コマンド見えるようになったので、ハーレム作ります!

片山樹

序章 物語の発端

 「ごめんなさい……」
そんな、夏が終わり、二学期の始業式の日。俺はある女の子に振られた。
彼女の名前は宮城みやしろあかね
才色兼備、成績優秀、容姿端麗。そんな四字熟語が何個も必要なぐらいの万能な美少女。
さらさらの肩に当たるぐらいの黒い髪。美しくまっすぐな瞳。細く整った鼻。肌は透き通る程に白く、柔らかそうな薄いピンク色の唇。身体は細いが出る所はきちんと出ている。D……いや、Eぐらいか。

「あぁ、あの俺の方こそいきなりごめんなさい! 変な事言って……」

「いや、大丈夫だから。明日からもよろしくね。泉田君」

彼女は優しくそう言って、すたすたと俺から去っていった。

***
 俺の名前は泉田いずみだれい。高校二年生。女の子みたいな名前だねって初対面の人からよく言われるが、男子です。書かなくても分かると思うけど、振られた張本人です。
俺が告白した彼女は俺の元クラスメイトであり、現クラスメイトでもある学園のアイドルの一人。彼女は別名『白銀の女神』と呼ばれている。その理由はまっすぐな瞳に映る熱い情熱がヴァルキリーを連想させるからということだ。
確かに個人的にも彼女のその異名はとても似合っていると思われる。
それに彼女もこの異名を気に入っているらしい、まぁ噂だけど。

俺が彼女を好きになったのは高校一年生の春。初恋だった。
友達ができず、一人ぼっちだった俺に喋りかけてくれたのが彼女。
元々、この時期から『白銀の女神』伝説は着実にできており、俺とは全く関係のない人だと思っていた彼女からの不意打ちはとてもびっくりした。そんな彼女とのファーストコンタクトは俺が焦って何を言っているのか分からない姿をみて、彼女は微笑んでいた。その時の表情を写真に撮り、額縁に入れ、家の家宝として大切に保存したいぐらい美しかった。
そんなに完璧な美少女である彼女ならば、彼氏の一人ぐらいはいても良さそうな気がするが、一年生の頃から特に色恋沙汰の話を聞いたことがない。
本当に女神のような人だ。

それにしても明日から本当に困ったことになった。
明日からはいつも通り、授業が始まるというのに。
今日のことをきっかけに気まずい空気になるかもしれない。
もう、喋りかけてくれないかもしれない。
明日、俺の机がないかも――まぁ、そこまでは無いと思うけど。
とりあえず、明日は気を引き締めないといけないようだ。

「あぁ、本当にどうしようか。運命様よぉ……」

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コメント

  • もちまんじゅう(偽)

    初手振られて始まりですか。

    0
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