異世界で教師⁈やらされました

田中 凪

19

学長室
アサ「あら、やっぱり彼にも話すのね。」
と学長は笑いながらそう言った。
浩「ああ、どうせしばらくしたら言うつもりだったんだろ?」
それに俺も笑いながら返す。
そして、ルームナは何のことだかわからないという顔をして首をかしげていた。
アサ「さて、あなたもそろそろ変身解いたら?ここなら誰も見てないわよ。」
え?まさかこの人もエルフとか獣人とか魔族みたいな感じかなのか?
ルー「わかった。」
彼はそう言うと変身を解いた。
すると、みるみるうちに龍のような尻尾が生え、目の形が変わり、体が大きくなり、鱗が出てくる。
この人は龍人だったのか。
きっと、この人も学長とギルマスの幼馴染みなのだろう。
ほんと、この人達何億年生きてきたんだろ?
ルー「んで?話って何だ?」
アサ「前に、神々の実験について行ったことがあったわよね?」
ルームナはうなずく。
アサ「そのためにこの世界に連れてこられたのがここにいる大輝よ。」
ルー「な、そ、そんなわけねぇだろ?!こいつ、ガキだぞ?!」
あんた、意外と失礼なこと言うな。
アサ「ええ、でも彼はこの世界で受ける1番高度な教育よりも一歩進んだものを知っているわ。」
ルームナはこっちと学園長を交互に見回したあと、
え?こんな奴が?
みたいなことを目で訴えていた。間違いない、こいつ、こっちが素だ。
普段は借りてきた猫かぶってる人だ。
アサ「本当よ。あなた、原子記号って知ってる?」
ルー「ゲンシキゴウ?何だそれは?」
アサ「魔力ではない、この世界を構成しているものなんだって。どう?これで信じられるでしょう?それに、もし嘘だったら第三者の彼がいるこの場所で話すはずもないでしょう?」
学長の言葉にルームナもうなずく。
ルー「なるほどな。それでか。どうりで妙なところがあったわけだ。」
アサ「そういうことよ。ところで、神器クラスの武器を持ってるって本当なの?大輝くん?」
あ、コレなんかやばいパターンのやつだ。
何でルームナさん逃げようとしてるの?
ちょ、待ちなさい、私を置いてかないで!頼むから!
このあと色々尋問され、
アサ「この件を他の人達に知られたらまずいから気をつけなさいよ。じゃないと、戦争になった時最前線に出して何百回も死んでもらうからね?」
と、怖いぐらいに釘を刺された。

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