼女から、殺気というもの感じないことが原因だろう。
っていうか、吸血鬼ってサ〇ヤ人かよ!?

「見下すことはない。それよりも気になることが沢山ある。
なぜ、俺の事を眷属と呼ぶ?」
彼女は恥ずかしそうに顔を赤くして、ベットにあった毛布で顔を隠した。
あれ? 反応が可愛い。
俺は素直に思ってしまった。

「可愛いとか言うな! その……てれる」
怒っているのか、照れているのか分からない。

「もう仕方ないな。お主は我が初めて血を吸った相手。
そして、我の騎士じゃ」
彼女はめんどくさそうに言いながらも、はっきりとした瞳でそう言った。
ていうか、血を吸った?
俺が騎士?
かなり、重要なことを言っている気がする。

「信じられないという顔をしておるな。それなら、自分で調べてみい」
彼女がやれやれと言わんばかりに溜息を吐く。

「どうやって?」と俺が尋ねる前に彼女が言った。

「呪いでだよ」

俺にかかっている呪いは多分だが、朝から起こっているコマンドのことだ。

「でも、それは無理だ。俺は自分のステータス確認はできない。残念だな」

「お主はさっき、一部の機能のロックが解除されたじゃろ?」
彼女がそう言われ、俺は自分の視界にずっと映っていた『泉田零』と自分の名前が書かれたものを開く。
(開き方は少し小声で自分の名前を言えばいい)

泉田いずみだ れい
性格:ネガティブ
職種:学生 騎士
所持金:5036円
状態:UNKNOWN(呪い?)
特性:片想い
スキル:【神の悪知恵】【UNKNOWN】』

って、これはなんなんだ?
スキルとかあるし、意味がわかんねぇー。
自分のステータス画面って訳かよ。
でも、ゲームみたいに詳しくは分からないわけか。

「まぁ、とりあえず理解できたようじゃな」

「あぁ、理解はしたくないが理解しないとに進めないようだ」

「理解が早くて助かる。
じゃあ、始めようかの。ヒロイン攻略を」

「ヒロイン攻略? 意味が分からん。
それに詳しく説明まだされてないし……」

その瞬間、俺の脳に直接ビビビッ!?
と、電気みたいなものが流れ、記憶の種みたいなものが芽生えた。

「なるほど、大体は理解できた。
俺の呪いを解除するためには学園のアイドル全員の攻略が必要なわけか……」

「その通りじゃ。困っていたら、我が助けてやる。だから、安心せい」
はっきり言ってかなりの無理ゲ―だよな。
だけど、俺はこんな馬鹿げた選択肢に踊らされる人生はまっぴらだ。
もう、男泉田零は覚悟を決めなくてはいけないらしい。

「ありがとう、レイシス姫。じゃあ、気を取り直してヒロイン攻略にでも行きますか」
俺が手を差し伸べると彼女はベットから身体をぴょいと飛んで俺の手を握りしめた。

こうして俺の、いや俺たちのヒロイン攻略が始まる。
 ってあれ? 彼女が俺を手伝う理由とかあんの?
まぁ、どうでもいいか。助けてくれるなら、何でも。

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