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大ボスと日常

 獣王をあっさり撃退してから1週間後。1日あたり100人に及ぶほど多くの冒険者が来るようになった。ナーダルが言っていたように直すべき点も多く見つかり、修正するのに忙しくなった。ちなみに修正した内容は、その日の0時に反映されるようになっているようだ。修正箇所に人がいてもダンジョンの形状等が変化するのだが、生き埋めにはできなかった。

 冒険者も安全に注意しているのか、最も進んでいる冒険者で18階層だ。日間の死亡者数も1人いるかいないかという程度。しかし冒険者が使う魔法から発生する魔力と、冒険者の落とし物を取り込むだけでも充分な収益を得られている。その収益からダンジョンの修正に使った分を引いても、問題なく利益がある。

 ちなみに18階層まで進んでいるのはナーダルがいる冒険者パーティーだ。どこかで見た記憶があると思ったら、最初に入ってきた冒険者パーティーだった。だからナーダルに見覚えがあったのか。

 そして、このまま放置しても貯まるようになった資金を早速使った。その結果、

「マスター様。我特製の紅茶はいかがですか」

「うん、美味しいと思うぞ。流石だな、アドゥル」

 大ボスが100階層に来れるようになった。ちなみに、大ボス達とは既に打ち解けて敬語を使わず話せるようになった。思っていたよりも敬語は簡単に治せたな。

「なぜ貴様が、わらわよりも上の階層なのじゃ!」

「わからないのかい?やれやれ、これだから破壊しか能のやつは。主は純粋にボクの能力を買ってお前よりもボクを選んだんだ」

「むー、悔しいのじゃ!」

 サンとマルがいつも通り喧嘩している。あの2人会う度に喧嘩しているよな。ちなみにサンはサントソルでマルはマルムルーナだ。

「汝、我を封じし者であるな?」

「コアァァア」

「そうか。汝の封力、我が力でも壊せなかった。称賛しよう」

「コオォ」

 フレイとオレイがなにやら意思の疎通をしている。平穏はやはり素晴らしいな。ちなみに、フレイがフレイムイフリートでオレイノスがオレイノスタナトスだ。

 現在100階層には、アドゥルとサン、マル。フレイにオレイノス。そして、なぜか冥土が来ていた。冥土も来れるようにした覚えはない。ジョセフィーヌはその冥土とじゃれて遊んでいる。

「賑やかなのは良いことですな」

「そうだな」

 ジョセフィーヌと散歩するのもいいが、ゆったりした日常もいいな。

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